2015年5月22日 (金)

失語症学Ⅱ

本日は3年生の「失語症学Ⅱ」という講義を紹介します。
この講義では理論と同時に、実際の失語症患者さんにお手伝い頂いて、評価と訓練の総合的な演習も行っています。
本学の特徴は、大学と900床以上の聖隷三方原病院が同じ敷地にあることです。
また、あらゆる保健・福祉施設が徒歩圏内に集積しています。
そんな、立地環境もあって、低学年から病院や施設の全面的なご協力のもと、実際の患者さんにお手伝い頂き臨床教育が実践されています。
もちろん学生さん同士での練習も行いますが、実際の患者さんを想定することには限界があります。
本学の言語聴覚士養成教育は、近隣の医療・保健・福祉施設との協働活動で行っています。

いよいよ来週から失語症患者さんにご協力頂き検査演習をしていきます。
実際の患者さんにお手伝い頂くためには、きちんと準備をしないといけません。

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まずは、ビデオでSLTA (標準失語症検査) の実施方法を確認しています。

この検査は失語症の方に行われる最も一般的な検査です。
言語聴覚士として働き始めたらずっと行っていく検査です。
それを今回、患者さんに初めて行わせて頂きます(その感動は、一生忘れられないでしょう)。
検査は正確に記録しないといけませんから、絶対に見落とさないように、聞き間違いのないようにと講義にも自然に力が入ります。
こういう真剣な講義が、ご協力してくださる患者さんへの感謝の気持ちです。

実際に検査方法を確認した後は‥

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教員を患者さんに見立てたシミュレーションを行います。
患者さんへの対応は検査室に入る前から大切です。
わかりやすい挨拶、わかりやすい説明、どんな援助が必要か… など、学ぶことも多いですね。

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シミュレーション実施後、教員から各自フィードバックを受けました。

最後にシミュレーションで出た各自の課題を皆で検討しています。

同じ課題の人もいます。違うことが課題の人もいます。
みんなで、互いを高めるように真剣に話し合ったり、自主的に練習し合ったりします。
この姿は、教員が見ていても感動的ですね。

実際の患者さんにご協力頂くことで、学生さんみんなが責任感をもってがんばっています。
ご協力頂く患者さん方には心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
同時に、全面的に本学の臨床教育にご協力頂く聖隷三方原病院の関係各位にも感謝申し上げます。

さて来週は本番です。本番の様子はまた報告します。


2015年5月19日 (火)

臨床実習Ⅱ 終了

4月6日から開始した臨床実習が終了して4年生が大学に戻ってきました。
本年は4月に多くの新任教員が赴任しましたので、あまり教員のことを知らないまま実習に出かけることになった4年生でした。
本学では、3月30日に臨床実習のオリエンテーションを追加し十分な対応をして参りました。
教員も学生さんも互いに不安だったと思います。
しかし、さすが専門職を目指す目的意識が高い学生さん。
新任教員ともすぐに打ち解け、週一回の定期連絡と共に臨床実習中の「報告」、「連絡」、「相談」(通称:ほうれんそう)等、立派にやってくれました。
そして多くの事を学ばせて頂いて帰ってきました。

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臨床実習では色々な経験をします。
本学では、それを振り返り、次の実習や社会人になった時に活かすことが一番大切なことと捉えています。
実習中は各施設の臨床実習指導者が適確な指導をしてくださいます。
大学に戻った後は、教員が責任をもって、臨床実習指導者の助言の意味や今後の目標を共有し指導をします。
こうした臨床実習施設と大学の協働した臨床教育活動が、次世代の言語聴覚士を育てるのに必須であると本学では捉えています。

多くの臨床実習施設の指導者の先生方、ご指導誠にありがとうございました。
先生方のご指導を教員・学生ともに大切にし、更に研鑽に努めて参ります。


2015年5月13日 (水)

【第一回】職場紹介リレー記事



こんにちは。

本日から2015年度の「職場紹介リレー記事」を始めていきたいと思います。
この記事は、当学科の卒業生に現在働いている職場を紹介してもらうものです。

記念すべき2015年度の第1回目は、「1期生の大下佳子さん」です。
昨今、医療機関で働くSTが多い中、大下さんは訪問リハビリで働いています。
全国でも訪問リハビリに従事しているSTは少なく、訪問リハビリの最前線で働いている一人だと思います。
そのため、大下さんが訪問リハビリでどのように働いているのか興味深いところです。
今回は職場のことだけでなく、学生時代のことも語ってくれました。ぜひ読んでください。







私は(有)ふらむはぁとリハビリねっとでSTとして勤務している1期生の大下佳子です。
当社は、福井県小浜市を拠点に訪問看護、訪問リハビリ、通所介護などの介護保険サービスを提供しているほか、オーダーメイドのインソールを作製・販売するメディゲイト、管理栄養士が作る総菜屋、さらに英会話教室も行っています。
私は訪問リハビリに所属し、嶺南西部を中心に京都北部や滋賀県湖西地域まで担当しています。
対象は嚥下障害、失語症、高次脳機能障害、構音障害が多いです。
また、訪問リハビリだけでなく、市内の方を対象に介護予防教室で口腔体操指導をしたり、他施設で失語症の集団訓練も行ったりしています。

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当社のSTは1人なので、共に学んだ友人に連絡を取って情報交換をしたり、一緒に研修会に参加したりしています。
また、言窓会やゼミ合宿など、先生方の貴重なお話を聞いたり、お互いの近況を語り合ったりすることで刺激を受け、また患者様のためにがんばろうとモチベーションがあがる大変有意義な機会があります。

