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2021年4月

2021年4月12日 (月)

小児看護学領域:2021年度小児看護学領域の統合実習オリエンテーションを行いました

本学看護学部では「統合実習」として、4年次生が既修の知識・技術を統合しながら、提供されている看護の実際を経験し、保健・医療・福祉のネットワークの中で看護の働きについて理解を深めることを目的とする実習を実施しています。

 

新型コロナ感染症の拡大によって、実習には制限がありますが、小児看護学の学びがさらに深まることを期待しています。 

 

2021年4月12日(月)、小児看護学領域の統合実習のオリエンテーションを実施しました。Image1

統合実習の科目責任者の宮谷先生、実習のそれぞれ担当の小出先生、山本先生の具体的な実習方法の説明です。Image2

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学生さんたちは、先輩達の成果である課題レポートをみて、自分のテーマを考えています。Image4

母子看護実習室(小児側)には、先輩たちのレポートをまとめてあります。

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(写真の撮影と使用については学生の承諾を得て掲載させていただきました)

文責 小児看護学領域 市江和子

 

2021年4月 8日 (木)

助産師国家試験に全員が合格しました。

本学には助産学専攻科があります。大学などで看護学を修めた後に入学する1年間のコースです。本学の助産師養成の歴史としては、聖隷学園浜松衛生短期大学専攻科から大学4年間の中で養成した時代を経て、2007年に大学専攻科が開設されました。大学専攻科として14年間連続、助産師国家試験合格率100%の実績があります。

3月26日に合格発表があり、17名全員が合格しました。2020年度(第14期)生ならびに保護者の皆様、本当におめでとうございますshine🙌🎊shine

コロナ禍において、全国的には助産学実習の中止や延期などにより、国家試験受験資格に必要な「正常分娩の介助例数10例程度」に苦慮する養成校が大半でした。学内実習で事例の状況設定をして実践力を評価するなどの代替がなされたのですが、本学専攻科は全員が臨地実習で10例以上を達成することができました。地域助産学実習や助産所実習、NICU/GCU・MFICU実習も、臨地でほぼ例年と同じ経験ができました。ここにあらためて、オンライン授業・実習受け入れにご協力いただきました講師の先生方、実習施設の方々、妊産婦とご家族の皆様に心より感謝申し上げます。

日にちは遡りますが、試験前日の2月10日、感染予防対策を講じたうえで専攻科恒例の壮行会を行いました。学部長をはじめ、母性看護学の教員からエールが送られました。本学看護学部の時のクラスメートや専攻科の先輩も駆けつけてくださいました。

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新型コロナの影響はこんなところにも😲

1.壮行会でTV会議システムを初めて活用

試験会場は愛知県のため、直接会場へ行く学生は、例年、壮行会に参加できませんでした。しかし、今回はTV会議システム(画面をホワイトボードに映して)とスマホのTV電話(写真右端の学生が撮影)を活用し、画面越しでも全員が顔を合わせ、声を掛け合いました。愛知のご実家で国試勉強をしていた学生からは「クラスの皆や先生方の顔が見えて落ち着きました」「自分も教室で一緒にいる感じがして嬉しかったです」という言葉がありました。このような活用は楽しいですね。

2.合格祈願菓子が店頭から消えた?

買い出しに行って分かったのですが、合格祈願のお菓子の種類と販売数が激減! 売れ残りを回避するという企業側の新型コロナ対策でしょうか。買い集めるのに焦りました😅

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スクールバスで名古屋へ出発📯。大きく手を振る学部時代のクラスメートたち。その後方では多くの教職員、準教員の方々がお見送りをしてくださいました。力をいただきました。ありがとうございました!!

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想いを繋げる‐手作りの胎盤と臍帯

国家試験後から修了式までの期間に、新入生が分娩介助技術の練習で使用する胎盤と臍帯の教材模型を作成してくれました。毎年、後輩のためにと受け継がれています。胎盤実質は手芸用綿花と赤い生地、胎盤母体面の分葉はステッチで。卵膜はレース生地、臍帯は生成りの木綿に臍帯血管数と同じ太毛糸3本を入れ込んだ手縫いです。実際の臍帯は平均50㎝ですが、練習で切断する長さを見込んで1mほど。実習終了時には20㎝程度になります。

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修了式の様子です。ワタクシ、専攻科席の真後ろから撮影しながら、お一人お一人のこの1年間の姿を思い出していました。結果として全員が無事に例年とほぼ同じスケジュールで講義・実習を修了できたというものの、1年間しかないので元々がタイトなスケジュールのうえに、コロナ禍では講義の時間割を次々と変更し、実習はいつ中止になるか分かりませんでした。針孔に糸を通すような毎日を、よく辛抱され、モチベーションを保ち、力を合わせて乗り越えられました。彼女たちの背中からは頼もしささえ感じられます。

