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2022年3月

2022年3月 8日 (火)

大学院修士論文・課題研究論文発表会(博士前期課程)・博士論文発表会(後期課程)を開催しました。

2022年3月5日(土)大学院看護学研究科・リハビリテーション科学研究科・社会福祉学研究科は、修士論文・課題研究論文発表会(博士前期課程)・博士論文発表会(後期課程)を開催しました。

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看護学研究科は、博士前期課程5名、後期課程3名の修了者が発表しました。

 

聖隷クリストファー大学大学院の目的は、『建学の精神であるキリスト教精神による「生命の尊厳と隣人愛」に基づき、看護学、リハビリテーション科学、社会福祉学の、高度かつ専門的な理論および応用を教授研究し、深奥な学識と研究能力を養い、保健医療福祉に関わる専門教育の向上・発展に寄与するとともに人々の健康・安寧と福祉に貢献すること』を目的としています。

それぞれの院生さんの研究内容は、保健医療福祉に関わる高度実践看護職者としての研究活動における努力の結晶であり、今後の研究活動の基盤となる賜物です。

発表会の様子を紹介します。

 

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―大学院看護学研究科修士学位論題目一覧―

・助産師出向支援事業における出向元となる病棟看護師長の人的資源管理プロセス

・病院に定着している看護師が捉えた組織コミットメントに影響を与えた看護師長の関わり

・看護師の専門職的自律性と職務満足度に影響を与える専門看護師の実践介入

・乳がん化学療法による爪症状が患者の日常生活に及ぼす影響とその対処

・がん告知から初期治療期における乳がん患者の情報ニーズと情報探索行動

 

―大学院看護学研究科博士学位論文題目一覧―

・心臓ペースメーカ植込み術直後から2ケ月における生活体験とペースメーカ植込みにまつわる体験の変化に関する研究

・NICUから在宅移行期における母親の医療的ケア児に対するヘルスリテラシー展開への支援モデル

・終末期がん患者の療養場所選択における看護アドボカシー実践モデルの開発と評価

 

 

文責 看護学研究科 市江和子

2022年3月 7日 (月)

精神看護学実習の学内演習:教員とのセッション

精神看護とは、疲れた・もしくは病になったこころを癒すという技術、テクニックを想像しがちです。しかし、その根本にあるのは同じ人間としての人格的交流です。聖隷クリストファー大学の精神看護学領域では、学生にその点を大切に伝えています。下の図でいえば、階段を上りテクニックを習得した立派な看護師を目指すのではなく、階段を下りて同じ人間として出会える場をめざすのです。この「私も、病人も同じ弱さを抱えた人間だ(同じ人間)」という感覚が育っていないと、ただのケア者が病人に与えるテクニックの押し付けになってしまいます。

学生のうちは、教員を専門的な科学的知識を持った強者として体験しやすいです。その教員(強者)-学生(弱者)関係ですが、その感覚のまま実習に出るとケア者(強者)-病人(弱者)として再現されやすくなります。そのため精神看護学実習では、たとえ教員であっても学生と同じ人間だよというメッセージを込めて屈託のない意見交換をします。その中で、学生は次のような質問を教員にします

「なんで教員になったんですか?」「看護師で働いたときの一番の失敗を聞かせてください」「趣味は何ですか?」「家庭円満の秘訣を教えてください」などです。

教員は、人間として取り繕うことなく、一つ一つ答えていきます。

すると学生は「先生ってのはもっと偉い人だと思っていました」とか「もっと勉強ばっかりしてきた人かと思っていました」と語るようになり、教員=強者だ、という幻想から少しずつ解放されます。その時、「私も教員もただの弱さを抱えた人間だ」という感覚の醸成、すなわち、同じ弱さを抱えた人間と出会うために階段を下りる体験を養っているのです。

この感覚、体験をしっかり養っておくと、実習に出たときに「患者さんを救わなくてはならない」という考えから、「同じ人間としてまず共にいる」という自然体の行動がとれるようになっていきます。

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精神看護学 清水隆裕

 

                  

2022年3月 4日 (金)

小児看護学実習:小児看護学実習の学内実習の技術実習について

現在、看護学部3年次生は秋セメスター10月からの臨地看護学実習期間となっています。新型コロナウイルス感染症の感染拡大によって、実施できない小児病棟・小児科外来における実習にかわるものとして学内実習を行っています。

 

2月18日(金)に行われた小児看護学領域の学内実習をご紹介します。

3つのグループに分かれ、「幼児の呼吸音聴診シミュレータ」、「乳幼児のバイタルサイン測定」、「重症心身障害児の経管栄養」について教員の指導のもと実習を行いました。

 

呼吸音聴診シミュレーター “小児ラング”を活用しています。

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 バイタルサイン測定を、シミュレーターで実施しています。Img_8545

重症心身障害児への経管栄養について、臨地で使用している物品で実施しています。Img_8549

対象となる年齢や疾患の特長、技術のポイント、実施する上での注意点などのレクチャーを受け、学生同時でも指導し合いながら真剣な眼差しで取り組んでいました。

 文責 小児看護学 市江和子

 

(写真の撮影と使用については学生に使用目的を説明し、承諾を得て掲載させていただきました)