2-6.小児看護学領域 Feed

2019年9月30日 (月)

小児看護学実習:小児看護学実習のこども園実習Ⅰが始まりました!!!

小児看護学領域では、3年次の秋セメスター開始とともに始まる臨地看護学実習に関して、小児看護学実習オリエンテーション(特にこども園実習Ⅰのオリエンテーションを中心に)を行っています。

実習に先立ち、9月27日(金)に、担当教員による小児看護学実習全体とこども園Ⅰの実習の注意点の説明をしています。「実習生が日替わりで実習することで子どもたちの普段の園生活の日常に影響があるため、生活が混乱することにならないように注意する」大切さを伝えています。

Image1_4

続いて、聖隷クリストファー大学附属クリストファーこども園の玉永真奈美先生によるこども園実習Ⅰのオリエンテーションを実施しました。先生からは、実習における配慮点や関わり方が話されました。

Image2_2

Image3_3先生からは、子どもを応援する気持ちで声をかける「がんばれ!」が、子どもたちにとって励ましになるのかという、小児看護で重要な子どもへのコミュニケーションについての問いかけがありました。子どもの状況によっては、励まされることによってさらにプレッシャーを感じてしまったり、泣きたいのに泣けないということはないでしょうか。一方で、「がんばれ!」は、こどもの励ましやより前むきになる気持ちへつながることがあります。子ども達の状況を、注意深く観察して、子どもの日常生活を知ることの重要さが伝わるお話でした。

 

9月30日(月)から、小児看護学実習のこども園実習Ⅰが始まりました!!!。

Image4_2

大学の学生ホールに集合して、事前学習中です。

Image5直前のオリエンテーションで、注意事項を学内で説明を受けます。

Image6

実習の必要物品です。帽子、名札、上履き、必要時の水分補給用の水筒。

実習中は、エプロンを使用します。

Image7学生達はグループで大学に集合して、こども園に出発していきます。

こども園実習Ⅰの目的は、「乳幼児とかかわることにより日常生活の実際を知り、小児への理解を深める」ことです。子どもに慣れない、苦手意識のある学生が多いのが現在の状況です。短時間の実習ですが、学生さんたちが子ども達の成長・発達、子どもひとりひとりの個別性などを学んでもらえたらと教員一同考えています。

 

(写真の撮影と使用については使用目的を説明し、承諾を得て掲載させていただきました)

 

文責 小児看護学 市江和子

2019年7月29日 (月)

小児看護援助論Ⅱ:技術演習

看護基礎教育課程における小児看護学教育の現状では、学生さんが子どもと接する経験は多くありません。臨地看護学実習の環境では、小児病棟の縮小化、子どもの病気の重症化・複雑化が進んでいます。

子どもの特徴は、新生児・乳児・幼児・学童期という、成長・発達段階にあり、成長・発達の途上であることが最大の特徴です。子どもをあまり得意としない学生さん達が、子どもに興味をもち特徴を理解し小児看護を学修することが必要です。臨地看護学実習においては、学生さんが看護過程を展開して小児看護技術を実施します。学生さんにとっては、慣れない子ども達への技術の提供に戸惑う体験が多くあります。

そのため、小児看護援助論Ⅱでは、臨地看護学実習にむけて小児モデル人形・バイタルサインシミュレーター/看護実習モデル人形を活用して、小児看護技術の基本を学びます。小児看護学領域においては、学生さんたちへの小児看護実践力の習得にむけて、より効果的な学修を検討しながら授業を進めています。2019年7月25日は、小児看護援助論Ⅱの授業で、3グループの小グループにわけた技術演習をおこないました。

