ウェブログ Feed

2018年3月13日 (火)

教員の春休み 地域貢献ウィーク

少し前の話になりますが・・・

2月末、浜松市の地域福祉にかかわるお仕事をいたしました。

2月23日は、市内の企業がボランティア支援のために設立した基金の運営に関する会議に出席しました。

県内各地で頑張る女性のボランティアグループの活動について理解を深める良い機会となりました。 


2月26日は、浜松市社会福祉協議会主催の今年度3回目の「地区社協あり方検討会」でした。

「地区社協」とは、中学校区、連合自治会区、旧町村などの小地域において、町内会・自治会、民生委員、

老人クラブ、子ども会、PTA等、地域にかかわる諸団体によって構成される地域福祉推進のための基礎組

織で、浜松市内50数地区に設置され、高齢者のサロン活動、家事支援サービス、配食サービスなどを住民

の力で実施しています。

こうした取り組みをしている市町村は全国的に50%程度とされ、浜松市はおよそ25年前から取り組みが

始まったという点で先進的な地域であるといえます。

この検討会では、市の「宝」ともいうべき地区社協の今後の課題は何か、市行政や市社会福祉協議会の

支援はどうあるべきか、などについて話し合いを続けています。

地区社協やその活動については、私自身の専門領域として最も関心の高いテーマであるため、

検討会委員の一員として積極的に関与していきたいと思い参加しています。 



2月27日は、大学がある地元の地域包括支援センターと浜松市社協北地区センターが中心となって推進

する「生活支援体制づくり」のための会議でした。

地元の自治会、地区社協やまちづくり協議会の代表者、民生委員、地元で様々な地域福祉活動を展開

する社会福祉施設の代表者などが集まり、この地域のニーズは何か、どのような社会資源があり、

どういう団体がどのような活動を展開しているのか、などに関するこれまでの情報交換を踏まえ、

新たな実践をどのように展開するのか、その際、場所や人の確保はどうするか、などについて話し合い

ました。

こうした地元の活動に対し、いずれ大学も関与していくことが期待されていますが、まずは地元のこと、

そして地元の高齢者や子どもの福祉課題を理解する、という点で大変興味深く、たくさんのことを学ぶ

ことができました。 



そして2月28日は、中区内の地区社協の代表者や地域包括支援センター、
区役所の福祉課による

関係機関連絡会に出席し、地区社協や小地域福祉活動の意義、これからの課題などについて講義をして

きました。

Dsc_0185_3(ちなみに撮影は浜松市社協浜松地区センターで働く卒業生T君 )

地域住民による地域の福祉課題の発見、解決がますます求められる時代です。

地域の福祉の課題を「我が事」としてとらえ、誰にとっても住みよいまち、安心して老いることができる

まちを創っていこうとする地域の皆さんの意欲や行動を、地域と共にある大学の一員、地域福祉の研究者

端くれとして、微力ながら支えていきたい、と思います。

                            (佐藤)

2018年1月24日 (水)

2018年1月23日(火) イベントのお知らせ



E-JAN発会20周年記念事業

「コノ地二生キル幸セヲ」鈴木重子コンサート&こころのトーク 



Photo



精神障がいを抱える人にも住みやすいまちにしたいという思いからはじまった認定特定非営利活動法人遠州精神保健福祉をすすめる市民の会(通称E-JAN)も20周年を迎えました。この法人の設立から、関わっている本校教員もおります。


今回、この20周年を記念し、浜松市出身の鈴木重子さんをお迎えし、コンサートとトークを実施予定です。とても素敵な会になると思います。
興味の有る方は、以下の問い合わせ先にご連絡ください!!

 

チケットの申込みやご質問はこちらまで
NPO法人遠州精神保健福祉をすすめる市民の会(E-JAN)
電話 053-461-6045(受付時間8:30~17:30)
ホームページ http://www.npo-e-jan.com/


2017年12月 8日 (金)

ゼミ活動

村上ゼミでは、おおざっぱに言えば、地域づくりの課題について研究しています。
先日は聖隷浜松病院のソーシャルワーカーさんにお越しいただいてお話を聞きました。
そして本日は、遠足です。

Img_0512

Img_0516

本館を出発して冷たい北風の中、歩くこと1分。やってきましたお隣の聖隷三方原病院。
 
ソーシャルワーカーさんに病院内の専門職連携や地域のネットワークづくりについてお話を聞きました。

Img_0521


お二人のお話は、時代に流されることのない聖隷福祉事業団の重厚な歴史を感じさせるものでした。
この私もゼミ生も??、世の中から本当に必要とされる仕事をしていこうと決意を新たにした次第です。
 
 社会福祉学科 村上

2017年11月24日 (金)

静岡大学田中ゼミと本学精神保健福祉士養成課程の学生(3年生)の交流始まる③ 静大祭その1

静岡大学田中ゼミと本学精神保健福祉士養成課程の学生(3年生)の交流始まる③ 静大祭その1

 

前回、前々回のブログで、静岡大学田中ゼミと本学精神保健福祉士養成課程の学生(3年生)の交流が始まったことをお伝えしました。

⇒ https://blg.seirei.ac.jp/ss/2017/10/3-e7e0.html

⇒ https://blg.seirei.ac.jp/ss/2017/11/3-7c93.html

 