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最後に遠州灘の夕景。一人一人がしっかりと立っているという流れで、釣り人のショットです。

「新しい生活様式」が定着した今、ワタクシには2020年のブログ記事で昨年の国家試験合格祈願とラグビーワールドカップを熱く書いた時や、7月にアマビエを紹介したことが随分と昔のように思います(宜しければ看護学部ブログの助産学専攻科アーカイブをどうぞ)。

新年度がスタートしました。助産師を目指して良かったと感じてもらえるような1年にしていきたいと思います。最後までお読みいただき、ありがとうございました。

(写真は全て筆者撮影)

 

 

2021年4月 5日 (月)

Covid-19禍での海外とのオンライン研修・交流

毎年、看護学部では交流協定校であるアメリカのカリフォルニア州にあるサミュエルメリット大学(SMU)とシンガポールのナンヤン理工学院(NYP)へ学生を派遣したり、学生を受け入れたりと交流を行っています。

2020年度はCovid-19感染拡大による影響ですべての交流の派遣と受け入れが中止になり、2021年3月にオンラインでの研修と交流を実施しましたので紹介します。

 

現地との時差を考慮し、研修は日本の9時(SMUは17時、NYPは8時)にスタートしました。

3月9日は毎年海外からの研修生の関心が高い「災害対策と災害医療」をテーマに、聖隷三方原病院の高度救命救急センターでフライトナースとして活躍されている看護師が、いつ来てもおかしくない巨大地震などの災害に対して、日本ではどのような体制がとられているのか、病院としてどのような準備をしているのかについて講義をして下さいました。

また、日本のフライトナースの役割やフライトナースになるまでの道についても紹介して下さいました。

Image1Zoomでの講義の様子

Image2講義終了後の集合写真。本学部の学生も9名参加をしました。

スクリーンに映っているのは海外のSMUとNYPの参加者です。

 

東日本大震災が発生した日に近いこの日は、日本時間の14時から本学部の教員による「災害対策」の講義も行いました。あなたが訪問看護ステーションの所長として利用者のお宅を訪問していた時に、同じような地震が勤務中に発生した場合、どう動いたらとよいかについて、海外の研修生とディスカッションを行いました。

Image3_4講義中の風景

Image4リアルタイムに送られてきます。

3月10日は、病院や施設で亡くなった後、死によって起こる変化を目立たないようにし、患者の生前の面影が美しく保てるようにする「エンゼルケア」について、本学の教員が実技を交えてZoomで講義を行いました。このエンゼルケアは日本独自の文化でアメリカやシンガポールでは行われておらず、実技を通して、家族の悲嘆のケアの一つになることについて学んでくれました。

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エンゼルケアの実技の場面

 

3月16日はSMUが主催するプログラムで、同じくZoomでSMUのキャンパスツアーとアメリカの医療制度の講義が行われました。

 

3月23日はSMUの教員が本学部の教員約20名を対象にCovid-19が感染拡大し学生が大学に登校できない中、オンラインでどのように工夫して看護技術のシミュレーション教育を行っていたのかについて、紹介して下さいました。

3月30日は本学の学生6名、SMUの学生10名、NYPの学生10名が参加し、Zoomのブレイクアウト機能を使い4グループに分かれて、「Covid-19により大学での学びや生活がどのように影響を受けたか」をテーマにディスカッションを行いました。それぞれのグループには日本語の通訳者もおり、本学の学生も日本の現状を、時には英語を交えながら伝えていました。

Image6_2ブレイクアウトでグループディスカッションをしている学生たち

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ブレイクアウト後、Zoomのメインルームに集合してグループごとの発表している場面

 Covid-19の感染拡大によりオンラインでの講義となり、友だちと交流できない寂しさや一人で学習する孤独やストレスはどの国も共通でした。日本ではインフルエンザや花粉症対策でマスク生活には抵抗がないことが、マスクをする習慣がない国にとっては慣れるまでが大変であることなどの違いも発見しました。それ以外に自分の国に来てくれたら連れて行ってあげたい場所の紹介などお楽しみのコーナーもあり、あっという間の1時間でした。

2020年度は海外に行く、海外の方を受け入れるということが残念ながらできませんでしたが、飛行機でアメリカのサンフランシスコまではおよそ9時間半、シンガポールまではおよそ7時間、遠く離れた国の方たちとオンラインによって近くに感じることのできた実りある交流でした。

 

2020年度グローバル教育推進センター運営委員会メンバー