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2018年6月

2018年6月29日 (金)

2018年6月29日 定期勉強会(2年生)

 今日は定期勉強会の第2回目です。前回の勉強会の後、「患者さんの気持ちを理解するには」ということをテーマに、個々にアイディアを考え、Google Classroomに意見を提出してもらいました。


 今回は、その意見を皆で確認した後にグループに別れて、グループメンバーのアイディアを聞きつつ、さらに内容を深めることをしました。これは1年生の秋セメスターから取り組んでいる、クリティカルシンキングです! グループメンバーの意見を聞き、「それはどういうことだろう」「それは本当に患者さんを理解することにつながるのだろうか」と疑問を持ち、じっくり皆で話し合い、考えを出し合いました。


 これにより、それぞれが1人で考えたアイディアよりも、一歩踏み込んだ深いアイディアが出てきました。相手の意見を聞き、それについて「どういうことだろう」と考えることはとても大事なことですね。


 次回は、今回グループで深めたアイディアを元に、それを文章化し、文章を読む相手にわかりやすく伝えることにチャレンジしてみましょう。

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2018年6月28日 (木)

聴覚障害学の演習(3年次生)


6月22日より、言語聴覚学科3年生の小児聴覚障害学演習が始まりました。


この日は、人工内耳を装用している難聴小学生2名に来てもらい、聴力検査や言語検査を行いました。また、お母さんより、難聴発見に至るまでの経過を聞きました。さらに、二人の小学校の担任の先生にもご臨席頂き、学校での様子等を伺いました。


学生たちは、これまでグループに別れて、聴力検査や面接の準備を行ってきました。練習の成果を十分に活かした良い演習となりました。


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2018年6月27日 (水)

第19回日本言語聴覚学会


教員の谷です。
6月22~23日に富山市で学会が開催されました。この学会は全国の言語聴覚士が集う、言語・聴覚・嚥下障害を研究対象とした大規模な学会です。


本学科の卒業生で聖隷三方原病院の伊藤朱里さんが「右半球の脳梗塞により吃音症状を呈した一症例」と題した研究成果をポスターで発表しました。落ち着いた態度で発表ができました。吃音を研究している先生方から高い評価を得ることができ、今回の研究を継続するよう助言を受けました。


卒業生が学会で活躍することは大変うれしいことですし、在校生にも将来頑張ってほしいと思っています。

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2018年6月26日 (火)

言語聴覚療法基礎実習 実習先開示(1年)

本学科では、昨年度から1年生の夏休みに言語聴覚士のいる病院に1週間見学に行く実習を実施しています。


初年次から実際の臨床現場に触れることで、言語聴覚士のイメージを形成することを目的としています。実際に昨年度、見学実習を経験した学生からは、臨床現場のイメージがつくことで、授業での説明も分かりやすくなり、学修していく意欲が高まったと好評でした。


本日、実習先の開示と第1回目の勉強会を行いました。勉強会では社会人としてのマナーや言葉遣い、見学させて頂く時の姿勢など、基本的態度についても学んできます。


みんな真剣に勉強会に取り組んでくれていました。まだまだ、これからも勉強会は続きます。


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2018年6月25日 (月)

オープンキャンパス2018

2018年6月16日にオープンキャンパスが行われました。


当日は多くの方にご参加いただき、ありがとうございました。


来ていただいた高校生ひとりひとりに本学科の学生が担当で付かせて頂き、一緒に嚥下食の試食や知能検査、記念撮影などをさせていただきました。また、一昨年から就職して働いている卒業生に話をして頂きましたが、生の声が聴けたと大変好評でした。


今度は2018年8月4日、8月11日、8月25日に行われます。今回来て頂いた方も、今回は残念ながら来られなかった方も、皆様のお越しを学生一同心からお待ちしております。


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2018年6月20日 (水)

言語発達障害学 言語治療プログラム立案(3年生)

 

本日は、『幼児期前期の言語治療プログラム』でした。

 

幼児期前期は、名詞に加えて形容詞や動詞などを獲得し、ごく簡単な文構造の理解や表出ができるようになる時期です。例えば、「ブーブー(車)」と「乗った」がつながり、「ブーブー乗った!!」といえるようになったり、「ゾーさんおっきいね(象さん大きいね)」と言えるようになったりします。

 

