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2017年11月

2017年11月30日 (木)

2017年11月28日 定期勉強会(1年生)

 

今回は、少し難しいトピックを取り扱いました。「メタ認知」です。「メタ認知」は、自分の考えについて考えることをいいます。自分自身を別の視点から、客観視して理解し、振りかえり、コントロールすること・・・を意味します。

 

これまで取り上げてきた「構造化」「クリティカル・シンキング」にも深く関与しますし、皆さんが将来、STとして働いていくうえでも大事なスキルになってきます。

 

今回は具体的な例を挙げて、前回同様、グループで様々な意見を、出し合いました。多方向から考えうる答えのないトピックだったため、非常に難しかったかもしれません。ただ、これから皆さんも、同じような課題場面に直面するかもしれませんね。

 

そのときに、今日、やったように自分や周りのことを、客観的に分析的にとえらえることができるようになっているとよいと思います。次回も、また皆で議論してみましょうね。

 

今日の勉強会の紹介は、伊熊さん、鈴木さん、そして小林さんです。

 

********* 伊熊さん *********

今週のテーマはメタ認知でした。メタ認知についての説明を受けた後に、小グループで、設定された場面での登場人物の言動の意味や原因、どうすれば良かったかについて話し合いました。

 

今回の活動にも答えはなく、考える程、様々な意見が出てきました。また、私と友人で意見が異なったり、視点を変える事で「そういう考え方もあったのか」となったり、とても新鮮な活動でした。そして、メタ認知と一言で言っても、経験してきた物事や育った環境で、意見や考え方が大きく変わってくるのだと実感しました。冷静な視点でその場を見て判断する力は、これからの実習や、その後の将来にもしっかり活かされてくると思います。来週の勉強会は今週の続きなので難しい課題ですが、スキルに繋げる為にも、自分で考えて取り組みたいです。

 

********* 鈴木さん *********

今回は、考えを深めようというメタ認知を学びました。とても難しい内容でしたが、興味深く、有意義な時間を過ごすことが出来ました。

 

私は、考えをより深めることは大切だと思い、実践したのですが、難しく、簡単に出来るものではないということを実感しました。この機会を経て、メタ認知をすることに慣れるよう、大学生活でも使うことを意識したいと思います。

 

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********* 小林さん *********

11月28日(火)の勉強会では「メタ認知」について学びました。メタ認知とは、思考を思考することで、クリティカル・シンキングと深く関連しています。

 

今回は、実習指導者が1年目STと実習生に対してフィードバックを行っている場面で、実習指導者は、実習生には肯定的なフィードバックをし、1年目STには否定的なフィードバック(怒る)をしている・・・そのような場面を想定して、なぜ怒ったのか、怒ることは教育として良いのかなどを、グループに分かれてそれぞれ議論しました。私たちの班では、怒られてもよい派と怒られたくない派に分かれ、怒られたい派の意見としては、今後の糧となるから、逆にやる気になるから、などが出ました。怒られたくない派の意見としては、怒られることを意識すると、体が委縮し失敗しやすくなるや、良い気分がしないなどがありました。それぞれ今までの経験から、異なる意見が飛び交い、とても趣のある議論になりました。

 

今回、グループで議論したり、アドバイザーや副アドバイザーの意見を聞いたりして、怒られたい、怒られてもいいという考え方は文化的な考え方であるということが分かりました。海外では怒るということをあまりしないなという意見もあり、自分がそうだから同じという固定概念に縛られてはいけないと思いました。そして、議論することにより、自分の中ではなかった新しい発見が見つかり、思考をすることのできる幅が広がると感じました。まだこの議論は終わっていないので、次回の勉強会でまた新たな視点を発見できるとよいと思います。

 

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2017年11月28日 (火)

総合演習(2回目OSCE)の報告

 

教員の谷です。

 

11月13日の総合演習について報告します。

 

この授業では2回目のOSCEを実施しました。患者役(教員)は5名を配置し、車椅子上で身体を崩している状態で待機しました。

 

学生には、患者情報の確認→患者様への挨拶→車椅子を操作して部屋へ移動→失語症検査の実施→検査終了後の挨拶、の流れを課題としました。身だしなみ、言葉遣い、などのほか、患者役が崩した体勢を良い姿勢に直せるか、安全な車椅子操作ができるか、失語症検査を滞りなく遂行できるか、などが評価されました。

