教員 Feed

2021年4月12日 (月)

言語聴覚学科のみなさんへのメッセージ~2021年度を迎えるにあたって~

新入生の皆さん、ご入学おめでとうございます。また、2年生から4年生の皆さんも無事進級したことをお祝いいたします。

 新年度を迎え、皆さんそれぞれに気持ちも新たに、これからの学生生活について色々と考えることの多い時かと推察します。コロナ禍への対応を迫られる日常は、いましばらく続くことでしょう。しかし昨年来の経験をもとに、毎日の過ごし方にも、より建設的な心構えを持って進んでいこうと意気込んでいることと思います。私たち教員一同も、皆さんを支援し、ともに頑張っていきたいと思う次第です。

 昨春からの一年余りは、学生の皆さんにとって、また私たち教員にとっても想像しなかった過酷な経験を強いられるものでありました。緊急事態宣言下での新学年の始まりは、学生生活の基本的なあり方をどのように確保し、いかなる方法で確実なものにするかという課題に終始直面する日々となってしまいました。入学式は簡素化し、授業は日程を変更の上にオンラインに依存せざるを得ない状況に追い込まれました。こうした環境の劇的な変化や制約により生じる不安と苦悩を、どのように解消していくかという課題にも直面することとなりました。また、在学生におきましても、国家試験や就職等の進路選択に直面する4年次生をはじめ、学年それぞれに取り組むべき課題に向き合いつつ、さまざまな制約を乗り越えて頑張ってきたと言わねばなりません。

すなわち、皆さんはこれらの経験を通じて、感染症への対応について学んだだけでなく、どのように事態を把握し、いかなる方法で解決していくべきか考え、そして行動してきたはずです。そしてその行動により、新たな経験や得がたい心的経験を味わうこともあったことでしょう。この点は、過去一年が大学受験を控えた毎日であった新入生の皆さんにも共通するものであったと思います。皆さんへお伝えしたいのは、不自由な状況におかれても、私たちは考え方ひとつで状況の捉え方を変化させ、能動的な行動ができるということです。皆さんの若者らしいみずみずしい感性をさらに磨く機会は大学生活の中に今なお沢山あるのです。

学生の皆さん、コロナ禍への対応は、ワクチン接種の進行など新しい光明も見えてはいますが、飛躍的に好転するとは言い切れない状況がしばらくは続くものと思われます。感染症への対策は怠ることなく毎日を過ごしてください。そして大学と、キャンパス全体と皆さんとの関係がより密接なものになるよう、私たち教員も努力していきます。皆さんにとっての学生生活が、健康で、生気あふれ、そして学生らしいものでありますよう心から祈念する次第です。

2020年10月12日 (月)

10月は国際拡大代替コミュニケーション啓発月間 International Augmentative and Alternative Communication (AAC) Awareness Month

毎年10月は国際拡大代替コミュニケーション啓発月間になります。皆さんは拡大代替コミュニケーションをご存じですか?話す代わりに筆談をしている人を見たことがありませんか?ジェスチャーを使ってコミュニケーションをとっている人を見たことがありませんか?写真を指差したり、コンピュータのボタンを押したりして、コミュニケーションをとっている人を見たことがありませんか?これらはすべて、拡大代替コミュニケーション(AAC)に含まれます。AACには、会話の代わりに自分の考えや感情を共有する全ての方法が含まれます。実は私たちは皆、毎日AACを使っています。話す代わりに表情やジェスチャーを使う時、友人にメモを渡す時にもAACを使っています。

国際拡大代替コミュニケーション啓発月間の目的は、拡張代替コミュニケーション(AAC)の認知度を高め、会話以外のさまざまなコミュニケーションの方法を一般の人々に知らせることです。以下のHPから、エジプトやシンガポールからのAAC啓発ビデオが視聴できます。興味がある方は見てみてください!

https://isaac-online.org/english/aac-awareness/international-aac-awareness-month/

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2020年9月18日 (金)

耳鳴りってご存じですか?【海外言語聴覚ニュース】

世界では約 7 人に 1 人が耳鳴りを経験していると言われています。耳鳴りとは,「体の外部に音源が無いのにも関わらず,ブザー音、クリック音、その他の音などを知覚すること」です。世界各国の知識人によるスピーチ動画を配信しているアメリカの非営利団体TEDが耳鳴りに関する教育動画をアップロードしました。この動画はイーストテネシー州立大学の教授で耳鳴りの研究をしているMarc Fagelson氏が監修しました。皆さんも,聴覚システムとは,耳鳴りがなぜ起こるか,どうやったらコントロールできるかなどを学びたい方は以下の動画を観てみてください。ちょっと耳に残るかもしれませんのでご注意ください。https://leader.pubs.asha.org/do/10.1044/2020-0908-tinnitus-teded-video/full/

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2020年6月 5日 (金)

浜松市通級指導教室言語担当教員研修

本日はオンラインで浜松市の通級指導教室言語担当教員向けの研修会がありました。先生方,真剣です。楽しんでいただけたとよいのですが,いかがでしたでしょうか?

