3年次生授業「キャリアデザイン」の紹介です
「キャリアデザイン」という授業があることを、皆様ご存知ですか?カリキュラムの改正により、昨年度から開始された新しい授業科目です。
科目概要は以下です。
看護職としてのキャリア形成に向けて、自分自身について、および看護職のキャリアコース(進路)について理解を深め、自分の将来像を自分なりに描く。また、社会に出るために必要な基礎的能力を身につける。
おお~何だかすごそう?少なくとも私のような古い教員の学生時代には、全くなかった科目です。
到達目標はこちらです。
1.自分の人生におけるキャリアについて考えをまとめることができる(キャリアデザイン)。
2.社会人として必要なマナー・コミュニケーション能力、文章表現力等を身につける。
3.身近な課題をもとに、遭遇するストレスに対する対処法・解消法について知り、
自分に合った具体的方法を挙げることができる。
授業の最初に「キャリアとは」「キャリアデザインとは」を学びます。「キャリア=昇進だと思っていた」という学生が多いのですが、実はもっと意味が広く、指定図書『看護師のキャリア論』(勝原由美子 ライフサポート社)には『人の生涯にわたり、仕事に関連した諸処の体験や活動を通して、個人が自覚し得る態度や行動のつながり』(Hall による定義)が紹介されています。
授業の中では到達目標1・2を達成するべく自分の性格特性を調べたり、先輩看護師からお話を聞いたり(これは毎年大好評です)、マナーや正しい敬語の使い方などまで学びます。そして最終的には到達目標3の達成を目指してグループワークを行います。
グループワークは苦手、とかめんどう?とか思う学生さんもいるでしょうが、グループの中で自己開示(自分の意見を率直に話すこと)をすること、また将来への不安(これからの実習・国試・就職などについて)を共有し、悩むのは自分だけではないことを知り、自分なりの対処方法を見つけておくことは『看護職としての将来にとても大切』なことなのです!(某実習病院の新人教育担当の看護次長様が力説しています)
今年のグループワークの様子です。
この日は午前中に成人看護学の演習が2コマ続きであったということで、学生はさぞお疲れかと思いきや・・・とっても活発に話し合いをしていました(若いね~)。
話し合いのあとは、その内容をグループごとに発表します。
不安に思うことについては、具体的な内容があがりました。それらへの対処法・ストレス解消法については、特に自分のグループでは出なかった新しいアイディアが出ると、みんな真剣に聞いていました。
授業後のリアクションペーパーには、「実習・国試・就職などへの不安が大きかったが、みんなもそうだという気持ちを分かち合えて安心した。これから仲間としてお互いに支え合っていけると思った」「不安を表出し話し合うことで、一人で抱え込むより前向きになれると分かった」「不安への対処法が参考になった。これからぜひ活かしたい」「授業の中で先輩看護師の体験談を聞けて、とても参考になった」などいうコメントがありました。この授業が学生さんの今後に役立てば、教員としては何より嬉しいです。みなさんお疲れ様でした(文責:宮谷 恵)。