 

学生たちはこの日のために練習を重ねてきました。

 

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まず、患者情報を指定された部屋で確認しました。病歴や頭部画像などを読み込み、大まかな患者像を把握します。

 

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いよいよ、患者様と対面します、車椅子で移動する前に患者様の足をフットレストに乗せます。患者様の足をフットレストに乗せないで車椅子を動かすと、患者様の足を痛めてしまいます。車椅子操作に慣れていない学生達にとっては要注意です。

 

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部屋に入ってから失語症検査を実施しました。このときにはじめて教員から検査項目を指定され、学生は指定された検査のための準備をすぐに行い検査を実施しました。

 

失語症検査は大事な検査なのでOSCEでは重点的な課題としました。学生たちは緊張していたようですが、日頃の練習成果を発揮できたようです。

 

1人の学生のOSCEが終了すると、患者役の教員が評価基準に基づいて指導しました。学生達は、現時点での課題を発見することで、実習開始までに効果的で実りのある準備ができます。

 

3年生! 頑張れ!

2017年11月27日 (月)

嚥下障害神経筋電気刺激治療研究会講習

 

こんにちは。教員の柴本です。

 

11/23(祝)に日本嚥下障害神経筋電気刺激治療研究会主催の第3回技術講習会が、浜松市リハビリテーション病院で開催されました。海外講師のレクチャーがありましたので、私は逐次通訳でお手伝いをしました。

 

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摂食嚥下障害の治療もどんどんと発展していて、現在は神経筋電気刺激治療を行う時代となりました。

 

講習会では、神経筋電気刺激治療は新生児から実施でき、従来の治療よりも治療効果が高いことなどが発表されました。

 

本学卒業生3名が受講していました。 どんどんと新しい治療法を習得しようとする姿勢に感心しました。

 

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有効な治療効果を得るためには、電気刺激用電極を正確に貼らなければなりません。骨と筋の位置関係など解剖学の知識をフル活用して正確な位置に電極を貼ります。

 

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機器は、電気刺激と同時に表面筋電を計測できます。科学を結集させた機器を用いて、多くの患者さんを治療するのが今後のリハビリテーションの一手法ですね。

 

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浜松市リハビリテーション病院に勤務している多くの本学卒業生は、講師のアシスタント等教える側として活躍しています。

 

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受講した本学卒業生3名には、研究会から終了証が発行されました。

 

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新しい治療法を活用して多くの患者さんを治療して欲しいと願っています。技術講習会お疲れ様でした。今後もがんばってください。

20171122 授業(2年生)

 

2年生の授業風景をお届けします。

 

11月も後半となり、授業内容も、より高度で、より専門的になってきました。「言語発達障害学Ⅱ」では、グループごとに新版K式発達検査の演習を行いました。

 

各グループで検査者と被験者を交代しながら、検査手順の確認を行い、採点方法を学びました。

 

また、教員が実際に子どもに実施する様子をビデオで視聴し、学修した内容を深めました。

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2017年11月24日 (金)

高校生の訪問

学科長の柴本です。

 

11月8日(水)に高校生が言語聴覚学科を見学に来てくださいました。

 

 

実習室に行ったらたまたま3年生が勉強をしていて、急遽「子どもに実施する音の聞こえの検査」のデモンストレーションをしてくれました。

 

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高校生は、大学生が専門的に教えてくれたことに感激。

 

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また、教科書や自身が授業で使っているノートも見せてくれました。

高校生は、大学生の勉強をありのまま知ることができて、とても有意義な時間だったといってくれ、教員としてもうれしい訪問となりました。

 

高校生の皆さん。見学ありがとうございました。今後いつでも結構ですので、ぜひ言語聴覚学科にお立ち寄りください。

 

3年生のみなさんも、丁寧でわかりやすい説明をありがとうございました。

みなさんが成長している姿を見られて、教員冥利に尽きる今回の高校生の訪問でした。

 

国家試験対策講義(4年生)

 

秋セメスターの4年生の授業は「言語聴覚学特別講義」という国家試験対策講義の授業と「言語聴覚障害診断学Ⅱ」という今後臨床に出ていく時に必要となる知識の総復習の授業があります。先日、言語聴覚学特別講義では30コマのすべての授業が終わりました。

 

授業の他にも、専門基礎科目については外部講師に依頼して特別に追加で講義をしていただく予定でいます。2月の国家試験まで残り3か月となりました。4年生は、毎日大学に来て国家試験の勉強に励んでいます。

 

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2017年11月20日 (月)

2017年11月16日 定期勉強会(1年生)

Again this week (16th of November), the first year ST students had their weekly study session.  This weeks event was particularly interesting. 

