2021年4月 5日 (月)

Covid-19禍での海外とのオンライン研修・交流

毎年、看護学部では交流協定校であるアメリカのカリフォルニア州にあるサミュエルメリット大学(SMU)とシンガポールのナンヤン理工学院(NYP)へ学生を派遣したり、学生を受け入れたりと交流を行っています。

2020年度はCovid-19感染拡大による影響ですべての交流の派遣と受け入れが中止になり、2021年3月にオンラインでの研修と交流を実施しましたので紹介します。

 

現地との時差を考慮し、研修は日本の9時(SMUは17時、NYPは8時)にスタートしました。

3月9日は毎年海外からの研修生の関心が高い「災害対策と災害医療」をテーマに、聖隷三方原病院の高度救命救急センターでフライトナースとして活躍されている看護師が、いつ来てもおかしくない巨大地震などの災害に対して、日本ではどのような体制がとられているのか、病院としてどのような準備をしているのかについて講義をして下さいました。

また、日本のフライトナースの役割やフライトナースになるまでの道についても紹介して下さいました。

Image1Zoomでの講義の様子

Image2講義終了後の集合写真。本学部の学生も9名参加をしました。

スクリーンに映っているのは海外のSMUとNYPの参加者です。

 

東日本大震災が発生した日に近いこの日は、日本時間の14時から本学部の教員による「災害対策」の講義も行いました。あなたが訪問看護ステーションの所長として利用者のお宅を訪問していた時に、同じような地震が勤務中に発生した場合、どう動いたらとよいかについて、海外の研修生とディスカッションを行いました。

Image3_4講義中の風景

Image4リアルタイムに送られてきます。

3月10日は、病院や施設で亡くなった後、死によって起こる変化を目立たないようにし、患者の生前の面影が美しく保てるようにする「エンゼルケア」について、本学の教員が実技を交えてZoomで講義を行いました。このエンゼルケアは日本独自の文化でアメリカやシンガポールでは行われておらず、実技を通して、家族の悲嘆のケアの一つになることについて学んでくれました。

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エンゼルケアの実技の場面

 

3月16日はSMUが主催するプログラムで、同じくZoomでSMUのキャンパスツアーとアメリカの医療制度の講義が行われました。

 

3月23日はSMUの教員が本学部の教員約20名を対象にCovid-19が感染拡大し学生が大学に登校できない中、オンラインでどのように工夫して看護技術のシミュレーション教育を行っていたのかについて、紹介して下さいました。

3月30日は本学の学生6名、SMUの学生10名、NYPの学生10名が参加し、Zoomのブレイクアウト機能を使い4グループに分かれて、「Covid-19により大学での学びや生活がどのように影響を受けたか」をテーマにディスカッションを行いました。それぞれのグループには日本語の通訳者もおり、本学の学生も日本の現状を、時には英語を交えながら伝えていました。

Image6_2ブレイクアウトでグループディスカッションをしている学生たち

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ブレイクアウト後、Zoomのメインルームに集合してグループごとの発表している場面

 Covid-19の感染拡大によりオンラインでの講義となり、友だちと交流できない寂しさや一人で学習する孤独やストレスはどの国も共通でした。日本ではインフルエンザや花粉症対策でマスク生活には抵抗がないことが、マスクをする習慣がない国にとっては慣れるまでが大変であることなどの違いも発見しました。それ以外に自分の国に来てくれたら連れて行ってあげたい場所の紹介などお楽しみのコーナーもあり、あっという間の1時間でした。

2020年度は海外に行く、海外の方を受け入れるということが残念ながらできませんでしたが、飛行機でアメリカのサンフランシスコまではおよそ9時間半、シンガポールまではおよそ7時間、遠く離れた国の方たちとオンラインによって近くに感じることのできた実りある交流でした。

 

2020年度グローバル教育推進センター運営委員会メンバー

2021年3月30日 (火)

オープンキャンパス:看護学部小児看護学領域

大学の3月のオープンキャンパスは、新型コロナウイルス感染症が拡大する中、厳重に感染防止に配慮し、日程・人数を分散して実施しました。

 

