2015年6月 8日 (月)

学会参加記


5月21日、22日に東京のサボー会館で第39回日本口蓋裂学会が開催されました。
口蓋裂とは生まれつき口蓋(お口の天井で口と鼻を隔てる場所)に裂がある状態をいいます。
口蓋裂の方は、ことば、顎の発育、歯、摂食などに問題が生じるといわれています。
口蓋裂の治療には、外科医、矯正歯科医、言語聴覚士など多職種が関わっています。
今回、長年口蓋裂治療に関わってきた藤原教授の学会参加記を報告します。

口蓋裂治療に関わる外科医、矯正歯科医、言語聴覚士など多職種が参加し、治療の向上を目指した討議が行われました。
今回は米国オハイオ州コロンバスのNationwide Children’s Hospitalの形成外科医と言語聴覚士がチームアプローチや言語訓練の実際について特別講演をされました。
お二人とは22q11欠失症候群の治療について早朝ミーティングを開いたり、口蓋裂言語評価の標準化について意見交換したり、とても有意義な時間を過ごしました。
言語聴覚士のDr. Baylisは2歳と5歳の息子さんを育てながら臨床や研究に勤しんでおられ、とても魅力的な女性でした。お手本にしたいですね。


以上、藤原教授の報告でした。

言語聴覚士は女性が多い職種です。
育児とともに臨床、研究をされている方は多くいらっしゃいます。
Dr. Baylisのように両立されている方は、言語聴覚士として働く女性にとって、お手本になる方であると感じました。

6月25日、26日に日本言語聴覚士学会がありますので、また学会参加記を報告します。


2015年6月 4日 (木)

郷土料理研究会


6月1日に郷土料理研究会が開催されました。
これは言語聴覚学科のサークル活動です。先輩と後輩の共同活動です。
今回は1年生と2年生が参加して行われました。
5月30日にも学生交流会が行われ、交流をもつ機会が多いですね。
交流は本学の伝統です。少人数教育の特徴ですね。

さて、研究会の模様です。
本日は、お好み焼きを作りました。郷土料理とお好み焼き…?
お好み焼きは色々な地方で伝統的な作り方がありますね。
大阪、神戸、広島・・・関西が多いですね。ルーツを知りたいところです。 

キャベツを切り、卵と粉を混ぜるところには郷土性はないかな?

St


焼き方はどうでしょう。特徴ありますか?

St_2


「せーの」とみんなで声を掛け合ってひっくり返す。緊張の一瞬!!

St_3

郷土料理と交流です。

St_4

St_5


なんと学内の演習室で行っています。

St_6


シーフード入りお好み焼きの完成!

St_7


「いただきま~す」。

St_8


楽しみながら交流? 勉強? 
郷土料理研究会でした!!

St_9

St_10

St_11

St_12


片づけも大切な活動の1つです。

St_13

St_14


今回企画した2年生です。「はい、チーズ!!」

St_15


次回は○○先生秘伝の水餃子です! お楽しみに!!


2015年6月 3日 (水)

学生交流会②

学生交流会報告 第二弾!!
 
午後の様子です。

午後の最初は、しっぽ取りゲームです。これは2年生の企画です。
しっぽを取られたら負けです…。簡単にとられないように!!。
逃げる? 戦う? それぞれ性格や戦術が…。

St_2


男性は果敢に相手のしっぽを取りに行きます…。勇ましい?ですね(笑)

St_3


次は伝言ゲームです。お題はかなりの長文…。やっばー。
STの勉強のことなら得意なのだけど…(泣) ←ホント(笑)?

苦しいっす… なんだったかなー? 全部思い出せません…。
こんな時焦らず待つのもSTの卵の得意技!? 
 「ごめんなさい! せんぱ~い!」

St_4


それでもどんどん伝わっていきます。さすがSTの卵たち…。

St_5


そして回答者まで到達しました。すごいすごい…!
でも…。最初の文と全く異なる文のチームもありました。

St_6


時々休憩も挟みます。
それにしても、みんな学年を超えて仲がいい…。
同じ目標を持っているからでしょうか? 本学の伝統でしょうか?
浜松の土地がそうさせているのでしょうか? やっぱ、うなぎ力!!
それしかない…!! 誰でも浜松に来たら仲良し…。

St_7


次はジェスチャーゲーム。
一人が伝達者、他の人が回答者になります。

お題はこちら

St_8


伝達者はこちら

Photo


回答者はこちら

St_9


さあ、当ててくれ。

St_11


チーム一致団結しました。が…。答えは「…」「…」「…」
ことばがないって、やっぱ大変…。

St_12


でも楽しかったですね~!!