 

This week was a culmination of the last few weeks discussions and topics.  The students made group Poster presentations on their discussions around a topic related to using critical thinking skills.  This gave the students the opportunity to coalesce the previous discussions about presentations, structure, and critical thinking skills. 

 

It was a very mature and impressive event.  The students took control of the topic, developed a position on the topic and then, under the leadership of Prof. Ishizu, made round robin poster presentations of their group's ideas.  It was very enjoyable.

 

今回は、前回に引き続き「クリティカル・シンキング」についてのワークをしました。前回、グループで出し合った様々な意見を、再度、まとめ、それぞれ他のグループの人にプレゼンテーションをしました。これまで学んできた、プレゼンテーションの構造化、話し方についても気をつけて発表をしました。

 

グループ毎に、見事なくらい違う意見や考えが出てきていましたね!それでこそ、クリティカル・シンキング!色々なことを他方向から考え、良いディスカッションと発表ができました。

 

今日の勉強会の紹介は、荒井さん、鈴木さん、そして長谷川さんです。

 

********* 荒井さん *********

 

11月16日(木)の定期勉強会では、前回、グループディスカッションでまとめた内容の発表でした。なぜ「患者様」と「患者さん」と呼び分けることがあるのか。というお題で、一人一回、必ず発表をしました。

 

私達のグループは「答えはない、わからない」という結論が出ました。しかし、他のグループでは、「患者という言葉を使わないようにする」「名前を呼ぶようにする」「患者さんと呼んだほうがいい」という結論が出ていました。私達は、「様」と「さん」について考えていたので、名前を呼ぶという考えがとても新鮮に感じられました。

 

今回の勉強会を通して、「患者様」と「患者さん」の違いを発表しあいました。このことにより、意見をまとめ、発表するということが少しできるようになったと思います。

 

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********* 鈴木さん *********

 

11月16日の定期勉強会では、前回グループディスカッションを行った、「患者様」と「患者さん」の呼び方の違いについて分かりやすくまとめ、それぞれ発表をしました。

 

私たちのグループは、「自分たちが患者だったら、呼び方の違いをどのように感じるか」をトピックにして、内容をまとめました。

 

このテーマは考えれば考えるほど難しく、まとめるのが大変でしたが、他のグループの発表では、自分たちのグループにはない意見を聞くことができ、とても興味深い内容だと改めて感じました。

 

私は今回、他者の意見に疑問を持ち質問をすることができませんでしたが、今後はいろいろな視点で考え、疑問を持つことを大切にしていきたいです。

 

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********* 長谷川さん *********

 

第8回定期勉強会が行われました。今回は前回の続きとして、クリティカル・シンキングのもと、小グループで議論した内容を、他の人達にプレゼンテーションを行いました。私は、プレゼンテーションにおいて話す内容がわかりやすく伝わるよう、構造をしっかりまとめ、また、話す際は、聴き手の方を見ることを意識しました。

 

議論のテーマは、患者様と患者さんの呼び方の違いについてでした。そして、他のグループの意見を聴いて、とても面白いと感じました。自分達が出した答えと他のグループが出した答えが全く違いました。問題の視点を変えることで、「患者さんと呼ぶべき」や「名前で呼ぶべき」といった意見が出ました。

 

こうして、物事を懐疑的に見ることで様々な意見が出ることがわかりました。答えや結論が無いテーマで考えることは難しいことでしたが、とても内容の濃いことが話し合えたと思います。これからは、物事に対し、そのまま受け入れるのではなく、まず、疑問を持って考えていきたいと思います。

 

 

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2017年11月13日 (月)

2017年11月9日 定期勉強会(1年生)

 

