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2013年10月 4日 (金)

臨地看護学実習 いよいよ迫る!

 いよいよ3年次の10月から病院や施設、そして地域に出向いての本格的な看護学実習が始まります。これまで、看護に必要な知識と技術は学内講義や演習などで繰り返し学んできました。成人看護、老年看護、母性看護、小児看護、地域看護、精神看護、在宅看護・・・実習場所を変えながら次の年の夏まで延々とトライアスロンのように続きます。頑張るぞ!

とは言うものの・・・患者さんとちゃんと話せるだろうか、いろいろな看護技術やそれに伴う手技を失敗しないでできるだろうか、看護師さんに突っ込まれたらどうしよう。緊張して頭が真っ白になったらどうしよう。
 例えば精神看護学実習。精神看護学?何それ?イメージしにくいですね。「こころ」の看護でしょうか?いえいえ「からだ」もそれ以上に大切です。「はたして幻覚妄想状態の患者さんと話ができるんだろうか?どんなやりとりになるんだろう」「鬱病の患者さんと話しすぎてこちらも落ち込んだりしないだろうか?」楽しみな反面、不安も募ります。

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実習前に当事者の幻覚妄想体験を題材にした「かるた」などをおこないながらディスカッションします。「当事者はこんな体験をしながら生活しているのか。さぞかし大変だろうな」。「なんだ。自分だけが不安じゃないんだ」話し合ううちに不安も和らぎ自然に笑顔が出てきます。 

マジックミラー越しに患者役の教員と学生とのやり取りを観察します。声は全く聞こえませんが、お互いの表情や身振り手振りなどの動作、視線の動きと伝わってくる雰囲気などの情報量の多さに驚きます。

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患者さんとの関係性を築くためには、非言語コミュニケーションがいかに大切かを再確認します。「さすが先生!患者さん役うまいわ。漂う雰囲気が何とも言えない。背中で語ってる」。

「そうですか?患者さんからもしみじみとそう言われることがありますねぇ。私はいつものまんまなんですけどねぇ。それが何か?」(笑)。 
人として慣れ親しんできた当たり前の感覚や、自分らしさを大事にすれば大丈夫なんだ・・・それならできるかも・・・と緊張していた肩の力が自然に抜けていきます。

そのあとで教員から「つまり、さっきの場面ではこんなことが起きていたんですね」と図解しながら、これまで学んだ知識をふまえつつもっともらしい解説。

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「なんだぁ・・そうだったのか。授業で学んだ内容がやっと腑に落ちた。でも先生。私たちのことなんとなく騙してません?」
「騙す?トンでもない。そんな事はないですよ。これで実習はばっちりですね」「やっぱり騙されているような・・・」「そうですか?そうですねぇ。ちょっとは騙しているかも知れませんね」「も〜先生ったら」(笑)。

「大丈夫ですよ。何かあっても骨は私が拾いますから」。学生からの鋭いツッコミを、教員はのらりくらりとかわせても、逃げる事のできない看護学実習。友達と支え合いながらやり抜くしかないのです!