1.身体計測:2人でペアになり、身長・体重・頭囲・胸囲を計測する。

2.清潔・臀部浴:2人でペアになり、臀部浴を行う。

3.観察(バイタルサイン測定):3~4人でグループになり、トレーに聴診器、ストップウオッチ、体温計、消毒綿を準備し、グループで順番に新生児の観察・測定を行う。

身体計測の説明を受けています。

1

実際にペアで計測準備です。

2

2人で新生児の身長の計測をします。

3

2人で清潔ケア(臀部浴)の準備をします。

4

抱っこをして、準備したお湯で臀部を清潔にします。

5

6

観察とバイタルサイン測定を、新生児のバイタルサインシミュレーター(人形)で実施します。

7

8

9

授業担当教員のコメント

(小児看護学  宮谷 恵)

講義ではやり方を聞いてDVD を見るだけですが、演習では呼吸数や心拍数が測れる新生児のバイタルサインシミュレーターで実際に測ります。

目標は「眠っている赤ちゃんを起こさずに、正確に観察・測定すること」です。

実習に向けてみんな真剣に取り組んでいました。

これなら小児看護学実習でもうまくできるかな、と期待しています。

(小児看護学 小出 扶美子)

小児看護援助論Ⅱのテスト前の最後の講義であり、臨地看護学実習で実践する技術でもあるので、皆さん、真剣にメモを取りながら演習していました。

秋セメからの小児看護学実習でお会いできるのを楽しみにしています。

定期試験がんばってください。

(小児看護学 山本 智子)

学生さんは、「赤ちゃんの首は、どう支えれば良いのかな?」「オムツはこれであっているのかな?」など初めての臀部浴体験に少々奮闘していました。

学生さん同士支えあい、無事に臀部浴ができました!

秋から、小児看護学実習が本格的にスタートします。

今回の演習での経験を活かしてください。

(写真の撮影と使用については学生に使用目的を説明し、承諾を得て掲載させていただきました)

文責 小児看護学 市江和子

2019年5月30日 (木)

小児看護学概論:基本的生活習慣の発達とその援助(離乳食について)

今年も、小児看護概論の「基本的生活習慣の発達とその援助」の単元に、スペシャルゲストをお迎えし、離乳食の授業を行いました。

小児看護学領域では、2年次の春セメスターの「小児看護学概論」において、健康な子どもと家族の看護について学習します。

「基本的生活習慣の発達とその援助」の中では、小児期の育児について学びます。

2年生の学生さんたちを対象に、離乳食の試食の演習を取り入れています。

学生さんたちは、市販の離乳食を試食します。

これまで毎年、スペシャルゲストとして、離乳食の時期のお子さんとお母様を授業にお迎えしています。

なんと、今回のスペシャルゲストは3名ときょうだい3名、合計6名です!!!

教室内に、学生さんと子どもたちの触れ合いの場がうまれました。

☆らいと君 (7ヶ月)とお兄ちゃん

☆あきひろ君(8ヶ月)とお姉ちゃん

☆そうすけ君(1歳)とお兄ちゃん

1

(全員で離乳食の試食をします。リアクションペーパーに感想を書きます)

2

(学生さんから離乳食をみせてもらい、興味しんしんです)

3

(学生さんと一緒に離乳食を食べます)

4

(学生さんの離乳食に手を伸ばして受け取ろうとしています)

5

(抱っこされても平気です。“なかないもん”)

6

(学生さんとお話しをしています)

7

(学生さんから離乳食を受け取り、にっこりです)

「授乳・離乳の支援ガイド」は、子どもたちや妊婦さんに関わる保健医療従事者が、基本的な事柄を共有し、一貫した支援を進めるために2007年に作成されました。

2019年3月に最新の知見や授乳・離乳を取り巻く社会環境等の変化をふまえ、「授乳・離乳の支援ガイド」が改定されました。

現在、自治体・医療機関で活用されています。

授業の中で、学生さんたちが離乳食に対する知識を得ることで、子どもを産み、育てている方々に寄り添った支援を考えることができればと思います。

授業担当教員のコメント(小児看護学  宮谷 恵)

