2021年9月 1日 (水)

おススメ書籍の紹介『布のいのち』

豪雨の後は猛暑と、過酷な気候が続いていますが、本日から9月に入りました。


8月はお休みさせていただいた、教員によるおススメ書籍の紹介を再開いたします。

今月は川向雅弘先生にお願いしました。

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『布のいのち』

堀切辰一著 新科学出版社

筆者が日本各地で手にした、およそ明治から昭和初期の庶民の「普段着や野良着たち」「古い布きれや端ぎれ」にまつわる物語である。そして、それを着ていた、庶民の中でも時代の底辺で生きてきた人たちの、暮らしの中の貧しくも今の時代に失われてしまった健やかな「こころ」に思いを寄せ綴った生活の歴史である。その綴りは、さまざまな人たちの「暮らし」「生きざま」を追体験する社会福祉実践の醍醐味に重なる。

社会福祉を志す学生やソーシャルワーカーに手にしてもらいたい一冊である。


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川向先生

2021年8月31日 (火)

本学の卒業生から、Hさんへの追悼文

静岡県の精神保健福祉分野を中心とし、多くのソーシャルワーカーを育成してこられたHさんの突然の訃報から、半年が過ぎました。このたび、偶然の出会いから、卒業生のRさんが、勤務する法人によって発行されている機関紙に、Hさんへの追悼文を寄せていることを知りました。

とても心に沁みる良い文章なので、発行元のご承諾を得て、ここにご紹介させていただくことにしました。

 

長年、本学の精神保健福祉士教育を支えて下さっていたHさんの逝去を悼み、
先日、学生のときに実習でお世話になった実習指導者Hさんが亡くなられました。突然の訃報を聞き、当時、実習を受けていたときのこと、精神保健福祉士を目指し、この道で働いていきたいと決意したときのことなどを思い返していました。以前にも、こちらで書かせていただいたことがありますが、Hさんからの「なぜ、今、ここに」という言葉を一番に思い出します。目の前にいる方が、「なぜ、今のタイミングで、ここに(わたしに)」相談に来られたのか?ここまで来るのに、どれほどの悩みや苦しみ、葛藤、迷いがあったか?
15年ぶりに実習ノートを読み返してみました。そこには自分の記録だけでなく、約1カ月の実習期間中、毎日Hさんからのコメントがありました。改めてすべてのページを読み返し、いただいた言葉に込められた思いに、胸がきゅっと詰まり、自然と涙が出てきました。
『彼らの人権を認めること。何が出来て、何が出来ない、というふうに振り分けるのではなく、その人そのものを認めて受け入れることが関わりの出発となるのです。(中略)大切なことは、関わろうとする自分の動機を自覚することです。私たちはソーシャルワーカーとして関わろうとしている訳です』『あせらずに、あきらめずに、自分のペースで、進んでください。福祉は「手作り」が大切です』この言葉は、日々実感しており、忘れてはならないと思っています。
さいごに、目の前にいる方、またその先にいる方の、言葉では表されない心の内を感じとり、他人事ではなく、“自分ごと”として関わることで、少しでも痛みや辛さを軽くすることができればと願います。

 

Hさんには、本学の教育・研究に多くのご協力いただいてまいりました。本当にありがとうございました。

2021年8月30日 (月)

社会福祉学科講演会のお知らせ「発達障害と共生社会~ソーシャルワーカーに期待すること」

今秋に開催を予定している講演会についてお知らせいたします。

今年は、「発達障害」に焦点をあて、障害がある人々とともに生きる社会、すなわち「共生社会」の実現にむけて、ソーシャルワーカーという職種に何が期待されているのかについて、浜松市の社会福祉現場の最前線で活躍されている専門職の皆さんからの実践報告を通して、ご一緒に学んでいきたいと考えております。

将来、対人援助職を目指そうと検討をはじめている高校生、高校の先生方など、多くの方々の参加をお待ちしております。

★詳細・お申し込みはこちら

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2021年8月23日 (月)

新任教員紹介

2021年4月に着任しました泉谷です。専門は子ども家庭福祉で、主に子どもの養育に課題を抱えた家庭への支援、ひとり親家庭への支援等について研究しています。学部の授業では、児童・家庭福祉論や子ども教育福祉学科の子ども家庭支援論等を担当しています。
 

