連休は忙しかった
連休中、久し振りに、我が家の竹藪に行ってみました。竹林には古来より賢人が住むのが常であり、私もこの竹藪の中で知性を蓄えつつ育ってきたものでしたが、竹藪には、この季節、そろそろタケノコが出ていました(写真中央)。
藪に入って上を見上げると、孟宗竹が天に向かってまっすぐに伸びていて、清々しいものがありますが、清々しいのはせいぜい5月の始めくらいまでです。
5月の末、少し蒸し暑さを感じる頃になると、とたんに大量のヤブ蚊がどこからともなく出てきて、とても竹林の中で知性を磨くことはできなくなります。
さて、竹藪には、4月になると筍が出てきます。上の写真でも、写真の真ん中辺に2本、大小の筍が出てきているのが見えますか。これが、4月末になると一気にたくさん出てきて、放っておくと竹林はまさしく藪になってしまいますので、出てきた筍の大部分は掘ってしまわないとなりません。これがなかなかの大変な作業で、私の5月連休の半分はそのために費やされ、プーケット島で優雅な休日を楽しむなどというのは夢のまた夢なのです。
でも楽しいこともあります。知り合いが大勢筍を掘りに来てくれることです。
今年も子ども連れの皆さんが大勢掘りに来てくれました。
筍掘りは、お父さん達が、お子さん達から期待と大きな信頼とを得るまたとない機会になっているようです。そして同時に奥さんからも、掘った収穫物を持ち帰ることで「よくやった!」と褒められる数少ない機会にもなっているそうです。
ところで、筍を掘る時、下の写真のどの筍を目指して掘りますか?もちろん一番右端のでしょうね。それはそれで正解です。スーパーで売っているのは大抵一番右の筍ですから。でも、本当に美味しい筍は、実は真ん中か左側の筍です。
例えば一番左の筍、この上の方半分くらいから取り出した筍はとても柔らかくて美味しいのです。ただ、これを味わうには、一つの絶対条件があります。掘ったらすぐ茹でる。筍を美味しく食べるには、これが絶対条件です。右端の小ぶりのでもそうです、掘ったらすぐ茹でる。掘ってすぐ茹でた時、右端と左端とどっちが柔らかいか、そう、左端の上半分なのです。
今日の担当は、筍の生理学を得意とする鮫島道和でした。