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2021年2月

2021年2月24日 (水)

聖隷プロジェクト:2020年度高校生発表会(高校2年生)を行いました。

聖隷プロジェクトでは、聖隷クリストファー高校の2年生が各自のテーマを決め学修を進めます。

2021年2月22日は、今後進学を希望する分野ごとに10グループに分かれ、発表をしました。

 

看護学分野を希望する生徒さんの発表会の1つは、聖隷クリストファー大学3601教室で行われました。

事前の進行についての説明が、高校の先生から実施されました。

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テーマは、「看護師になるために必要なこと」「患者さんと看護師のそれぞれの思いから学ぶ看護」など、生徒さん自身の体験、読んだ図書などをふまえた学びについてでした。

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高校1年生の生徒さんが、来年度の聖隷プロジェクトの学びのために各クラスに出席しました。皆さん、熱心に発表内容をメモしていました。

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発表、お疲れさまです。手作りのプレゼンテーション資料、立派でした。

聖隷プロジェクト終了で、生徒さんのほっとした表情がうかがえます。

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写真の撮影と使用については生徒さんと高校の先生に使用目的を説明し、承諾を得て掲載させていただきました。

 

文責 小児看護学 市江和子

2021年2月22日 (月)

養護教諭養成課程の学生と、子ども教育福祉学科スクールソーシャルワーカー(SSW)養成課程の学生との交流会

2月16日(火)5限、看護学部養護教諭養成課程を履修している2・3年次生に対して、教員採用試験対策を行いました。この日は、社会福祉学部こども教育福祉学科のスクールソーシャルワーカー(SSW)養成課程を履修している3年次生との交流会を行いました。SSWは、児童・生徒が生活の中で抱えているいろいろな問題の解決を図る専門職です。養護教諭課程の学生は、学校保健などの授業を通して、学校保健の重要な関係職種の1人であることを学んでいます。しかし、実際にどのような位置づけで、どんな役割を担っているのか、職務の実際について詳しく学ぶ機会は多くはありません。

一方、養護教諭は、子どもの心身の健康の保持増進のため、様々な関係機関と連携をとるコーディネーターの役割を担っており、SSWとの連携は大変重要な職務の一つです。

学生のうちから、「子ども」を中心に「つながる」ことができれば、お互いの仕事の役割や位置づけについて学生時代から深く知ることになるのではないか、「このチャンスを逃してはいけない!」とこども教育福祉学科の大場先生とタッグを組み、初めての試みとして実施しました。

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まずは、大場先生からSSWの役割について、その後、津田から養護教諭の役割について簡単に説明し、残りの時間はグループに分かれ学生同士で互いの学びを共有しました。

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参加した養護教諭課程履修生は、「社会福祉学部の学生がどのような勉強をしているのか知ることができた」、「学校現場へいく実習の方法も異なり、新たな発見があった」など、肯定的な感想が聞かれました。

「子ども」を中心として、学部を超えた交流が、やがて子ども達をとりまくより良い環境の構築へとつながることを期待しています。 

文責 養護教諭課程 津田聡子

2021年2月15日 (月)

2020年度 第110回看護師国家試験の実施

保健師助産師看護師法(昭和23年法律第203号)第18条の規定により、第110回看護師国家試験が2月14日(日曜日)に実施されました。

試験会場は、北海道/青森県/宮城県/東京都/埼玉県/神奈川県/千葉県/新潟県/愛知県/石川県/大阪府/兵庫県/奈良県/京都府/広島県/香川県/徳島県/岡山県/福岡県/熊本県/沖縄県です。今年度は、新型コロナ対策として「受験者間の間隔を1m以上確保する」という対応のため、会場数が大幅に増えています。

本学は、愛知県のAichi Sky Expo 愛知国際会議展示場が受験場となりました。前日の2月13日、受験地にむけて出発する学生さんたちを見送りました。

 

2020年度は、新型コロナウイルスの感染拡大によって講義・演習が制限されたり、臨地看護学実習の制限があったり、大変な時代の中で資格試験受験の日を迎えたと思います。学生さんたちは、強くたくましく成長してきています。

 

前日に、バスで宿泊場所に移動するため、大学に学生さんたちが集合します。

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国家試験対策委員会、教員たちの声援を受けてバスが出発しています。

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自分の力を信じて、今までの成果を十分に発揮してきてください。

看護師国家試験の全員合格を強く願っています。

 

文責 市江和子、神﨑江利子(国家試験対策委員会委員長)

2021年2月 5日 (金)

“地域包括ケア看護論”の紹介 その3 「地域包括ケアについてのPBL(課題解決型学習)」

「地域包括ケア看護論」では、7回にわたって事例学習を行いました。学習目標は、「健康上のニーズを抱えながら、今後も地域で暮らしていくことを希望する事例について、生活者の視点から地域包括ケアについての理解を深め、その中での看護の役割・機能について考える」です。