東京出身で神奈川県在住だった私と静岡県の接点はウィンドサーフィンでした。10年ぐらい前まで、西風が吹く秋口から春先まで、週末になると御前崎・菊川に通っていました。風を求めて舞阪まで遠征したこともありました。浜松というと、ウィンドサーフィンのスラロームやフリースタイルが盛んな浜名湖がある場所、というイメージでした。

 

<ウィンドサーフィンの動画はコチラ>
浜名湖スラローム https://www.youtube.com/watch?v=8t6I9Y3lXWs

 

本学に着任することを報告すると、私がウィンドサーフィンをしていたことを知っている人達はみな、「浜名湖でウィンドするの?」と聞いてきました。最近は、スタンドアップ・パドル(SUP)に転向しましたが、新型コロナウィルスの影響でなかなか海に行く機会がありません(涙)。

 

大学で社会福祉士養成に携わる前は、婦人保護、障害児施設、行政機関等でワーカーをしていました。仕事でつらい、しんどいことがあっても、週末海で癒され、また一週間頑張ろうと思って働いていました。コロナ禍で制約の多い現在は、大学近辺の農家さんの梨を食べ比べたりしてリフレッシュしています。

 

あっという間に春セメスターが終わってしまいました。大学のこと、浜松のこと、まだわからないことも沢山あるので、先生方や職員の皆さん、学生の皆さん、実習等でお世話になっている卒業生の皆さんから色々教えていただきたいと思っています。どうぞよろしくお願いします。

2021年7月14日 (水)

ライフサイクルとソーシャルワーク

社会福祉学科ソーシャルワークコース1年春セメの「ライフサイクルとソーシャルワーク」(必修)では、現代社会の子ども・若者の諸問題や高齢者の医療福祉の課題などを、社会福祉学的視点から理解できるように、講義を受講し、グループで話し合いを行い、発表テーマを決定し、次の回でグループ発表を行っています。

今年度のテーマは「不登校・ひきこもり」、「発達障害・いじめ」、「若者の社会的自立・若者の自殺」、「高齢者の生活問題・社会的孤立」です。

 

この科目では、浜松市と本学の「包括連携協定」に基づく取り組みとして、浜松市こども家庭部次世代育成課 浜松市青少年育成センターの職員さんが、学生の発表の回には参加します(2021年度は2回)。

 

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「発達障害・いじめ」に関する外部講師からの講義

 

この講義を受けての発表は、「なぜいじめるのか?」、「いじめの解決法」、「ADHDについて」でした。どの発表も聞きごたえがあり、発表後の意見交換も活発に行われました。特にこの回は、浜松市の職員さん達も参加し、学生と共に浜松市の子ども・若者の支援のあり方を考えました。

 

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学生の発表を聞いた、浜松市職員さんからのコメント

 

学生さん、市の職員さんにとって、共通の学びの場と、社会的課題の共有により、今後地域での取り組みのきっかけになるのではないかと思います。講義を受講する前にも、関連した新聞を読んだり、文献を調べたりと、それぞれの興味や関心に基づき、事前学修にも取組みます。1年次から、アクティブラーニングを実施することで、主体的に学ぶ姿勢が身に着いていきます。

2021年7月12日 (月)

おススメ書籍の紹介「智恵子抄」 

1年も半分が過ぎました。春セメスターの授業も残すところあと2週間程度。

教員、学生共々、学修の総まとめに向けてラストスパートをかける毎日です。

 

さて、6月にアップする予定でした、佐々木先生のおススメ文献をご紹介いたします。

 

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『智恵子抄』
高村光太郎著 日本図書センター

私は、高村光太郎の詩集『智恵子抄』を紹介します。この詩集は、高村光太郎が智恵子と結婚する前から、結婚し智恵子が亡くなるまでの折々を詩にしたためたものです。

智恵子は結婚生活の途中から精神疾患を患い入退院を繰り返すようになります。『智恵子抄』の「山麓の二人」の中に「この妻をとりもどすすべが今は世にない」と記されているように、智恵子が生きた時代は精神疾患を治療する方法がほとんどありませんでした。そして、精神疾患に対しての差別が激しい時代でした。精神疾患をもつ当事者としての智恵子、そしてその智恵子を支える家族としての光太郎が生きた苦難の歴史が描かれています。

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佐々木先生

   

2021年6月30日 (水)

オープンキャンパスを開催しました。

 

雨が続く日がつづきますが、皆様いかがお過ごしですか。

 

