« 2015年10月 | メイン | 2015年12月 »

2015年11月

2015年11月24日 (火)

看護学部紀要委員会主催の教員研修会が開催されました

大学教員の役割は多岐に渡りますが、講義や実習、演習などの教育活動のほか、「研究活動」も大きな位置づけとなっています。

看護学部では、研究論文や調査報告書などを載せた定期刊行物である「紀要」を発行し、教員の研究成果を公表しています。

紀要をはじめ多くの学術誌では、研究成果を投稿する際に「査読」というプロセスがあり、複数の担当者(同分野の専門家)により投稿論文の採否を決定するために審査が行われます。

紀要や学術誌に論文を投稿すると査読を受け、査読者からの質問や指摘に丁寧に答え、論文を修正し、ようやく掲載に至ります。場合によっては、掲載されないこともあります。

一方、紀要や学会誌の編集委員会から大学教員が査読者を依頼されることもあります。

査読は投稿者(受ける人)も査読者(行う人)もとても多くの労力を要しますが、紀要や学会誌の学術水準が保証されるのに欠かせない制度です。

そこで、今年度は紀要委員会の活動として、「看護学術誌における適正な教育的査読」というテーマで研修会を開催しました。

講師は秋元典子先生(岡山大学大学院保健学研究科教授)です。

研修会には約50名の看護学部教員が参加しました。

1

研修では、査読は投稿論文の採否をジャッジすることではなく、『著者と査読者と編集委員会の協働によってよりよい論文を生み出していく過程』であること、著者に敬意を表することが重要であることが説明されました。

 

また、査読を受ける著者としての立場では、査読結果のコメントについて

①すべてに答えること、

②誠実に答えること、

③根拠とともに答えること、が大切であることが強調されました。

2

秋元先生の経験談を含めた研修の内容は、とてもパワフルで、出席している教員もどんどん引き込まれていきます。

 

終了後のアンケートでは、

・とてもエネルギッシュな講義で、先生から元気をもらえました。

・査読について理解しやすく、また楽しい研修会でした。

・査読する立場でだけでなく、査読を受ける立場からも何に気をつけていかなければならないかわかりやすい講義でした。

など、今後の査読や論文投稿に向けて、非常に重要な示唆を得ることができました。

秋元先生、遠く岡山から浜松までお越しいただきありがとうございました!

                            看護学部紀要委員会

2015年11月19日 (木)

11月某日、2年生のフィジカルアセスメント演習終了後の勉強会の様子です!!

2年生は次回のフィジカルアセスメントの予習として、90名以上(34年生含む)の学生が自主的に勉強会に参加しました! 

Photo

教員「胸鎖乳突筋は、胸骨・鎖骨が起始で乳様突起が停止部なので、胸鎖乳突筋なのですよ。」 

学生「おーーー!なるほど!」

と、覚えやすい?説明に会場はどよめいていました!

(フィジカルアセスメントでも伝えているはずなのですが・・・苦笑) 

Photo_2

90分の勉強会修了後も複数の学生が、教員に質問に来ました!

「ヒトの身体は、不思議~!」と解剖の知識を身近なものに感じてくれており、

きっと今後の看護にいかしてもらえるだろうと期待しております!

 

授業や演習で疲れていたと思いますが、学生は皆よく頑張っていました。

より良い看護師になれるよう、一緒に勉強を続けましょう!

 

看護学部 藤井、荒川、藤本



2015年11月13日 (金)

2015 聖灯祭 初出店報告!