すべてのゲームが終わり、「閉会式」。
総合優勝チームに景品が渡されました。パンパカパーン!!

St_13


優勝チーム。おめでとうございます!!

St_14


たくさんの笑顔を引き出してくれた幹事の皆さんです。
先輩と後輩の絆が強くなったのではないかと思います。
幹事の皆様、本当にお疲れ様でした。

St_15

St14


これからどこであっても、仲間ですね!!

来年の交流会を楽しみにしています!!

2015年6月 2日 (火)

学生交流会①

5月30日に学生交流会が開催されました。
1年生、2年生、3年生の親交を深めることを目的に、3年生が主体となり企画をしてくれました。
先輩と後輩のつながりは、学生時代だけではありません。
将来言語聴覚士として働いたときに情報を交換したり、共同研究をしたりと関わる機会が多々あるかと思われます。絆は大事ですね。

皆が集合する前に幹事が準備を進めています。受付の位置を決めます。

St


受付の場所が決まった後は、参加者の氏名が分かるように、氏名を書くテープの用意です…。

St_2


そして他の幹事はソフトバレーの準備を進めていました。

St_3


準備万端。いよいよ交流会がはじまります。まずは「開会式」。

St_4


大城学科長からご挨拶を頂きました。

St_5


怪我をしないように皆でラジオ体操をしました…。
「ラジオ体操なんて何年ぶり?」なんて声が聞こえてきました…。

St_6

St_7


準備体操が終わって、いよいよゲームの開始。
ウォーミングアップを兼ねて、サイレントゲームから始まりました。
このゲームは、声を出さずにお題に沿って集まったり、並んだりするゲームです。
最初のお題は血液型です。皆ジェスチャーで伝え、何とか集合できました。
ST学科はどの血液型が多いのか、私も非常に興味がありました。

内訳をみてみると‥

A型が半数以上を占めていました。

St_8


B型は少ないですね。

St_9


A型の次に多いのがO型ですね。

St_10


AB型です。

St_11


あれっ? A型、B型、O型、AB型でもない方が数名いますね。

St_12


日本人の血液型は、A型が4割、O型が3割、B型が2割、AB型が1割と言われていますので、ST学科は若干A型の割合が多そうです…。

次のお題は誕生日です。
ことばは使わずに、ジェスチャーだけで意思の疎通を図っています。

St_13


何とか並ぶことができました。
間違っている人も何人かいました。
その間違った人は教員でした。

St_14


そして、なんと交流会の日が誕生日だった学生が2名いました!
おめでとうございま~す!!

St_15


サイレントゲームの後は、ソフトバレーボールを行いました。
ソフトバレーボールは、8チームのトーナメント制。

St_16

St_17

 

得点を決めたら皆で分かち合う、それがチームですね。
学年を超えた友情…。 青春ですな~~~!!

St_18


優勝チーム!! おめでとうございます!
バレー経験者がいたのかな???

St_19


サイレントゲーム、ソフトバレーが終わり、お昼休憩の時間です。
グループごとにカフェテリアでお昼を食べました…。

St_20

St21

23


ここまでが午前中のプログラムでした…。
午後は次回報告します!お楽しみに!



2015年6月 1日 (月)

言語聴覚障害学概論



本講義は1年次の学生さんが言語聴覚障害や摂食嚥下障害の概要を理解することを目標にしています。
言語聴覚障害学は幅広い学問ですので、色々なことを学ばないといけません。
数か月前に高校を卒業した方とは思えないほど、しっかり講義に向き合っています。
講義では、主体的に学修する姿勢を学ぶこと、他者に分かりやすく説明するスキルを習得することを目的に、部分的にグループワークを取り入れています。
3~4名でより意見を述べやすい環境を整えています。
進行が得意な人、調べるのが得意な人、自らの考えを伝えることが得意な人、いろいろなタイプの学生さんがいます。
毎回役割を交代し、学習以外にも色々な経験を積んでいます。
一生懸命学修している姿、ご家族にも見て頂きたいと思える程です。


