大学の選び方~建学の精神について
聖隷クリストファー大学は、私立大学です。
受験生のみなさんは、状況や環境によって、国公立の看護学部を受験することもあるでしょう。それでは、国公立の看護学部(医学部看護学科)と私立大学の看護学部と何が違うのでしょうか?
私立大学というのは、建学の精神というのがあります。これは、その私立大学がなぜあるのか?という使命を表現したものです。簡単に言えば、教育によってどのような人間を育てようとしているのかという意味です。そのため、入学する学生にとっての最終目的は、「その学部・学科での学びだけでなく、それを下支えする建学の精神を実生活の中で実践できること」になります。繰り返しになりますが、私立大学のゴールは建学の精神を携えた人間になることです。私立大学を受験する場合は、必ず建学の精神を調べたほうがいいです。
次は、多くある私立大学の建学の精神についてです。今の時代、インターネットで検索すればすぐに調べられます。みなさんはどんな人間になりたいでしょうか。調べてみた建学の精神の中から、自分の生き方のガイドとなるような大学を選ぶのが私立大学の選び方です。そして、聖隷クリストファー大学の建学の精神は「生命の尊厳と隣人愛」です。
高校生の時は、立地場所、偏差値、学費、ブランドなどで受験校を決めるというのが標準的な大学の決め方だと思います。しかし、私立大学というのは、その建学の精神の中で自分が学びたいところに行くというのが、一番大切なガイドの一つです。上の例でいうと「気品」を中心に携えた看護師と、「愛」を中心に携えた看護師では、患者さんの目の前に立った時の振る舞いが変わってきますし、実生活での価値観も変わってくるからです。
当然、自分が今後長い人生を生きていく上での思想は自分で考えたい、他人が作った目的地に縛られたくない、という人もいるでしょう。そのような場合は、
大学の選び方は、自分がどういう生き方をめざすのか、その目的と建学の精神を照らし合わせて選択するものと考えます。しかし現実は、偏差値や地元重視で選択されており、その大学の建学の精神が何か?自分がどのように生きたいのか?など、受験生がそのような視点で大学選択を考えたり、その考える機会を与えたりする高校や大学は多くありません。
人間を愛するという生き方を考えたい人、まだどこの大学にするのか迷っている人は、本学の建学の精神の下で、自分がよりよく生きていくための考え方を学んでみてはいかがでしょうか。
精神看護学領域 清水隆裕