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2015年9月

2015年9月28日 (月)

学生・院生と学会に参加しました

こんにちは。夏休みも終わり、秋セメスターが始まりましたね。

今日は、8月に4年生と行った日本看護研究学会についてお伝えします。

822日(土)・23日(日)に広島国際会議場で行われました。

会場は平和記念公園にあり、8月ということで多くの日本人、外国の方々が原爆ドームや平和記念資料館にいらしていました。

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基礎看護学領域には博士前期課程の大学院生が2名、看護研究Ⅱを履修している4年生が3名います。博士後期課程の大学院生は私を含め大勢います。隔週でゼミを行い、文献検討や研究計画の検討を行っています。

日本看護研究学会には、前期課程の大学院生2名と4年生1名も参加しました。大学院生は病院で働いていた時にも学会に参加した経験がありますが、学生は初めてです。緊張しながらも、研究発表を真剣に聴き、ポスター発表では発表者に質問することができました。

すばらしい!!

私も久しぶりに学会参加し、自分の関心のあるテーマ(排泄や入浴に関すること)の発表者とお話しし、とてもいい刺激を受けました。

そして、何よりも、4年生が学会に参加したことがとてもうれしかったですし、前期課程の大学院生がちゃんと後輩の面倒をみてくれていたことに感動しました。

学生・大学院生ともに今回の学会での学びをもとに、研究計画をさらに具体的なものにしています。 

その学生が学会参加の感想を添えてくれました。

 

 様々な口演を聴く中で、長い時間をかけて行った研究をわずか7分で発表することの難しさを感じました。スライド参照で省略した事柄を発表後に質問されたり、質問者の内容が上手く演者に伝わらないことがあり、内容を簡潔に伝達する大切さを痛感しました。そのために、文章力やコミュニケーション能力、自身の研究を研究に関わっていない者の視点で客観視する力を養いたいと思います。

将来が楽しみですね。

私も、育児と仕事と大学院とをバランスよく前進していくように、がんばります。

                        (基礎看護学 水野美香)


2015年9月11日 (金)

夏休みの図書館

 

みなさんには、ここにきたら、なぜだか落ち着く、気持ちがリフレッシュするといったような特別な場所があると思います。

聖隷クリストファー大学の図書館は、多くの人にとってそのような場所のようです。

 今日は、夏休みの図書館の様子をご紹介します。

図書館は5号館の2階にあります。

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右写真の建物の2階と3階が図書館になっています。

今日も学生さんたちが、静かに使用しています。

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邪魔をしないように気をつけながら3階への階段を上がると多くの蔵書に圧倒されます。

 多くの先輩方が利用された図書を、大切に使っています。

今は、夏休み中ですが、国家試験の勉強、実習の準備に頑張っている学生のみなさんも、

図書館を活用しているようです。

ラーニングコモンズでは、真剣に話し合っている

グループがいました。

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図書館には、ナイチンゲール著書初版本もあり、

看護の歴史に、思いを馳せてみるのでした。

2015年9月 2日 (水)

中学生に「命の大切さを伝える授業」(性教育)を行いました♪♪

助産学専攻科ではカリキュラム「ウイメンズヘルス実習」の一環として、毎年1回、「命の大切さを伝える授業」と題した性教育授業を実施しています。

7月14日(火)、専攻科学生17名が併設校の聖隷クリストファー中・高等学校で中学3年生48名を対象に行いました。併設校での実施は5年連続ですが、毎年、事前に対象生徒さんの様子やご希望をお聞きして内容を工夫しています。

下の写真は講義場面です。今回は講義・寸劇・実験・グループワークと盛り沢山で場面転換が多かったため、1つの会場内で生徒さんの移動がスムーズに行えるようブルーシートとテーブル席に仕切り、使い分けました。

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「ウイメンズヘルス」と言っても、女性のみを対象にするのではなく、学内では「ヒトの性と生殖をめぐる健康課題の支援」に必要な基礎的能力を養うために、「思春期のセクシュアリティ・発達課題」「健康教育のプロセス」を学習します。

そのうえで、性教育の企画から実施・評価までを専攻科学生が主体的に行う点が特徴で、準備期間4か月を経て本番を迎えました。対象校の先生方や養護教諭の先生からアドバイスを受けながら、皆でアイデアを出し合い、協力して進めてくれました。