6名のゲストは広い教室に大勢の学生がいたにもかかわらず、みんなとてもよい子たちで、学生に貴重なふれあい体験をさせてくれました。

離乳食を食べた学生の感想は、離乳食の食材についてあまりよい感想ではなく「味が薄い、歯ごたえがない」などでした。

スペシャルゲストの、赤ちゃんたちについては、素敵な感想ばかりでした。

「可愛かった、癒された」

「離乳食をあげたら口をあけて食べてくれた。可愛い子たちが来てくれて嬉しかった」

「本当に可愛かった。子どもに関わる仕事がしたいとあらためて思った」

「思わずキャーッと言ってしまった。アイドルだった」

お母さん達は雨の中、上のお子さんも連れて「看護学生さんの学びになれば」と来てくださいました。

本当に感謝するばかりです。

ありがとうございました。

(写真の撮影と使用については赤ちゃんの保護者および学生に使用目的を説明し、承諾を得て掲載させていただきました)

文責 小児看護学 市江和子

2019年4月12日 (金)

小児看護学領域:統合実習オリエンテーション

 本学看護学部では「統合実習」として、年次生が既修の知識・技術を統合しながら、提供されている看護の実際を経験し、保健・医療・福祉のネットワークの中で看護の働きについて理解を深めることを目的とする実習を実施しています。

 小児看護学領域の統合実習は、原則として、年生秋から年生春までの領域別実習とは異なる実習場で臨地看護学実習を実施します。つの異なる施設の実習によって、小児看護学の学びがさらに深まることを期待しています。 

 2019年4月10日(水)、小児看護学領域の統合実習のオリエンテーションを実施しました。

 まず、全体オリエンテーションです。

Photo

Photo_2 学生さんたちは、実習と課題レポート作成に向けて、実習を通して特に知りたいこと・学びたいことを個別に考えたり、「領域別実習で実習した場との看護の違い」など、先輩達の成果である課題レポートを見たりメンバーで話し合いを行いました。

Photo_3

Photo_4

Photo_5

写真の撮影と使用については学生の承諾を得て掲載させていただきました)

                  文責 小児看護学 市江和子

2018年10月 2日 (火)

小児看護学実習・こども園Ⅰ実習オリエンテーション

 小児看護学領域では、3年次の秋セメスター開始とともに始まる臨地看護学実習に関して、小児看護学実習オリエンテーションとこども園実習Ⅰのオリエンテーションを行っています。

 9月27日(木)には、担当教員による小児看護学実習全体と、聖隷クリストファー大学附属クリストファーこども園の副園長の山﨑五月先生によるこども園実習Ⅰのオリエンテーションを実施しました。

 9月21日の全体説明会から集中して、臨地看護学実習の説明が行われ、学生の緊張感が伝わります。

Photo

4_2

Photo_6

 

 

 

7_2 山﨑五月先生からは、子ども達にとっての遊びの意義、保育の中で「待つ」ことの大切さなど、実習にあたっての具体的な注意点の説明がありました。こども園における、「自分で、自分から、主体性、人と関る喜び」が話され、実習における配慮点や関り方が話されました。

2_2

3

 こども園実習Ⅰの目的は、「乳幼児とかかわることにより日常生活の実際を知り、小児への理解を深める」ことです。

 子どもに慣れない、苦手意識のある学生が多いのが現在の状況です。短時間の実習ですが、学生さんたちが子ども達の成長・発達、子どもひとりひとりの個別性などを学んでもらえたらと教員一同考えています。

(写真の撮影と使用については使用目的を説明し、承諾を得て掲載させていただきました)

                       文責 小児看護学 市江和子

2018年7月24日 (火)

小児看護学領域統合実習:実習のまとめと小児看護専門看護師(CNS)の講義

 統合実習は、4年次における臨地看護学実習のまとめであり、4年間の集大成の実習です。小児看護学領域では、3-4年次の臨地看護学実習とは異なる施設に学生を配置しています。学生には、高い看護実践能力を有する看護職として成長できることを期待しています。

