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2016年11月15日 (火)

養護教諭課程:4年次生が小学校・高校で養護実習

今年度も養護教諭課程4年次の学生12名が、95日~27日の3週間、自身の母校で養護実習を行いました。

学生たちは実習期間に、保健指導・救急処置・健康相談活動・健康診断・学校環境衛生活動・学校保健活動・保健室活動などの実際の養護教諭の職務を体験しました。

今回は、3名の「研究授業」を紹介します。「研究授業」とは、実習生が教育実習の終期に行う授業で、これまでの授業実習・保健指導の成果を実習校内の全ての先生方に参観して戴き、今後の指導の向上に役立てるという指導実践のお披露目の機会です。初めて教壇に立って「教える」という機会に、学生たちは必死に準備、練習をして臨みました。

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Aさんは、小学1年生31名の学級で「けがの予防」の授業を行いました。小学校に上がってまだ半年も経たない子どもたちを、45分間の授業に集中させるのは至難の業です。「子どもがわかる言葉で伝えることのむずかしさ」を痛感したといいます。普段は冷静沈着なAさんですが「ものすごく緊張した」そうで、終了後は放心状態だったと担任の先生も仰っていました。

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 Bさんは、母校で高校2年生を前に「歯周病とその予防」の授業をしました。歯の治療に行っていなかった20人に、歯周病の恐ろしさと歯磨き、定期健診の大切さを伝えました。2回目のこの日は、副校長先生と養護の先生にご指導戴いた点を改善して、「伝えたいことの要点を絞ること」「質問する前から、生徒の顔を見て話すこと」「生徒を緊張させないために笑顔で授業すること」を心がけたそうです。終始笑顔で生徒たちの顔をよく見て、落ち着いた授業になっていました。

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Cさんは、母校の小学4年生26名を前に、「育ちゆく体とわたし」と題した授業をしました。「思春期の体の変化」と「異性への関心の芽生え」、「それには個人差があること」を理解することを目標にした授業でしたが、「この難しい課題をぜひお願いしたい」という担任の先生から依頼を受け、研究を重ねて取り組みました。始める前は、ふざけたり、冷やかしたりする子が多いのではという心配もありましたが、子どもたちは全員真剣に取り組み、実習生の話を食い入るように集中して聴いていました。Cさんも、校長先生や多くの先生方が参観する中、初めてとは思えないほど落ち着いて最後まで笑顔で子どもと接し、子どもとの対話を大切にした授業をやり抜きました。

こうして今回も本課程の学生たち全員が、実習校の先生方や看護学部の先生方のご支援・ご協力の御蔭で無事に養護実習を終えることができました。今後、養護教諭になる学生、一旦看護師として働いてから養護教諭の道を考える学生と様々ですが、今回の養護実習を機にますます養護教諭になりたくなったという感想を多くの学生たちが持っています。

大学生活も残りわずかとなりましたが、各学生が今回得た課題を基にさらに能力・技術を磨き、将来是非学校現場で活躍してほしいと願っています。

                                                                                                                (文責・成松 美枝)