「思春期」は第二次性徴を迎える時期ですが、身体とこころの発達には個人差が大きいので、他の人と違っても大丈夫!性に対する興味や経験も個人差があります。男女交際については、相手を思いやり、自分だけでなく相手のこころと身体を大切にできる態度、自分の意思を相手にきちんと伝えることの大切さに気づくことで、今後にいかせます。

そこで、今回の授業目標として①自分の身体とこころを大切にするとともに、相手のこころと身体も大切にするこころを育てる②将来、幸せなお産、家族を築くために妊娠・出産に対する正しい知識を身につける、をあげました。

具体的には、男女の恋愛における“性の問題”を専攻科学生が寸劇で演じ、中学生に自分たちに起きたらどうすべきかをグループワークを通して考える機会を提供できるよう企画しました。心配事が生じた時に落ち着いて対処できるよう、相談窓口もご紹介しました。

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これは専攻科学生が手のひらサイズで作成したもの。会場で全員に配布し、質問しました。

Q:受精卵の大きさに関するクイズです。受精卵の大きさに近いのはどれでしょう?

A:1 鉛筆の先端で付けたくらい  2 米粒くらい  3 1円玉くらい

(正解はこの記事の最後をご覧ください)

休憩時間には生後1週間以内の赤ちゃんと同じくらい(約2900g)のモデル人形を使用して抱っこ体験をしてもらいました(私服で対応しているのは専攻科学生)。

生徒さん、優しく、上手に抱っこしてくれていますね。「あんなに小さかった受精卵がこんなに育つなんて、スゴイなー」

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「性感染症」って、なに?

次に、いくつかの病気の解説をしました。中には、多くのヒトが元々もっている菌があり、普段は健康に影響ないのですが、抵抗力が落ちている時などに症状が現れる病気があります。性行為の経験がなくても、下着や便器、温泉などで感染する場合もありますから、症状についての知識をもってもらえるようお話ししました。感染しているかは外から見ただけではわからないことが多いので、本人に自覚がなく、検査や治療を受けていない場合には性行為の相手にうつしてしまう原因になります。

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そこで、「性のネットワーク」をシュミレーションする実験に参加していただきました。

まず、全員に無色透明の液体を入れたコップを持ってもらいました。いくつかのコップにはあらかじめ希釈した薬液を入れてあります。(注:生徒さんには、薬液を使用することを事前説明し、身体や衣服に付かないよう慎重に扱ってほしいこと、付着してしまった時はすぐに知らせてもらうようお願いしてあります。実験には専攻科学生が側に付きました。)他の人と液体を混ぜて同量になるようコップに戻します。この時点ではまだ無色透明のままです。次々と違う人との交換を繰り返してもらいました。最後に、ある薬液をスポイトで入れると・・・・反応で液体の色が変わった人と変わらなかった人がいます。しかし、最初から薬液が入っていたコップの何倍ものコップで色が変わりました。会場内は生徒さんの声で大いに盛り上がり⤴ました!!

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生徒さんに書いていただいた事後アンケートを専攻科学生が集計した結果、授業の目標をほぼ達成できたことがわかりました。自由記載には「わかりやすかった」「楽しく勉強になりました」「(専攻科学生が)優しく接してくれた」という感想がみられました。専攻科学生にとっても特にグループワークではピア(仲間=今回は専攻科学生)が入ることの効果を実感できたようです。準備期間には講義や実習もあり、大変だったと思いますが、実施後の振り返りでは若干の改善点とともに大きな達成感を述べてくれました。さらに、助産師が性教育を行うことの意味を考える機会になりました。

学校側からは「1回だけの実施ではもったいない。他の場所でも実施してはどうか。」と言っていただき、うれしい限りですヽ(^。^)ノ。残念ながら1年間のスケジュールでは1回の実施が精一杯ですが・・・。この経験は専攻科を修了後に助産師活動の中で活かしてくれることを期待します。

 ご参加・ご協力いただいた中学生の皆様、学校の先生方に深く感謝いたします。

最後に、クイズの正解です。「No.1鉛筆の先端で付けたくらい、約0.1mm」