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2020年5月29日 (金)

先生に聞いてみよう!どうしてこの世界に入られたのでしょうか?

【柴本勇先生より】

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私は、高校生の時にスポーツ中のけがでそれまで希望していた仕事に就けなくなりました。

「自分の為の人生にできないなら、人の為に尽くす人生にしよう」と言語聴覚士を目指しました。特に、自身が頭のけがを負いましたので、大脳の解明には力を注ぎ自分と同じ思いの人を少なくしたいと活動してきました。また、摂食嚥下障害は、私が言語聴覚士になったころ「食べられなくなったら人生おわり」という雰囲気のなか、多くの患者さんが「食べたい!!」と希望を持っておられました。そのような方に少しでも貢献できないかと、医師と共に「食べるためのリハビリテーション」を確立しようと奮闘を重ねました。皆さん大変喜んでくださり、やめられなくなりました。

 

【大原重洋先生より】

故中村公枝先生の薫陶を受けたことが大きいです。

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【髙瀬奈美先生より】

日本(浜松)にいながらにして、「どうやったらネイティブになれるか」ということを追究したいと思ったからです。それから、もちろん日本語だけでも生活はできるのですが、英語を学習することによってより広い考え方などに触れ、自分の考えを修正したり発展させたりすることができることを知って、興味を持ったからです。

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2020年5月25日 (月)

専門とは?- Part III -

大学のホームページに教員の専門が掲載されているとは思いますが,わかりやすくお話していただきました。

今回は,高瀬奈美先生からです。

英語教育です。

 私の研究対象の一つは、メールなどの文字によるコミュニケーションを利用した第二言語習得の教育法です。外国語を習得するため、実際にその外国に行って学習する方法はたくさんありますが、オンライン上のメールやチャットを利用して学習する方法もあります。私は、何がオンラインで習得できて、何ができないのかを明らかにすることによって、対面の授業をより充実させる方法などを研究しているのです。

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2020年5月22日 (金)

専門とは?- Part II -

大学のホームページに教員の専門が掲載されているとは思いますが,わかりやすくお話していただきました。

今回は,大原重洋先生からです。

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小児聴覚障害学、小児コミュニケーション障害学です。

難聴の子どもの聴覚機能や言語発達の特徴と遅れが生ずるメカニズムを調べて、どのように関わったら発達を健やかに促していけるのか、支援法を開発しています。

2020年5月21日 (木)

専門とは?- Part I -

大学のホームページに教員の専門が掲載されているとは思いますが,わかりやすくお話していただきました。

今回は,柴本勇先生からです。

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大脳機能の解明に一番興味があるのでこれが専門と言いたいですね!! 授業は、音声障害学、摂食嚥下障害学、発声発語障害学などを担当します。

人にしかできないこと=大脳で行っています。考えること、覚えること、話すこと、理解すること、計画を立てること、他人を笑わせること、などなど。それぞれの事柄は分野ごとに大脳の異なる場所で活動しています。でも、人の顔が全員微妙に違うように大脳活動も個別性があります。そしてまだまだ解明できていないことがたくさんあります。最近では、磁気・赤外線・放射線などを使って大脳の血流や代謝から活動を可視化しやすくなりました。そのような大脳の可視化技術を用いて、口腔運動・話すこと・コミュニケーション活動・食べるときの大脳の活動を解明しようとしています。言語聴覚士として患者さんの治療は、こどもから大人まで何でもやります。

2020年5月11日 (月)

漫才&ボランティアサークル【笑 smile】

今回はサークル紹介のブログになります!

【笑 smile】は主に漫才、ボランティアなどの活動を行っています。まだ設立から半年ほどしか経っていませんが様々な学部のメンバー、30人が活動しています。お笑いの番組が大好き!ボランティア始めてみようかな…という方‼【笑 smile】で活動してみませんか?気になった方は学友会やボランティアセンターのHPにも紹介があるので覗いてみてください‼

 

連絡先:ご興味がある方は,2年生のアドバイザーの小林マヤまでご連絡ください!

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2020年5月 7日 (木)

沈黙に耳を傾ける The Sounds of Silence

さて,今回はCOVID-19と戦うスピーチ・セラピストのニュースをお知らせしたいと思います。

コロナウィルスの罹患によって入院された患者様になぜスピーチ・セラピストが必要なのでしょうか?多くの患者様は人口呼吸器を使用するため,そう,口頭でのコミュニケーションができなくなります。そこで,スピーチ・セラピストの登場です。

【スピーチ・セラピスト(左)が看護師とコミュニケーション・ツールについて話し合っているところ(米国ボストン,マサチューセッ総合病院にて)】

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もともと,ALSなどの進行性の神経変性疾患の患者様用に使用していた拡大代替コミュニケーション(AAC=Augmentative and Alternative Communication)をコロナウィルス罹患した患者様のニーズにフォーカスしたものへと開発し,それをすでに何国語にも翻訳し,現在使用しているそうです。

【以下が拡大代替コミュニケーション】

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 がんばれ世界のスピーチ・セラピスト!(元の記事はこちら→https://www.mghihp.edu/the-sounds-of-silence