 統合実習の配置期間は2クールとして、それぞれのグループごとに実習のまとめと小児看護専門看護師(CNS)による講義を取り入れています。担当は、本学大学院看護学研究科の高度実践看護師コース(小児看護学領域)を修了し、資格を取得した聖隷三方原病院と聖隷浜松病院で実践を重ねているお二人です。

 実習配置は、6月25日~7月6日と7月9日~7月20日、それぞれ2週間です。第1グループは、7月6日(金)に実習のまとめを行いました。統合実習における各施設のグループのまとめと、学生個人の実習テーマの学びを発表していきます。

1_2                 実習のまとめの発表風景

 そして、小児看護CNSによる、日本看護系大学協議会「専門看護師制度」について、看護職としてのキャリア形成につなげるため、高度実践看護師の役割などの講義があります。

 興味のある方は、「看護学研究科 博士前期課程→ CNS・CNAを目指す方へ」をご覧ください。詳細はこちらをご覧ください。

 また、小児看護における事例についてグループで話し合い、「子どもの思い」「家族の思い」「看護支援」について発表しています。

2

3

第2グループは、7月20日(金)に実習のまとめを行いました。

4

5

<指導教員コメント>

 学生の皆さん、統合実習、本当にお疲れ様でした。皆さん小児看護学が第一希望なだけあって、イキイキと、そして主体的に実習していました。4年間の集大成ということもあり、実習だけでなく最後の発表も素晴らしい内容だと思いました。小児看護に興味のある学生さんはぜひ、小児看護専門看護師を目指してください!応援しています!

                                 山本智子

 小児科外来での実習では積極的に受診に来ている親子に話しかけ、その親子との会話から必要な看護を考えながら実習を行っていました。発表内容についても学生それぞれが学んだことを共有しあい、主体的に発表に向けて準備をしていました。発表会ではどのグループも実習場所の特徴を捉えており、皆さんの成長を実感しました。小児専門看護師との話し合いもあり、小児看護の奥深さをさらに感じることができたかと思います。お疲れ様でした。

                                小出扶美子

<指導教員兼科目責任者コメント>

 学生は実習の記録、課題レポートの作成もある忙しい中、実習場別のグループごとに決められた時間内に上手に発表して、学びを共有できていました。さすがに最後の実習だと感心しました。専門看護師の講義はちょっと難しい点もあったかもしれませんが、なかなかない貴重な機会であり、将来に向けていい学び・刺激になったのではないかと思っています。皆さんお疲れ様でした。

                                       宮谷 恵

写真の撮影と使用については学生の承諾を得て掲載させていただきました)

                        文責 小児看護学 市江和子

2018年6月21日 (木)

小児看護学概論:基本的生活習慣の発達とその援助(離乳食について)

 小児看護学領域では、2年次の春セメスターの「小児看護学概論」において、健康な子どもと家族の看護について学習します。「基本的生活習慣の発達とその援助」の中では、小児期の育児について学びます。基本的生活習慣の援助として、学生さんたちに離乳食の試食の演習を取り入れています。学生さんたちは、市販の離乳食を試食しています。

 そこで、毎年、スペシャルゲストとして、離乳食の時期のお子さんとお母様を授業にお迎えしています。

 今回のスペシャルゲストは3名です。本学看護学部卒業生のお母様のネットワークで、参加していただきました。

☆くるみちゃん(通称 くるみん 5ヶ月)

☆あんちゃん(通称 あんちゃん、あんさん 7ヶ月)

☆のりひとくん(通称 のりくん 10ヶ月)

Photo_10

(学生さんが離乳食をあげようとしていますが、カメラ目線です)

Photo_11

(つかれちゃいましたか。お母様につかまり、胸に顔をうずめています)

Photo_12

(学生さんたちとの握手で、ごきげんです)

Photo_13

(学生さんたちからのタッチ!です)

Photo_14

(じっと、学生さんたちの顔をのぞきこんで、興味しんしん)

Photo_15

(それぞれの離乳食を食べて、感想を話し合います)