2021年3月27日、看護学部小児看護学領域においては、密閉、密集、密接を避け、消毒と換気の実施、ソーシャルディスタンスを保ち、シミュレータトレーニングモデルによるバイタルサイン測定演習の模擬授業を実施しました。

 

大学入り口の準備です。

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母子看護実習室(小児側)の模擬授業準備です。

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生徒さんが、ペアになりモデル人形、聴診器、ストップウォッチを使用できるように準備しました。

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感染症対策をして、小児看護技術のバイタルサイン測定演習の模擬授業です。

赤ちゃんの心音を測定します。

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ストップウォッチで1分間、心拍数を数えます。

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生徒さんたちは一生懸命、新生児のバイタルサイン測定に取り組んでいました。

モデル人形による演習は短い時間でしたが、生徒さんたちにとっては、子どもの生命の徴候であるバイタルサインの測定を通して、子どもの生きることを考える体験になったと思っています。

 

(写真の撮影と使用については参加した生徒さんに使用目的を説明し、承諾を得て掲載させていただきました)

 

文責 小児看護学 市江和子

2021年3月22日 (月)

小児看護学実習:秋セメスター小児看護学実習のこども園実習Ⅰが終わりました

9月28日(月)から始まったこども園実習Ⅰですが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の中、感染症対策を徹底して実習を行ってきました。保育施設の協力をいただき、3月の3年次生の学年配置期間まで、無事に実習を継続することができました。

今年度は、新型コロナウイルス感染症の対策のため、実習施設間の間隔を2週間あけることを原則とした実習配置でした。

 

聖隷こども園わかばでの実習では、学生さんたちは大学に集合して教員が健康管理表を確認し、体温チェックをして現地に向かいます。

子どもたちの歓声が聞こえる園庭前です。

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こども園実習Ⅰは午前中の実施のため、学生さんたちは午後に小児看護技術セルフトレーニングに自主的に取り組んでくれています。新生児・乳児のモデル人形を使って小児看護学実習で必要な、バイタルサイン測定、身長・体重などの身体計測、おむつ交換、検体採取などの技術練習を行います。

 

新型コロナウイルス感染症が収束し、臨地看護学実習が円滑に実施できるようになることを願います。

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(写真の撮影と使用については使用目的を説明し、こども園の先生と学生さんたちに承諾を得て掲載させていただきました)

文責 小児看護学 市江和子

2021年3月 8日 (月)

大学院修士論文・課題研究論文発表会(博士前期課程)・博士論文発表会(博士後期課程)を開催しました。

2021年3月6日(土)大学院看護学・リハビリテーション科学・社会福祉学研究科は、修士論文・課題研究論文発表会(博士前期課程)・博士論文発表会(博士後期課程)を開催しました。

2020年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大のため研究活動への影響があり、博士前期課程発表会を3月に延期したため、感染対策を講じたうえで博士後期課程と合同にて行いました。

看護学研究科は、博士前期課程6名、博士後期課程4名の修了者が発表しました。研究内容は、それぞれの院生の努力の結晶であり、今後の研究活動の基盤になる賜物です。それぞれの院生さんの学習成果の発表では、いきいきとした表情がとても印象的でした。発表会の様子を紹介します。

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―大学院看護学研究科修士学位論文題目一覧―

・地域で暮らす摂食障害を持つ人の心身の健康に関するビリーフと取り組みについての研究

・介護老人保健施設の看護師人員配置を増員した看護管理者のマネジメント

・急性期病院の退院支援における病棟看護師長の組織化の現状

・重症心身障害児者施設の看護管理者が認識している看護師と生活支援員との協働のありよう-感染管理に焦点をあてて-

・病棟看護師が捉える既卒看護師の組織再社会化の様相-小規模病院に焦点をあてて-

・初回手術を経験し初めて退院にいたった先天性心疾患の子どもをもつ父親のレジリエンス

―大学院看護学研究科博士学位論文題目一覧―

・消化管の緩和ストーマをもつがん患者の排泄の自律性を維持した穏やかな療養生活を支援する看護介入プログラムの検討

・搾乳中の早産児の母親に対する乳汁分泌維持促進のための乳房自己管理支援モデルの作成-母親の乳房感覚を強化して-

・精神科カンファレンスにおいてメンバーの感情表出を促すマッピングシート活用プログラムの作成と有用性の検証-境界性パーソナリティ障害(BPD)の問題行動に焦点を当てた場合-