その時期の言語発達を促す、または月齢は過ぎているのに、なかなかうまくできないというお子さんに対する言語治療プログラムです。

 

各チームで対象児にあわせた言語治療プログラムを立案しました。

言語聴覚士は、言語治療プログラムを構造化させて目標達成に向けた言語治療を行います。

各チームは、言語治療内容と同時に、構造化されたプログラムの立案も学びました。

 

 

各チームを紹介します。

 

 

文の発話ができるように言語治療プログラムを立案したチームです。

アイデアあふれた教材を作成し、実際の言語治療では即実施可能なプログラムでした。

ステップアップや語を変えられるようになっていて、長い間使えそうな言語治療教材でした。

 

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形容詞など、より複雑な表現方法について検討したチームです。

発表ではディスカッションも多く取り入れられ、言語発達障害学が得意な学生さんが実際の言語治療内容について考案者と深いディスカッションをしています。ディスカッションを聞いているだけでも大変勉強になります。

 

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こちらも同じく形容詞の習得を目的とした言語治療プログラムです。

このチームの素晴らしかったのは、言語治療がしっかり構造化されすぐにでも実施可能なプログラムとなっていたことです。早速、私が臨床で使わせて頂きました(笑)。

 

 

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文レベルの表出言語の拡大に挑戦したチームです。

こちらも、すぐにでも実施可能な状態までクオリティ高く立案されていました。

また、お子さんの訓練時間、使用語など多くのことに配慮されたプログラムでした。

 

 

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このチームは、絵本と教材をドッキングするという、柔軟な思考に基づいた治療プログラムでした。クラスの皆が、治療理論に加え独自アイデアを豊富に取り入れた言語治療の提案に釘付けになりました。3年生になると、ここまでできるようになるのだと、私も大変感心しました。

 

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最後のチームも、絵本を用いた言語治療プログラムでした。

このチームはオリジナル絵本を制作し、それを用いた言語治療でした。

絵本を制作するのは、想像以上に大変です。それを短時間でやってのけたこのチームを賞賛したいと思います。

 

以前は、多くの言語聴覚士養成施設で、講義・演習の一環として絵本を制作した学校が多かったですが、今は少なくなってきていると思います。ことばの育みに、『絵本』の読み聞かせは欠かせません。同時に『絵本』選びはとても大切です。今回自身の言語治療目的にあった絵本を制作することを学ぶことができたこのチームは大きな財産を得たと思います。

 

 

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3年生は、これまで学んだ学術的知識を基に言語治療プログラムを立案することに加え、ディスカッションを通じて互いの考えをより深くまで理解し、これから臨む臨床に役立てようという意識が高いです。大変素晴らしいこと思います。

 

これは聖隷クリストファー大学の伝統と思います。大学理念の継承とも言えるでしょう。

 

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次回は、『学童期の言語治療プログラム』です。

 

どんな治療プログラム、アイデア、ディスカッションが生まれるか、楽しみにしています。

 

2018年6月19日 (火)

2018年6月15日 聴覚障害学(2年生)


今日の授業で取り上げたのは聴覚検査における「マスキング」です。

正しく聴力を測定するために、なぜマスキングという操作が必要になるのか…、皆さんにとって、なかなか理解しにくいトピックです。

そこで、グループでマスキングする場合と、マスキングをしない場合で、どんな検査結果になるのかディスカッションしながら考えました。

グループで考えたことを皆で発表しあって、再度、マスキングについて理解を深めました。


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2018年6月18日 (月)

2018年6月14日 定期勉強会(2年生)

 

1年次の秋セメスターに、プレゼンテーションやクリティカルシンキングなど、大学生にとって重要なトピックを取り上げて、スキルアップの定期勉強会を行ってきました。今期も2年生の皆さんからの要望もあり、定期的に勉強会を行うことになりました。

 

皆さんに勉強会で取りあげて欲しいトピックを聞いたところ…「レポートの書き方」という声が多くありました。各科目でレポートを課されることも増えてきましたので、それぞれ自分の意見を文章化したり、レポートで表現したりすることの難しさを感じているようです。

 

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初回の勉強会では、アドバイザーのマックリーン先生から、レポートの書き方の秘密をお話していただきました。昨年のプレゼンテーションスキルの勉強会でもやったように、やはり「構造化」をすることが最も大事!ということでしたね。次回までに、あるテーマをもとに、自分の考えやアイディアを考えてくることをしてくることが課題として出されました。次はその考えやアイディアをもとに、どう書いていくかを皆で勉強をしていく予定です。