 子どもが、「飲む」ことから「食べる」ことへの移行期間を「離乳期」といいます。そして、その間に食べるものを「離乳食」といいます。子どもの機能の成長・発達によって、不足しがちな栄養分を補充することです。そして、離乳食には「噛む」「飲み込む」といった、食事の嚥下や咀しゃく運動を促す効果があります。食品のさまざまな味や舌触りを覚えることで、食生活の基盤をつくります。

  離乳食の大事な点は、子どもたちが「食べる」ことの楽しさを知ることです。離乳食とは、母乳(ミルク)以外の食品からも栄養を取り入れ、幼児食へと移行する過程の食事のことをいいます。成長・発達段階の月齢に応じ、母乳(ミルク)と離乳食の割合、食品の大きさや固さを変えていきます。子どもが、噛みつぶして飲み込むトレーニングをすることと共に、色々な食品の味と食感を覚えていくことです。

  学生さんたちには、小児期の重要な離乳について考えることができる学習内容をめざしています。 

授業担当教員のコメント(小児看護学 宮谷 恵)

  毎年恒例の離乳食の授業でしたが、3名もの赤ちゃんゲストは久々でした。

  子どもたちみんな、150人の学生さんたちがいる教室でも泣きもせず、いい子たちばかりで本当によかったです!。学生さんたちは、「きゃ~かわいい!!」「さわってもいいですか?」「握手してください!」と離乳食試食そっちのけで、アイドルに会ったかのような騒ぎでした。

  学生のリアクションペーパーには「とにかく赤ちゃんがかわいかった」「みんなニコニコしていい子たちだった」「癒された」「離乳食をあげたらパクパク食べてくれて可愛すぎた」「子どもが欲しくなった」などのコメントがたくさんでした。

  赤ちゃんとお母様、来校していただき授業への参加、本当にありがとうございました。

 (写真の撮影と使用については赤ちゃんの保護者および学生に使用目的を説明し、承諾を得て掲載させていただきました)

                        文責 小児看護学 市江和子

 

2018年5月 7日 (月)

大学パンフレット:小児看護学領域紹介

2018年度大学パンフレット  看護学部 小児看護学領域紹介について、看護学部4年次生の学生さんたちの協力を受けて写真撮影をしました。

4月9日(月)、統合実習を小児看護学領域でおこなう4名の学生さんが参加してくれました。場所は、母子看護実習室の小児側。3年次の小児看護援助論Ⅱの技術演習項目から「身体計測」を選び、それぞれの役割を撮ってもらいました。「どんな表情がよいですか?」という質問とともに、小児看護学領域教員4名が見つめる中、写真撮影は進みました。最初、緊張感が漂っていましたが、だんだん、8カ月の乳児の計測技術がスムーズにできました。技術到達度は完璧です。

完成版は、2018年度パンフレットを、是非ご覧ください。学生さんたちの真剣さ、技術の丁寧さ、子どもへの接し方に着目していただければと思います。

 終了後、終わった‼という達成感の写真です。

皆さん、ありがとうございます。

                                文責 小児看護学 市江和子

Photo_2

写真のブログ掲載については了解を得ています。

2018年2月16日 (金)

2年次生の授業紹介【小児看護学:小児看護援助論Ⅰ】

1年次生、2年次生は先日、定期試験が終了しホットしている頃ですが、3年次生は実習の真っ最中です!小児看護学領域では、病院(小児科病棟・小児科外来)、障害児施設、こども園などで実習を行っています。そして、4年次生は、今月実施される国家試験に向けて猛勉強中です!