学生時代を振り返ると、実際の場を想定した演習や、直接患者様と接する実践形式の勉強が今も強く印象に残っており、評価やアプローチを考えていく基礎を学ぶことができました。
ゼミでは、研究方法を学べるだけでなく、深く追求することで学べる楽しさや達成感も感じられました。
先生方に丁寧にご指導いただいたことや、就職活動の際に親身に相談に乗ってくださったことを本当に感謝しています。

訪問リハビリでは、患者様に対するアプローチだけでなく、在宅生活を支えるご家族やケアマネ、ヘルパーなど他職種との連携がとても大切です。
「来てくれるのを待っていたよ」「おかげで話しやすくなったよ」など患者様の笑顔を見たときや、他職種の方から頼られるときはとてもやりがいを感じます。
今後も、地域住民から信頼され、期待に応えられるような十分な支援が行えるよう、探究心や向上心を持って自己研鑽に励み、スタッフ間や地域と連携を取りながら質の高いサービス提供に努めていきたいです。

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以上、「大下佳子さん」の記事でした。
次回は、大下さんが紹介してくれる方です。次は、誰のどんな記事か今から楽しみです。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

2015年5月11日 (月)

1年生の講義風景


本日は一年生の講義風景を紹介します。

大学生の生活が始まり、一ヶ月が経ちました。大学の講義は1コマが80分です。
高校生のときより長いためこの1ヶ月間は大変だったと思います。

一年生では、人文科学、社会科学、自然科学、外国語などの一般教養科目、言語聴覚士に必要な解剖学、生理学、音声学などの専門基礎科目、言語聴覚障害学概論などの専門科目を勉強します。

今回は基礎演習という講義を受けている写真です。1年生の主アドバイザー(1年生の主担任)である木原先生が担当しています。講義では、レポートを作成するときの情報収集や整理の仕方、記載方法などを学びました。

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大事なところはメモを取ったり、マーカーを引き、あとから見直しができるようにしています。
先生が話していた「情報収集した資料は、署名、著者名、出版社、出版年を記載する」は、これからのレポートの参考になるので、きちんと覚えていきましょう!

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最後まで読んでくださりありがとうございます。

2015年4月24日 (金)

新入生セミナー


4月16日に新入生セミナーが開催されました。
言語聴覚学科は10チームに分かれて、障害物レースを行いました。
棒で頭を固定してグルグル回り、平均台を超え、跳び箱を飛んだ後、二人三脚でゴールを目指しました。

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レース後は2週間前に入学したとは思えない笑顔がみられました。

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そして、このような笑顔を引き出したのが、企画者の3年生です。
このようにST学科の伝統が後輩に受け継がれていくのですね。

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最後に一致団結した各チームのパフォーマンスです。

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2015年4月 9日 (木)

入学式


4月2日には入学式が行われ
ST学科は34名の新入生を迎えることができました。

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聖隷の精神は「自分のようにあなたの隣人を愛しなさい」という隣人愛です。

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4月3日からオリエンテーションが開始し、1年生に教員の挨拶が行われました。大学での初めての講義であり、皆さん緊張しながら聞いていました。

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2015年3月16日 (月)

卒業式・卒業パーティー

8期生の卒業式がアクトシティ中ホールで開催されました。

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パイプオルガンの演奏に合わせて参加者全員で賛美歌を歌います。

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リハビリテーション学部の代表者が学長より卒業証書を授与され、
その後、リハビリテーション学部長の大城学部長より各自に渡されました。

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「修了生のことば」を言語聴覚学科卒業生(1期生)
の田中先生が担当されました。

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田中先生と内山先生(2期生)は卒業生で初の大学院修士課程修了者ですので教員としてとても感慨深いです。

その後はグランドホテルに移動して卒業パーティーに参加します。
卒業生は袴姿からドレス姿に変身です。保護者の方も参加してくださいました。

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ポキッと曲げると光るペンライトを1人1本配布されたのでそれを
振りながら皆で「Best Friend」を合唱。
盛り上がりました。

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2015年3月12日 (木)

実習前指導(3年生)

小島先生が音声室で担当の学生に対して実習指導を行っていました

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嚥下造影検査(VF)のビデオの見方についての指導でした。
嚥下造影検査とは患者様に造影剤を混ぜた食物を食べていただき、
食べ物が気管に入っていないかどうか食べ物の飲み込みの様子を レントゲンで透視する検査です。
食べ物の飲み込むのは一瞬ですので何度も見てコツをつかむ必要があります。
学生は真剣に映像を見ています。

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2015年3月 9日 (月)

教員会議(教員)

週1回、STセミナー室でST学科教員会議を行っています。

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ST学科の会議は職位や年齢に関係なく意見を言いあえる雰囲気です。

教員全員が学生さんの成長を願って建設的な意見を言い合える場は
(現メンバーの中では)若手の立場からすると、とても素晴らしいと感じています。

実習前指導(3年生)

3年生は4/6から実習Ⅱ(6週間)の実習が始まります。

3/14には実習指導者会議が開催され、実習指導者の先生方が実習の打ち合わせと学生さんとの面談等で大学に来てくださいますので、それまでに個人調書(自己紹介、実習の心構え等を記載)を完成しなければなりません。

足立先生は研究室で個人調書の指導

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池田は観察室の成人訓練室で指導
自分への指導だけではなく他者への指導も学びなので、自分が書いた個人調書をメンバー全員に配ります。

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2_2実習の心構えに関する記載内容について指導しながらぼんやりとした目標を明らかにしてより豊かな学びを促します。