テーマについて参考書で調べています。

St

このグループはディスカッションをしています。

St_2

皆真剣です。

Photo

このグループのホワイトボードを見ると

St_3

数週間前に音声学の講義で学習した国際音声記号をすでに用いていました。素晴らしい。
でも、間違ってないかな?
国際音声記号は、国際音声学会(International Phonetic Association)が、世界中の全ての言語音を、同じ基準で記述することを目的として制定したものです。
言語聴覚士にとって必要な知識であり、記録方法です。

次のグループは認知症について調べています。
診断名、症状、原因など調べたことをホワイトボードに書き、知識を整理しています。

St_4

教員も適宜指導します。

St_5

各グループでまとめた内容を6月19日に発表予定です。
どのような内容が発表されるか楽しみですね。


発表の様子はまたご報告します。

2015年5月29日 (金)

1年生の個人面談

GW明けから、1年生の個人面談が始まりました。
入学してから2ヶ月。少しずつ大学生活にも慣れ始めたところです。

個人面談は、教員と学生さんの時間を調節しながら、1人約15分~20分程度行っています。
学習面はもちろんのこと、生活面、アルバイトやサークルの事まで、学生生活の状況や困っていること、不安なことはないかなど学生さんと話し合います。

St


予習・復習を1時間ずつ行っている学生さんもいれば、30分なんて学生さんも…。
1年生の間にしっかりと学習する習慣を身につけたいですね!

St_2


また、一人暮らしを初めて経験する学生さんも多いので、必要に応じて生活習慣(食事・睡眠)、体調管理にまでアドバイスを行っています。

個人面談を通して、学生が自分に合った勉強方法を模索しているものの、これでいいのかという不安を抱えていることが分かりました。
そこで、近いうちに上級生に勉強方法や時間の使い方を伝授してもらうことにしました。
その様子は、またブログでアップしますね。

4年後の国家試験に向けて、1年生から多くの科目を履修しています。
そのため、一人ひとりの学生さんとゆっくり話す時間がなかなか持てませんでした。
今回の面談は、教員にとっても学生さんを知る良い時間となりました。


 

 

2015年5月28日 (木)

卒業研究Ⅰ

本学にはいくつかの研究室(ゼミ)があります。
基本的な研究手法を学び終わった3年生が、いよいよ各研究室に配属されました。
まずは、研究室を主宰する教員から、活動方針等が示され、また各学生さんから自身の興味関心について教員に発表しました。

St


研究室には学部4年生や大学院生も配属されており、それぞれのテーマに向かって研究活動を開始しています。
同じゼミで努力した絆は、学年を超えて太く強固です。
それぞれが、言語聴覚学の発展を夢見つつ活動します。
時には、合宿をしたり、パーティーをしたり、「研究」という2文字を通じて、厳しくも楽しい学生生活を過ごします。


さて、今後どんな研究成果が出るのでしょう…。学会発表や論文を拝見することが楽しみですね…。

2015年5月27日 (水)

言語発達障害学Ⅲ


本学の臨床教育は、実際の患者さんにお手伝い頂き対面で行う演習と、患者さんの様子をビデオ撮影させて頂き実施する演習を有機的に混合させて行っています。
失語症演習のような対面の演習では、言語聴覚士としての臨床態度・その場に合わせ臨機応変な臨床思考の形成・知識を駆使した臨床判断力及び行動力の育成に主眼が置かれています。
今回行っている小児のビデオを演習では、分析力の育成を主眼にしています。
何度も繰り返し見て分析し、ディスカッションして自身の分析を高めるため、ビデオ演習が適しています。

ビデオを詳細に観察し、分析中。

St


疑問点があれば、教員にすぐに確認できる体制をとっています。

St_2


本日指導している大原准教授は、聴覚障害学、言語発達障害学など小児分野を専門にされています。
筑波大学大学院で学ばれ、小児分野の研究をされています。
「言語聴覚士は日々精進することが大切」と研究、教育にとても熱心な先生です。
今年、国際学会で発表される予定とのことです。
こんな活発な先生ですが、子煩悩な一面もあります。
休日には、必ずお子さんと一緒の時を過ごされています。
水族館、お祭り…月曜日のお話しが毎週楽しみです。
本学の学生さんにもありったけの愛情を注ぎ学生さんに指導をされています…。