・バーチャル・リアリティによる放射線の可視化を用いた看護師への放射線防護教育のための研修プログラム構築と効果検討

 

今後も、研究科教員の方々と院生さんの学修を深めていけるよう取り組んでいきたいと感じました。

 

文責 看護学研究科 市江和子

2021年3月 3日 (水)

発達講座「知的障害・発達障害のある思春期女子のための月経教育プログラムの効果検証」

2月27日(土)、浜松市浜松手をつなぐ育成会主催の発達講座を担当しました。

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本講座では、知的障害や発達障害のある女子の思春期の課題を取り上げ、これまで行ってきた月経教育に関する研究報告とともに、研究成果物等を参加者に提示・配布しました。

近年、月経用品の開発も進み、経血吸収型ショーツ等、新たな衛生用品が市場にも出回るようになってきています。これらの衛生用品を提示しながら、障害の有無にかかわらずすべての子どもたちが、月経時の対応・月経用品を知り、選ぶ権利があることについてお話ししました。さらに、具体的指導方法の例を提示し、ご家庭での月経教育や学校での対応に活かしていただくための教材・工夫等を説明しました。

 まとめの時間では、実際に知的障害のある子どもの月経時対応をしてこられた保護者の体験談なども話していただき、和気あいあいとした雰囲気の中で講座を行うことができました。

 参加してくださいました保護者・支援者の皆様ありがとうございました。また、会場設営から受付での体温チェック、子どもたちの託児担当などの手伝いをしてくれた学生の皆さんありがとうございました。

文責 養護教諭課程 津田聡子

2021年2月24日 (水)

聖隷プロジェクト:2020年度高校生発表会(高校2年生)を行いました。

聖隷プロジェクトでは、聖隷クリストファー高校の2年生が各自のテーマを決め学修を進めます。

2021年2月22日は、今後進学を希望する分野ごとに10グループに分かれ、発表をしました。

 

看護学分野を希望する生徒さんの発表会の1つは、聖隷クリストファー大学3601教室で行われました。

事前の進行についての説明が、高校の先生から実施されました。

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テーマは、「看護師になるために必要なこと」「患者さんと看護師のそれぞれの思いから学ぶ看護」など、生徒さん自身の体験、読んだ図書などをふまえた学びについてでした。

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高校1年生の生徒さんが、来年度の聖隷プロジェクトの学びのために各クラスに出席しました。皆さん、熱心に発表内容をメモしていました。

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発表、お疲れさまです。手作りのプレゼンテーション資料、立派でした。

聖隷プロジェクト終了で、生徒さんのほっとした表情がうかがえます。

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写真の撮影と使用については生徒さんと高校の先生に使用目的を説明し、承諾を得て掲載させていただきました。

 

文責 小児看護学 市江和子

2021年2月22日 (月)

養護教諭養成課程の学生と、子ども教育福祉学科スクールソーシャルワーカー(SSW)養成課程の学生との交流会

2月16日(火)5限、看護学部養護教諭養成課程を履修している2・3年次生に対して、教員採用試験対策を行いました。この日は、社会福祉学部こども教育福祉学科のスクールソーシャルワーカー(SSW)養成課程を履修している3年次生との交流会を行いました。SSWは、児童・生徒が生活の中で抱えているいろいろな問題の解決を図る専門職です。養護教諭課程の学生は、学校保健などの授業を通して、学校保健の重要な関係職種の1人であることを学んでいます。しかし、実際にどのような位置づけで、どんな役割を担っているのか、職務の実際について詳しく学ぶ機会は多くはありません。