今年も11月7日(土)に、2015年度の聖灯祭が行われました。当日の2つの模擬店の初出店報告をさせていただきます。

「周」の店

ウエルドニッヒ・ホフマン病(筋肉が萎縮していく難病)の中村周平君のお店です。もう大人なので「周平君」などと呼んでは失礼なのですが、小さいときから知っているためついそう呼んでしまいます。難病のイメージで彼に会うと驚くかと思いますが、いたって明るく楽しい、恐竜&特撮オタクです。寝たきりですが、左足の指先でパソコンのトラックボールを操り、とても味のある温かい絵を描く「画伯」です(たびたびメディアにも登場しています。今年の24時間テレビにも出ました)。

1

周平君とお母さん&周平画伯のポストカード

2

彼の描いたイラストの入ったタオル、Tシャツ、トートバッグ

大学祭では、足だけで描いた彼のポストカード、Tシャツ、トートバッグ、カレンダーなどを売りました。皆さん興味を持って下さり、たくさんの人にお買い上げいただきました。ポストカードの売り上げの一部は個展開催の資金とさせていただきます。ご協力ありがとうございました(そう、実はこのときは鴨江アートセンターでの個展を次週に控えていました。またの機会には皆さん個展にも来て下さいね)。

「えほん文庫」

大学から程近いところのご自宅で「えほん文庫」を開催し、多くの親子に親しまれている大村由実さんのお店です。ご自身はダウン症を持つお子様のお母様でもあり、今年は大学の助産学専攻科の授業のゲストスピーカーにも来てくださいました。大学祭ではミッフィーちゃんのバリアフリーグッズを中心に、何と11月8日発売の著書『うちの子育てはっけよい! ダウン症がなんのその!? 』も一足早くお目見えしました(大村さんもたびたびメディアに登場する有名人です。「えほん文庫」のブログをぜひ見てください。実はえほん文庫は今年で8周年を迎え、この日はその記念イベントを翌日に控えていたのでした)。この著書は大学図書館にも寄贈していただきました!(読みやすいコンパクトな本なので、皆さんぜひ読んで下さいね)

3

写真右が大村さん

(ダウン症を持つ息子さんのごうちゃんと、お姉ちゃん、お父さんも当日来てくれました)

4

かわいいミッフィーちゃんグッズはお客さんにも大好評で、本も売れていました。両方のお店とも足を止めて見てくださった方、お買い上げいただいた方、本当にありがとうございました。多くの方に障害やバリアフリーを知っていただくきっかけになったと思います。次年度も大学祭での出店を目指しますので、応援よろしくお願いします!

(サポーター&レポーター 小児看護学  宮谷 恵)


2015年11月 4日 (水)

養護教諭課程:4年次生による小・中学校・高校での養護実習

平成25年度から始まった養護教諭課程4年次生の養護実習も今年で3度目となり、今年度は830日~930日の期間に13名の学生が自身の母校で実習を行いました。

3週間の「養護実習」で学生たちは、保健指導・救急処置・健康相談活動・健康診断・学校環境衛生活動・学校保健活動・保健室活動等の実際の養護教諭の職務を体験します。中でも実習期間の後半に行う「研究授業」は、これまでの授業実習・保健指導の成果を校長先生をはじめ学校内の全ての先生方に参観して頂き、今後の指導の向上に役立てるという、貴重な指導実践のお披露目の機会となっています。

執筆者が訪問した静岡市の小学校では、本学の実習生が5年生32名の学級で「手洗い指導」の研究授業を行いました。この日は実習最終日で既に4度目の授業であったためか、実習生も生徒たちの顔をよく見て、大変落ち着いて笑顔で指導を進めていました。

子どもたちが示す「教師の発問」への素晴らしいリアクションは、3週間生徒たちと良い関係を築くことを務めてきた実習生の努力の証しにほかなりません。授業終了後には、生徒たちから実習生への「御苦労様のプレゼント」の“サプライズ”が待っていました。さすがの実習生も生徒たちとの写真撮影の間ですら感動の涙が止まらず、近い将来教壇に帰ってきますと生徒たちに約束していました。

1_3

他にも、看護演習で学んだ「胸骨圧迫」の技術を中学生に伝授した実習生や、得意の絵画を広報・掲示物で活かして多くの中学生を保健室前にひきつけた実習生など、学生たちはこれまでの大学での学修の成果や自身の能力を遺憾なく発揮し、全員が充実した養護実習を終えることができました。

2

夏休み明けのご多忙の中で、本学の学生たちを最後まで懇切丁寧に御指導下さった学校現場の先生方に深く感謝を申し上げて実習校を後にしました。    

                                                                                      (文責:成松 美枝)