 

レポーティングスキルは、これからのレポート課題だけでなく、臨床実習や卒業研究、将来の仕事においても大事なスキルになります。今から、少しずつ「書く力」をつけていきましょう。

 

2018年6月14日 (木)

言語聴覚学科 オープンキャンパスのご案内 その3

 

とうとう、オープンキャンパスが近づいてきました(2018年6月16日です)。

 

今回はIQ(知能指数)についてのお話です。言語聴覚士は知能検査を取ることもあるんですよ。ところで、そもそも知能ってなんでしょう。どうやって知能って測るのでしょう。今回のオープンキャンパスでは、本学科の学生が体験を交えながら、みなさんにIQについて説明をします。

 

浜松駅から無料バスも出ていますので、是非お越しください。お待ちしています。

 

☆申込みはこちらから ↓

https://www.bousai.seirei.ac.jp/opencampus/oc/form.php?CN=241166

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2018年6月13日 (水)

言語聴覚障害学概論(1年生)

 

本日は、言語聴覚障害学概論のグループワーク発表会を行いました。

 

言語聴覚学科では、1年生でチーム学習の基礎を学びます。専門職は生涯に渡って能動的に学び続けます。その方法や学ぶ楽しさをも得て欲しいと毎年行っています。

 

本日はその発表会で、9グループ中4つのグループが発表しました。発表後には質疑応答が活発に行われました。

 

4月に本学に入学し言語聴覚障害学を学び始めて2ヶ月ですが、グループのメンバーと共に学びあった内容を学術的に発表することができました。

 

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大学では、聞いている人に理解してもらえるプレゼンテーション力が求められます。

同時に、学術的な発表内容が期待されます。

 

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ディスカッションは、皆真剣です。今回は、鋭い質問も多く飛び、聞いている人たちの真剣さも伝わってきました。

 

各グループの紹介です。

 

摂食嚥下(人が食べること)のメカニズムと障害されたときの症状などを調べました。

人は簡単に食べているように見えますが、そのメカニズムは多くの神経や筋がかかわっています。飲み込む瞬間は、0.5秒間で、様々な器官が協調的に動くことがわかりました。

様々な疾患でうまく食べられなくなることがわかり、健常者でもタイミングがずれると誤嚥(ごえん)といって、食べたものが気道に入ってしまいます。これが、窒息や肺炎の原因の1つです。

 

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遂行機能について調べました。私たちが論理的に考え、計画し、問題を解決し、絶えず推測ながら行動する。これが遂行機能です。

私たちが毎日生活する上では必ず行っていることです。脳の病気などで遂行機能が障害されると、あらゆる活動に影響が出てきてしまいます。

 

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言語発達の過程は脳と密接な関わりがあることがわかりました。言語の発達に脳の発達、とりわけ情報処理を可能にする神経伝導等の関わりがあることに大変興味を持ちました。

言語発達が遅くなることには多くの原因がありますが、私たちはその一部を調べました。また、コミュニケーションの育みについても多くを知ることができました。

 

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言語聴覚士の職務を考えました。コミュニケーションができなくなるということ。これは、私たちにとって大きな出来事であると同時に、社会生活のハンディになることです。

グループディスカッションでは、言語聴覚士としての職責や務めを皆で考えました。その結果、まずはコミュニケーションの問題を抱えた方々と私たちがコミュニケーションできたり、ラポールが構築できたりしなければならないと感じました。

そして、何よりもその方々をわが事のように思いながら、支えることができることが大切と思いました。これは、本学の理念とも共通することだと感じました。聖隷クリストファー大学で言語聴覚学を学ぶ意義も少し理解できた気がします。

 

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全てのグループがしっかり学習し、自身たちの将来の仕事や、これから勉強する学問を知ることができていたように思います。

 

また、今回は静岡県立浜松湖北高校 佐久間分校の皆さんが見学に来てくださいました。高校生の皆さんにも積極的に授業を公開して、言語聴覚学や言語聴覚士の仕事について知って頂きたいと願っています。今回来ていただきました高校生の皆さん。ありがとうございました。

 

 

次回は、残り5グループの発表を紹介します。