今回のブログでは、1月の最終講義の様子を紹介します。

看護専門領域の必修科目である「小児看護援助論Ⅰ」では、小児期の特徴的な疾病について学修します。また、健康障害・入院が子どもと家族に及ぼす影響について学び、健康を障害された子どもとその家族を理解し、子どもの成長・発達段階、健康レベルおよび子どもと家族の権利をふまえた看護援助の方法を学ぶことを目標としています。2年次生、約160名が受講しました。講義は9月下旬から1月下旬まで開講し、合計15回の講義となっています。最終講義は、「慢性期にある子どもと家族の看護」でした。

現代は医療の高度化により、救える命が増え、また通院しながら治療をすることが可能になりました。

入退院を繰り返しながら長期的な療養を継続しなければならない現状があります。子どもや家族が、疾患のコントロールのため、薬物療法、食事療法、自己検査など自己管理することも多く、それぞれの子どもや家族に合わせた支援が必要になってきます。「小児看護」では、子どもの成長・発達を常に念頭におき、子どもの思いを大事にし、できたことを褒めるかかわりが大切です。また、家族に対しては、常に傾聴の姿勢でかかわり、心配事や不安事をいつでも話せる環境作りが大切です。講義では、担当教員の臨床での経験談も踏まえてお話され、学生の皆さんは真剣に、そして興味深く講義を聞いていました。Photo_2 子ども達の中には、気管支喘息、糖尿病、腎疾患などの慢性疾患を抱えながら幼稚園や学校に通っている子も多くいます。そのため、幼稚園・学校関係者との調整や、医療機関との連携、そして周囲の理解が必要です。地域・社会全体で病気の子ども達を思いやることができると良いと思います。

慢性疾患を抱えた子ども、家族が安定した日常生活を送るための看護を考える講義でした。

                        文責:小児看護学 山本智子

2017年12月29日 (金)

ぞうさんの会(医療的ケアのある子の親の会) クリスマス会の開催報告

“医療的ケア”という言葉を知っていますか?

本学の学生なら上級生にはわかると思いますが、鼻などから胃にチューブを入れてそこから栄養を摂ること(経管栄養)や、人工呼吸器をつけていたり呼吸のためにのどに穴を開ける気管切開をしていることによるその日常的な管理・ケア、またたんの吸引をするなどの行為を意味しています。

かつては病院で医療者にしか行えないとされていたこれらの行為は、現在では家庭で家族や時に本人が行いながら暮らすことができます。これらの子ども達(一部、もと子どももいますが・・・)が所属する患者会が「ぞうさんの会」です。県西部を中心に会員がいます。病気があって医療的ケアが必要でも、家庭で家族と暮らせることはいいことですが、もちろん大変なこともあります。「ぞうさんの会」ではこれらの家族同士が知り合い、交流して情報交換をしたりする場として、季節のイベントを行っています。

今年は12月17日(日)に、城北の家(浜松市中区)で「ぞうさんの会」のクリスマス会が行われました。ここ十数年ずっと大学の学生ホール(食堂)で行ってきましたが、今年は初めての場所でした。でも数十名の大勢の家族とボランティアの参加で、クリスマスソングの演奏ありゲームありの楽しい時間になりました。Photo
毎年本学の学生もボランティアに来てくれますが、今年も4名が開始前の会場作りから片づけまで参加してくれました。学生らしいセンスで会場を飾りつけてくれたり、1年生2名は“嬉々として”オラフとトナカイの着ぐるみを着て、子ども達との写真撮影で大活躍をしてくれました(Mさん、Tさん)。あとの1年生2名は恥ずかしがって着ぐるみは着てくれませんでしたが、写真を撮影する方として活躍してくれました(Gさん、Hさん)。ありがとうございました。
Photo_2

Photo_3普段医療的ケアなどのお世話に追われて、日々忙しく暮らしているご家族に、安心して参加できる場と楽しい時間を提供できたと思います(こういう機会は、外出もままならないことが多い家族には、貴重な機会となっています)。今後も多くの学生が関心を持ってくれて、イベントにボランティアとして参加してくれることを願っています。何か得意な“一芸”のある方も、よろしければぜひイベントを盛り上げに来てください。またよろしくお願いします。

(文責:小児看護学 宮谷 恵、写真撮影:小児看護学 山本智子 

*写真はご家族の同意を得て掲載しています)