地域で困り事を抱えて生活する高齢者、障がい者、母子の事例について、療養者本人とその家族の生活の理解や支援方法を考えるグループ学習を、PBL(Problem-based Learning)で行いました。 PBLは、「課題解決型学習」とよばれる学習方法で、学生自身が課題を見つけて、答えのない課題を解決するためにICTを活用して自ら調べ、調べたことを整理して思考する力を身に付けるためのアクティブラーニングの方法です。授業終了前に各グループで学習における不明点を明確にして、次回に向けての学修内容・方法を決め、次回授業時に各自が学習してきたことをグループ内で報告しあい、自ら学習課題を到達させる形で進めました。

新型コロナウイルス感染症予防のため、PBLは3教室に分かれて、グループ間・メンバー間で距離を確保し、換気を行いながら実施しました。学生は各自が個人用PCを持参し、Googleスライドを用いて画面共有を行いながら話し合い、発表に向けての成果物の作成を行いました。

PBL風景

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PBLによって、「療養者の問題は、1人の問題ではなく、周りの人との人間関係や物理的環境に左右されると分かった」「人の捉え方・強みと感じる部分がメンバーで異なり、捉える人の価値観や経験で変わってくるので、複数で考えることは大切だと思う」「その人の持つ強みは、いかなる状況でも強みではなく、弱みにもなりえると気づいた」などの学びが得られました。そして各々のPBLでの学びを、他の事例を担当したグループメンバーに発表し、発表を通して学びの共有が図られました。

最後は、実際に地域包括ケアを実践されている、川根本町地域包括支援センター保健師の池本祐子さんから、事例に対して実際にはどのような対応を行うかについて、講義していただきました。

池本さん講義風景

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池本保健師さんから、「生活者本人がどんな生活を送っていきたいのかを引き出し、それを前提に支援していく」「対象者に一人ではないことを伝えることが大切」「実生活で地域包括ケアについての問題に直面した際にも、持ち合わせている知識をベースに、一生懸命に対象を理解して、問題を解決する方法をともに見出す力を深めてほしい」とお話しいただきました。

学生は、授業後の感想として「池本さんのお話から自分達では考えもしなかった新たな発見ができた」「できないことなどマイナス面に焦点をあてがちだが、強みを積極的に見つけ出して、想像力を働かせていきたい」「対象者の尊厳ある暮らしを守っていけるように、対象者に寄り添って、押し売りにならない援助が大切だと実感した」など述べていました。

 

3回にわたり「地域包括ケア看護論」について看護学部ブログで紹介してきました。今回の学びを活かして、「地域包括ケア」の視点から看護を実践することを大切に、次年度以降も学び続けて欲しいと思います。

文責:豊島由樹子

2021年2月 1日 (月)

他学部との交流② ~母性看護学 手洗い編 看護学部先輩から社会福祉学部後輩へ~

他学部との交流① ~母性看護学 沐浴編 看護学部先輩から社会福祉学部後輩へ~ の続きとして、手洗いについての講義の様子を紹介したいと思います。

コロナ禍で手洗いが重要視されていると思いますが、新生児の沐浴(赤ちゃんのお風呂)をする際にも、沐浴する側が清潔にしてから沐浴を実施する必要があります。そのため、手洗いについても講義しました。

正しい手洗い方法とその重要性を伝えるために、まずは、手に付着するウイルスの数を社会福祉学部の学生に考えてもらいました。手洗い時の細菌の数を社会福祉学部の学生に尋ね、クイズ形式で講義を進めました。その後、正しい手洗いの仕方を動画でお伝えし、共に実施してもらいました。その細菌の多さに驚く学生の表情も、画面を通じて確認することができました。

 

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次に、手洗いトレーニングボックスのグリッターバグを使用し、正しい手洗いができているか映像にて確認してもらいました。実際に看護学部の学生が、手に特殊なジェルを付け、洗い残しが生じるとそのジェルが手に付着したまま、白く見えます。

上の写真や下の写真で紫色の箱として映っている機械に手を入れると、手の様子を確認することができます。

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①手洗いなしの場合  

白く映っているのが洗い残しの部分。もし、白い部分にウイルスが付着していると仮定すると、全体的にウイルスが付着していることとなります。手のひら、爪の中、しわの中まで真っ白になっていますね。

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②流水のみの手洗い(石鹸なし)の場合 

表面は洗い流せていますが、爪の間や手のしわが白く残っています。手のひらの下の方にも残っていますね。

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③石鹸を使用し流水で15秒手洗いをした場合

手のひらや爪が白く残っていますね。爪や手のひら、手の甲に白い部分が見られます。

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④石鹸を使用し流水で30秒手洗いをした場合

 爪にやや白い部分が残っていますが、白い部分はほとんど見られません。

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このような映像を使いながら、正しい手洗いを学んでもらいました。

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社会福祉学部の皆さんも、正しい手洗いの重要性を理解していただけたようで、「保育士として関わる時にも、手洗いを丁寧にして清潔な手で赤ちゃんに接しようと思った」との感想がありました。また、「正しい手洗いの方法も教えてもらい、実際の様子を見たら自分の手洗いは甘かったな...と怖くなりました」と、正しい手洗いをしないと細菌が消滅しないことに驚きの反応がありました。

沐浴前の手洗いも重要ですが、このようなコロナ禍だからこそ、正しい手洗いを身につけ、感染予防に努めていきたいものです。

 

文責:母性看護学 黒野智子、室加千佳