一方、養護教諭は、子どもの心身の健康の保持増進のため、様々な関係機関と連携をとるコーディネーターの役割を担っており、SSWとの連携は大変重要な職務の一つです。

学生のうちから、「子ども」を中心に「つながる」ことができれば、お互いの仕事の役割や位置づけについて学生時代から深く知ることになるのではないか、「このチャンスを逃してはいけない!」とこども教育福祉学科の大場先生とタッグを組み、初めての試みとして実施しました。

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まずは、大場先生からSSWの役割について、その後、津田から養護教諭の役割について簡単に説明し、残りの時間はグループに分かれ学生同士で互いの学びを共有しました。

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参加した養護教諭課程履修生は、「社会福祉学部の学生がどのような勉強をしているのか知ることができた」、「学校現場へいく実習の方法も異なり、新たな発見があった」など、肯定的な感想が聞かれました。

「子ども」を中心として、学部を超えた交流が、やがて子ども達をとりまくより良い環境の構築へとつながることを期待しています。 

文責 養護教諭課程 津田聡子

2021年2月15日 (月)

2020年度 第110回看護師国家試験の実施

保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第18条の規定により、第110回看護師国家試験が2月14日(日曜日)に実施されました。

試験会場は、北海道/青森県/宮城県/東京都/埼玉県/神奈川県/千葉県/新潟県/愛知県/石川県/大阪府/兵庫県/奈良県/京都府/広島県/香川県/徳島県/岡山県/福岡県/熊本県/沖縄県です。今年度は、新型コロナ対策として「受験者間の間隔を1m以上確保する」という対応のため、会場数が大幅に増えています。

本学は、愛知県のAichi Sky Expo 愛知国際会議展示場が受験場となりました。前日の2月13日、受験地にむけて出発する学生さんたちを見送りました。

 

2020年度は、新型コロナウイルスの感染拡大によって講義・演習が制限されたり、臨地看護学実習の制限があったり、大変な時代の中で資格試験受験の日を迎えたと思います。学生さんたちは、強くたくましく成長してきています。

 

前日に、バスで宿泊場所に移動するため、大学に学生さんたちが集合します。

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国家試験対策委員会、教員たちの声援を受けてバスが出発しています。

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自分の力を信じて、今までの成果を十分に発揮してきてください。

看護師国家試験の全員合格を強く願っています。

 

文責 市江和子、神﨑江利子(国家試験対策委員会委員長)

2021年2月 5日 (金)

“地域包括ケア看護論”の紹介 その3 「地域包括ケアについてのPBL(課題解決型学習)」

「地域包括ケア看護論」では、7回にわたって事例学習を行いました。学習目標は、「健康上のニーズを抱えながら、今後も地域で暮らしていくことを希望する事例について、生活者の視点から地域包括ケアについての理解を深め、その中での看護の役割・機能について考える」です。

地域で困り事を抱えて生活する高齢者、障がい者、母子の事例について、療養者本人とその家族の生活の理解や支援方法を考えるグループ学習を、PBL(Problem-based Learning)で行いました。 PBLは、「課題解決型学習」とよばれる学習方法で、学生自身が課題を見つけて、答えのない課題を解決するためにICTを活用して自ら調べ、調べたことを整理して思考する力を身に付けるためのアクティブラーニングの方法です。授業終了前に各グループで学習における不明点を明確にして、次回に向けての学修内容・方法を決め、次回授業時に各自が学習してきたことをグループ内で報告しあい、自ら学習課題を到達させる形で進めました。

新型コロナウイルス感染症予防のため、PBLは3教室に分かれて、グループ間・メンバー間で距離を確保し、換気を行いながら実施しました。学生は各自が個人用PCを持参し、Googleスライドを用いて画面共有を行いながら話し合い、発表に向けての成果物の作成を行いました。

PBL風景

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PBLによって、「療養者の問題は、1人の問題ではなく、周りの人との人間関係や物理的環境に左右されると分かった」「人の捉え方・強みと感じる部分がメンバーで異なり、捉える人の価値観や経験で変わってくるので、複数で考えることは大切だと思う」「その人の持つ強みは、いかなる状況でも強みではなく、弱みにもなりえると気づいた」などの学びが得られました。そして各々のPBLでの学びを、他の事例を担当したグループメンバーに発表し、発表を通して学びの共有が図られました。