On Thursday the 9th of November the Speech Therapy 1st year students met for one of their weekly study group sessions.  The theme was a continuation of Critical Thinking Skills and structure in academic activities (e.g. writing, presentations, therapy).  Prof. Ishizu started the session by summarizing our work to date.  We then talked again about the essentials of Critical Thinking:

  1. Skeptisism
  2. Curiosity
  3. Humility

and how these are demonstrated through five (5) essential skills:

  1. Reasoned Judgement
  2. Logical thinking
  3. Well-Thought out arguments
  4. Reluctance to accept any argument of conclusions
  5. Demanding evidence

The students then took on the task in small groups of discussing what seemed like a simple idea.  What should we be calling patients in a Japanese setting?  This seemingly simple question leads to a clear need to first clarify the underlying question, and then discussion possible answers in a well-structured manner.  Next week, using a poster-tour, the students will make short presentation hopefully using all these skills.  It will be an exciting event.

 

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今回の勉強会のテーマは、クリティカル・シンキング!様々な事柄(情報、他者の意見など)を、そのまま受け入れるのではなく、「どうして?」「本当にそうなの?」と疑問をもって、自分で根拠をもって判断することをいいます。今回、皆で考えたテーマは、「結論」や「答え」が無いものです。それに対して疑問を持つこと、友人の意見について、そうかな?と思うこと、論理的に考えること・・・できたでしょうか?その紹介を、市川さんと白井さんにお願いしました。

 

********* 市川さん *********

第7回言語聴覚学科1年の勉強会が、11月9日(木)に行われました。今回は、前々回に学んだcritical thinkingを基に、「患者様」と「患者さん」の呼び方の違いについて、小グループでディスカッションをしました。

 

私たちのグループでは、始めに、「患者様」と「患者さん」という呼び方から受ける印象について話し合いました。しかし、先生方からのご指導を受け、なぜこの2つの呼び方が区別されているのかということに疑問を持ちました。そもそも、「患者」という単語自体に敬意がないと感じたため、様とつけるのも不自然なように感じました。

 

今まで、患者様と患者さんの違いについて深く考えたことはありませんでしたが、考え始めてみると、すごく難しい問題なのだとわかりました。今回のように、何事にも好奇心、懐疑心を持ち考えることが大切だと思いました。来週の勉強会では、今回の話し合いをもとに、それぞれのグループの意見を発表します。意見をまとめ、構造化することを心がけながら発表ができるようにしたいです。

 

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********* 白井さん *********

11月9日の勉強会では、患者様と患者さんの違いについてグループに分かれてディスカッションしました。グループディスカッションを行い、一見簡単そうに見えるこの課題が、複雑で奥深いことが分かりました。

 

また、グループのみんなと話し合うことで、自分には出てこなかった意見を知ることができ、とても勉強になりました。そして、なぜこの課題が上がるのか、遡ってみることが大切だと教わりました。この課題に答えがあるのか分かりませんが、自分の納得するまで追求したいです。

 

私はこの勉強会を通して、常に疑問を持って考えることを頑張っていきたいと思いました。

 

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2017年11月10日 (金)

3年生の「総合演習」


教員の谷です。


今3年生は、来年1月からの臨床実習に向けて準備をしています。


「総合演習」の授業では、実習に必要な知識、臨床態度、臨床の考え方を学修しています。


授業6回分に相当する「実技チェック」で患者様との挨拶、会話、失語症検査に関して実習を終えた4年生や教員から指導を受け、自分の弱点を整理し、改善すべく練習してきました。


そして今度は、客観的臨床能力試験(OSCE:Objective Structured Clinical Examination)に臨みます。患者情報を把握し、(教員が扮する)患者様と会い、挨拶や会話をして検査を実施する、という一連の流れを評価します。

既に1回目のOSCEを11月6日に実施しました。2回目は11月13日に実施予定です。3年生にとっては緊張する日々が続きますが、ここを乗り切ってほしいと思っています。


OSCEの実施の様子は次回で紹介します。

構音障害学Ⅱ

2年生は秋セメスターになり、専門的な科目が増えてきました。

構音障害学Ⅱでは、グループでのビデオ演習を取り入れています。

患者さんの発話を聴き、どのような発話特徴があるのかを皆で評価しています。

11月28日から実際の構音障害の方にご協力いただき、演習を行います。

皆さん、頑張って準備をしましょう。

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