2018年度アメリカ言語聴覚学研修参加学生の声①
~施設・病院見学について~
3月にハワイであるアメリカ言語聴覚学研修に参加してきました。私たちが見学した施設の紹介をします!
まず、研修先であるハワイ大学マノア校のジョンAバーンズ医学部を見学しました。
この施設は、基本23時まで開いており、曜日によっては夜中1時まで開いているそうです。ディスカッション等をするためにこの時間まで開校して、学生自身が施錠をする決まりになっています。
また、授業ではPBL(問題解決学習)を80%も取り入れているそうです。自ら問題を発見し解決する能動的な学習が理解を深めることに繋がるのだと思いました。
大学では、廊下に何人かの偉人の掲載がされてありました。人に奉仕するような人材育成を目指しているからだそうです。私たちも医療従事者になる学生として、将来どうあるべきかをディスカッションしたり先生方の話を聞いたりしています。患者さんを第一に考えられる気持ちの大切さは世界共通なのだと実感しました!
ちなみに、ハワイ大学の学生はハワイ出身者が90%、その他の国や地域は10%の割合になっているそうです。
続きまして、アイナハイナ小学校です。ここでは、生徒の発達段階や日本の小学校との違いを見学しました。私は4歳児と小学2年生と小学5年生を見学しました。
日替わりで皆の前でスピーチをして自分の思いを伝えたり、席替えを生徒だけで決めたり、小学校でも能動的な活動が多いのだなと思いました。その上、席替え中に仲良しグループで席を決めるのかと思っていたところ、個人の目的や目標別で決めており、小学校からそういった意識の向上を図っているのだと気づくことができました。
また、5年生の授業を見学した際、日本語の授業が行われていました。日本語を第二言語として教育している学校があることを初めて知り驚きました!
最後に見学した施設は、1800年代にハンセン病患者をかくまったことにより誕生した施設です。結核患者を助けるために誕生した聖隷と近いものを感じますね!
施設内は綺麗で明るい印象でした。スタッフも皆さんはパワフルで活気のある方が多く、私たちもそのように人に元気を与えられるようなSTになりたいと思いました!
フロアごとにテーマが決まっていて、今回見学したフロアは4階がワイキキ、5階が中国をテーマにしているそうです。4階にはサーフボードの置物や綺麗な柄の壁紙などがありました。それぞれの小部屋にはシャワーとトイレが設けられ、設備が充実していると思いました。
また、臨床で活躍されているSTの先生に話を伺う機会がありました。
日本とは違い、患者さんを言語療法の特別な部屋に隔離することをせず、PTやOTと一緒にリハビリを行っているそうです。そしてSTの中でも担当の患者さんを決めるのではなく、2人のSTで15人の患者さんを見て報告書を作成しお互い確認し合っています。ST同士での連携も重要なのですね。
今回の研修で日本との違いに驚いたり、感心したり、勉強になることばかりでした。現地の学生の志の高さに負けていられないとインスパイアされたり、医療従事者となる学生として患者さんとどう向き合っていくべきか考えたり、普段過ごすことのできない有意義な時間を過ごすことができました。今回学んだことや気づいたことをこれからの授業や実習で活かしていきたいと思います!
リハビリテーション学部言語聴覚学科2年 富田奈々葉