最後は、実際に地域包括ケアを実践されている、川根本町地域包括支援センター保健師の池本祐子さんから、事例に対して実際にはどのような対応を行うかについて、講義していただきました。

池本さん講義風景

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池本保健師さんから、「生活者本人がどんな生活を送っていきたいのかを引き出し、それを前提に支援していく」「対象者に一人ではないことを伝えることが大切」「実生活で地域包括ケアについての問題に直面した際にも、持ち合わせている知識をベースに、一生懸命に対象を理解して、問題を解決する方法をともに見出す力を深めてほしい」とお話しいただきました。

学生は、授業後の感想として「池本さんのお話から自分達では考えもしなかった新たな発見ができた」「できないことなどマイナス面に焦点をあてがちだが、強みを積極的に見つけ出して、想像力を働かせていきたい」「対象者の尊厳ある暮らしを守っていけるように、対象者に寄り添って、押し売りにならない援助が大切だと実感した」など述べていました。

 

3回にわたり「地域包括ケア看護論」について看護学部ブログで紹介してきました。今回の学びを活かして、「地域包括ケア」の視点から看護を実践することを大切に、次年度以降も学び続けて欲しいと思います。

文責:豊島由樹子

2021年2月 1日 (月)

他学部との交流② ~母性看護学 手洗い編 看護学部先輩から社会福祉学部後輩へ~

他学部との交流① ~母性看護学 沐浴編 看護学部先輩から社会福祉学部後輩へ~ の続きとして、手洗いについての講義の様子を紹介したいと思います。

コロナ禍で手洗いが重要視されていると思いますが、新生児の沐浴(赤ちゃんのお風呂)をする際にも、沐浴する側が清潔にしてから沐浴を実施する必要があります。そのため、手洗いについても講義しました。

正しい手洗い方法とその重要性を伝えるために、まずは、手に付着するウイルスの数を社会福祉学部の学生に考えてもらいました。手洗い時の細菌の数を社会福祉学部の学生に尋ね、クイズ形式で講義を進めました。その後、正しい手洗いの仕方を動画でお伝えし、共に実施してもらいました。その細菌の多さに驚く学生の表情も、画面を通じて確認することができました。

 

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次に、手洗いトレーニングボックスのグリッターバグを使用し、正しい手洗いができているか映像にて確認してもらいました。実際に看護学部の学生が、手に特殊なジェルを付け、洗い残しが生じるとそのジェルが手に付着したまま、白く見えます。

上の写真や下の写真で紫色の箱として映っている機械に手を入れると、手の様子を確認することができます。

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①手洗いなしの場合  

白く映っているのが洗い残しの部分。もし、白い部分にウイルスが付着していると仮定すると、全体的にウイルスが付着していることとなります。手のひら、爪の中、しわの中まで真っ白になっていますね。

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②流水のみの手洗い(石鹸なし)の場合 

表面は洗い流せていますが、爪の間や手のしわが白く残っています。手のひらの下の方にも残っていますね。

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③石鹸を使用し流水で15秒手洗いをした場合

手のひらや爪が白く残っていますね。爪や手のひら、手の甲に白い部分が見られます。

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④石鹸を使用し流水で30秒手洗いをした場合

 爪にやや白い部分が残っていますが、白い部分はほとんど見られません。

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このような映像を使いながら、正しい手洗いを学んでもらいました。

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社会福祉学部の皆さんも、正しい手洗いの重要性を理解していただけたようで、「保育士として関わる時にも、手洗いを丁寧にして清潔な手で赤ちゃんに接しようと思った」との感想がありました。また、「正しい手洗いの方法も教えてもらい、実際の様子を見たら自分の手洗いは甘かったな...と怖くなりました」と、正しい手洗いをしないと細菌が消滅しないことに驚きの反応がありました。

沐浴前の手洗いも重要ですが、このようなコロナ禍だからこそ、正しい手洗いを身につけ、感染予防に努めていきたいものです。

 

文責:母性看護学 黒野智子、室加千佳