小児看護援助論Ⅱ:技術演習
看護基礎教育課程における小児看護学教育の現状では、学生さんが子どもと接する経験は多くありません。臨地看護学実習の環境では、小児病棟の縮小化、子どもの病気の重症化・複雑化が進んでいます。
子どもの特徴は、新生児・乳児・幼児・学童期という、成長・発達段階にあり、成長・発達の途上であることが最大の特徴です。子どもをあまり得意としない学生さん達が、子どもに興味をもち特徴を理解し小児看護を学修することが必要です。臨地看護学実習においては、学生さんが看護過程を展開して小児看護技術を実施します。学生さんにとっては、慣れない子ども達への技術の提供に戸惑う体験が多くあります。
そのため、小児看護援助論Ⅱでは、臨地看護学実習にむけて小児モデル人形・バイタルサインシミュレーター/看護実習モデル人形を活用して、小児看護技術の基本を学びます。小児看護学領域においては、学生さんたちへの小児看護実践力の習得にむけて、より効果的な学修を検討しながら授業を進めています。2019年7月25日は、小児看護援助論Ⅱの授業で、3グループの小グループにわけた技術演習をおこないました。
1.身体計測:2人でペアになり、身長・体重・頭囲・胸囲を計測する。
2.清潔・臀部浴:2人でペアになり、臀部浴を行う。
3.観察(バイタルサイン測定):3~4人でグループになり、トレーに聴診器、ストップウオッチ、体温計、消毒綿を準備し、グループで順番に新生児の観察・測定を行う。
身体計測の説明を受けています。
実際にペアで計測準備です。
2人で新生児の身長の計測をします。
2人で清潔ケア(臀部浴)の準備をします。
抱っこをして、準備したお湯で臀部を清潔にします。
観察とバイタルサイン測定を、新生児のバイタルサインシミュレーター(人形)で実施します。
授業担当教員のコメント
(小児看護学 宮谷 恵)
講義ではやり方を聞いてDVD を見るだけですが、演習では呼吸数や心拍数が測れる新生児のバイタルサインシミュレーターで実際に測ります。
目標は「眠っている赤ちゃんを起こさずに、正確に観察・測定すること」です。
実習に向けてみんな真剣に取り組んでいました。
これなら小児看護学実習でもうまくできるかな、と期待しています。
(小児看護学 小出 扶美子)
小児看護援助論Ⅱのテスト前の最後の講義であり、臨地看護学実習で実践する技術でもあるので、皆さん、真剣にメモを取りながら演習していました。
秋セメからの小児看護学実習でお会いできるのを楽しみにしています。
定期試験がんばってください。
(小児看護学 山本 智子)
学生さんは、「赤ちゃんの首は、どう支えれば良いのかな?」「オムツはこれであっているのかな?」など初めての臀部浴体験に少々奮闘していました。
学生さん同士支えあい、無事に臀部浴ができました!
秋から、小児看護学実習が本格的にスタートします。
今回の演習での経験を活かしてください。
(写真の撮影と使用については学生に使用目的を説明し、承諾を得て掲載させていただきました)
文責 小児看護学 市江和子