オープンキャンパスのご報告です。先々週の6月19日(土)のオープンキャンパスでは、29名の高校生の方、21名の保護者様に来ていただきました。

当日は、学科紹介、入試説明、模擬授業、そして懇談会の内容でした。懇談会では、参加されている皆様から様々なご質問をいただきました。教員とオープンキャンパスのスタッフでそのご質問に答えさせていただきました。少しでも大学の雰囲気が分かっていただけたかなと感じています。

次回のオープンキャンパスは8月で、8月7日(土)で、8月21日(土)に開催予定です。分からないこと、知りたいことがあったらなんでも聞いていただくことができます。興味のある方は是非ご参加ください。

 

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文責 佐々木

2021年6月22日 (火)

2021年5月のお菓子販売と6月7月販売のお知らせ(2ぴーすの活動紹介)

4月から再始動しました、2ぴーすのお菓子販売は、5月28日に今年度第2回目の販売が行われました。

焼き菓子(クッキー・パウンドケーキ)、生キャラメルなどを完売しました。

・以下は、だんだんさんからのお礼です。

こんにちは。だんだんです。5月28日に販売に伺いました。ボランティアの学生さんがとても元気よく声掛けをしてくれ、持っていった商品が完売しました!!

皆様お買い上げありがとうございました。また次回もよろしくお願いいたします!

                              だんだん一同

・販売も定着してきており、大城学長や佐藤学部長にもご購入頂きました。

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大城学長ご購入

 

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佐藤学部長ご購入

 

・次回は、冷たいお菓子の販売を予定しているとのこと。楽しみです。

 

就労支援の障害福祉事業所コロナウイルスの影響では、売り上げが落ちてきています。学生ボランティア2ぴーすは販売機会確保や、様々な協力をしていくことが出来ればと思います。6月・7月の販売予定は以下の通りです。なお、コロナウイルス感染拡大等の影響で中止になる事がありますので、ご了承願います。

・6月25日(金)11:45頃から(2号館1階食堂前)

・7月16日(金)11:45頃から(2号館1階食堂前)

 

                           社会福祉学科教員

2021年6月 7日 (月)

社会福祉学科特別講座のお知らせ 「社会福祉専門職とは」

こんにちは。社会福祉学科の教員の佐々木です。

特別講座のお知らせです。

 

2021年6月12日(土)10:00から12:00まで、聖隷クリストファー大学の社会福祉学部の学生と教員のインタビュー対談企画がZoomで開催されます。

社会福祉学部の社会福祉、介護福祉分野をめざす学生に対して教員から大学生活、実習や就職に関することを質問していきます。

現在の社会福祉や介護福祉分野の学びや仕事のことがよくわかる講座です。

また参加される方から学生への質問時間もあります。

なお、会場はコロナウイルス感染対策のためZoomでの開催となります。

 

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興味のある方は是非ご参加ください

参加申込は以下のホームページからお願いいたします。

 

聖隷クリストファー大学 社会福祉学科特別講座のご案内

★社会福祉学科特別講座申し込みページはこちら

 

2021年5月31日 (月)

卒業生が大学を訪問してくれました

5月も本日で終わります。年度末から今月にかけて、フレッシュな社会人1年生をはじめ、何人かの卒業生が大学を訪ねてくれました。

 

まずは、この春に卒業し、社協に就職したMくん。先週末に、ボランティア情報を大学にもってきてくれました。いきいきとした表情で話をしてくれました。謝恩会ができなかったので、コロナが落ち着いたら、是非、皆さんとお会いしたいと思っています。

 

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4月には、私のゼミを卒業して4度目の春を迎えた卒業生が、近況報告のために来学してくれました。一人前の職員として働きはじめていることを実感させてくれる話をたくさん聞かせてもらいました。

また、仕事とは別の「よい知らせ」もあるとのこと。仕事の疲れも吹き飛びました。

 

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さらに3月には、卒業して6年たち、集中して仕事をすることから少し離れてみたという卒業生が、ふらりと研究室を訪れてくれました。学生時代彼女に対しては、社会で頑張り過ぎないようにと心配したものですが、今はゆったりとした構えで生活を送っている様子を聞かせてもらいました。時とともに人は育っていくものだと実感させてもらいました。

この6年間、どのような経験が彼女を育てたのか。改めてお話を伺いたいと強く思いました。

 

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卒業生の皆さん、時々顔を見せに来てくださいね。

お待ちしています。