2015年5月22日 (金)

台湾の学会で特別招待講演



4月26日(日)に、柴本教授が台湾から招聘され特別招待講演をされました。
台湾障害者口腔医学会の分科会として、高雄医科大学、台湾言語聴覚学会、台湾言語聴覚士協会らが共催し、台湾全土から参加者が集まっていました。
柴本教授の講演は、「How to overcome Dysphagia by Trans-disciplinary model」と題して、4時間30分に及ぶ長いものでした。
それは、台湾ではこの分野を教育できる程臨床経験を積んだ方が少なく、なるべく多くの事を学びたいと黄会長からの要請でした。
他には、台湾言語聴覚学会の張綺芬理事長が「Dysphagia treatment model using VFSS study」、神経内科医の賴秋蓮医師が「Neurological disorders and Dysphagia」のご講演をされました。

講演前日に今回の主催者であられる、黄純徳教授(高雄医科大学)と講演内容を打ち合わせています。

St_4


会場は、台湾総統府の前にある国際会議場でした。台湾の中心部が一望できました。

St_6

St_7


会場内。広い会場でした。

St_8


講演は黄純徳会長が逐次通訳してくださいました。

St_9


言語聴覚士と神経内科医の先生方のご講演も大変勉強になりました。

St_10

St_11


台湾言語聴覚学会の張理事長と柴本教授

St_12


東京大学にご留学し言語聴覚学を学ばれた蘇医師も駆けつけてくださり、久しぶりの交流ができました。

St_13

お昼ごはん。日本と全く変わりません…。

St_14


今回の主催の皆さまとご一緒に記念撮影。

St_15


懇親会で、黄会長、蘇台湾言語聴覚士協会理事長と柴本教授

St_16


台湾の更なるご発展をお祈りしています。


失語症学Ⅱ

本日は3年生の「失語症学Ⅱ」という講義を紹介します。
この講義では理論と同時に、実際の失語症患者さんにお手伝い頂いて、評価と訓練の総合的な演習も行っています。
本学の特徴は、大学と900床以上の聖隷三方原病院が同じ敷地にあることです。
また、あらゆる保健・福祉施設が徒歩圏内に集積しています。
そんな、立地環境もあって、低学年から病院や施設の全面的なご協力のもと、実際の患者さんにお手伝い頂き臨床教育が実践されています。
もちろん学生さん同士での練習も行いますが、実際の患者さんを想定することには限界があります。
本学の言語聴覚士養成教育は、近隣の医療・保健・福祉施設との協働活動で行っています。

いよいよ来週から失語症患者さんにご協力頂き検査演習をしていきます。
実際の患者さんにお手伝い頂くためには、きちんと準備をしないといけません。

St

まずは、ビデオでSLTA (標準失語症検査) の実施方法を確認しています。

この検査は失語症の方に行われる最も一般的な検査です。
言語聴覚士として働き始めたらずっと行っていく検査です。
それを今回、患者さんに初めて行わせて頂きます(その感動は、一生忘れられないでしょう)。
検査は正確に記録しないといけませんから、絶対に見落とさないように、聞き間違いのないようにと講義にも自然に力が入ります。
こういう真剣な講義が、ご協力してくださる患者さんへの感謝の気持ちです。

実際に検査方法を確認した後は‥

St_2

教員を患者さんに見立てたシミュレーションを行います。
患者さんへの対応は検査室に入る前から大切です。
わかりやすい挨拶、わかりやすい説明、どんな援助が必要か… など、学ぶことも多いですね。

St_3


シミュレーション実施後、教員から各自フィードバックを受けました。

最後にシミュレーションで出た各自の課題を皆で検討しています。

同じ課題の人もいます。違うことが課題の人もいます。
みんなで、互いを高めるように真剣に話し合ったり、自主的に練習し合ったりします。
この姿は、教員が見ていても感動的ですね。

実際の患者さんにご協力頂くことで、学生さんみんなが責任感をもってがんばっています。
ご協力頂く患者さん方には心から感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
同時に、全面的に本学の臨床教育にご協力頂く聖隷三方原病院の関係各位にも感謝申し上げます。

さて来週は本番です。本番の様子はまた報告します。