11月11日の静大祭(田中研究室)に、社会福祉学科精神保健福祉士養成課程の学生の中の有志が、ボランティアで参加しました。2回にわたりその様子をお伝えします。

Photo 静大祭 チラシ

 過去2回のブログでもお伝えしましたが、田中研究室の企画は、地域の農家や福祉事業所に、情報処理技術(ICT)を活用し、地域貢献を進めていくというもので、(社)みどりの樹さんがつないでくださり、社会福祉学科精神保健福祉士養成課程の有志学生が関わるようになりました。

 

Photo_2

当日は、屋外には「焼きそば」や「フランクフルト」の模擬店(個人的にはやきそば詰め放題焼きそばパンが魅力的でした)が並び、建物の中では、実験や最新の科学技術の紹介など等、まさに理系の大学そのものでした。そんな中、農家さんや福祉事業所の「自主製品」等の販売を行いました。

 

Photo_3 販売の様子

以下に、参加しました学生さんからの感想を紹介します。

 

今回静岡大学の田中ゼミのボランティアとして静大祭に初めて参加させていただきました。静大祭で静大の先生や学生と関わることは聖隷クリストファー大学の人とはまた雰囲気が違い、さらに学んでいることも違うため新鮮に感じました。そのため、ソーシャルワーカーの役割を紹介するポスターやパワーポイントでの若者の自殺やひきこもりの紹介は静大祭の中でも一味違ったものになっていたと思います。

 

Photo_4 聖隷クリストファー大学側のポスターも掲示していただきました

 

今後は、「なないろカフェ」を中心に、他領域の学生がつながりあう「学学連携」を推進していくことが出来ればと思います。

                        (社会福祉学科 教員)

2017年11月 9日 (木)

静岡大学田中ゼミと本学精神保健福祉士養成課程の学生(3年生)の交流始まる② ライム収穫祭

前回のブログで、静岡大学田中ゼミと本学精神保健福祉士養成課程の学生(3年生)の交流が始まったことをお伝えしました。⇒ https://blg.seirei.ac.jp/ss/2017/10/3-e7e0.html

10月28日に(社)みどりの樹さんが開催した、「ライム収穫祭」に静大の学生さんと、社会福祉学科精神保健福祉士養成課程の学生の中の有志が、ボランティアで参加しました。

Photo

Photo_2
当日は小雨まじりの天候でしたが、関連している複数の福祉事業所の模擬店を出し「焼きそば」や「フランクフルト」、「自主製品」等の販売を行いました。また、地域ボランティアの方々のハーモニカの演奏や手品等でステージも賑やかでした。

学生さん達は、静大生さん達と模擬店の運営を手伝ったり、学生企画の「ものまね伝言ゲーム」を行ったりしました。以下に、参加しました学生さんからの感想を紹介します。

 

「精神保健福祉」というと暗くて難しいイメージを持たれる方もいると思いますが、このイベントはそんな風に捉えなくていいと感じさせてくれるイベントだったと思います。みどりの樹の企画ではメンバーの皆さんが楽しく踊っている姿を見て、会場からは自然と手拍子起きたり踊りを真似したりする子どもたちもいて、とても明るく楽しい雰囲気が生まれていました。その会場で私たち学生はブースごとに分かれて運営のお手伝いをさせていただきました。驚いたのは会場に来た子どもたちも多くいて、その子どもたちがメンバーの皆さんと抵抗なく接していたことでした。また静大の学生にも話を聞いてみると、このようなイベントに参加することは初めてだということで、「人から教えてもらうよりも自分自身で感じることが一番勉強になる」と話していました。私たちは普段、大学で精神保健福祉士になるための勉強をしていますが、実際の現場に行って考える機会はあまりありません。こうした機会はとても貴重です。今後もこのような機会があれば積極的に参加して、静大の学生とも連携することによってお互いの知識を共有する技術も学んでいけたらと思います。

Photo_3
今回は、本学科の1年生、2年生も参加したため、今後学生同士のつながりを強化していきたいと思います。11月11日の静大祭では静大生と共に、野菜販売を手伝います。これらの交流を通して、他領域の学生がつながりあう「学学連携」を推進していくことが出来ればと思います。

                        (社会福祉学科 教員)

2017年11月 7日 (火)

10月21日(土)に社会福祉学科主催講演会「これからの社会で期待される5つのSWとは~スクール・ソーシャルワーカーという仕事~」を開催しました

なぜ、スクール・ソーシャルワーカーとして働くことになったのか。

本学の非常勤講師であり、浜松市でスクール・ソーシャルワーカーとして開拓的な役割を担ってこられている平川悦子さんによるお話は、実践者としての原点にかかわる語りからスタートしました。

Img_5133 特別支援学校の非常勤支援員として働くなかで、教室に座っていられない子ども、かばんからゴキブリが出てくる子どもなど、さまざまな困難を抱えている子どもたちと出会ったことが、平川さん自身に大きな影響を与えたそうです。

こうした子どもたちの問題のあらわれは、子ども自身の問題としてだけ捉えるのではなく、問題の本質を家庭や地域といった幅広い視野で捉える必要があります。例えば、不登校という事象のあらわれの背後には、家族員の病気、家庭の経済的問題など、本人以外の家族や社会自体が抱えている問題が、複雑に絡み合っていることが多いものです。Img_5212 本人だけでなく、本人をとりまく環境にも目を向けて、両者に働きかけることを重視するのが、スクール・ソーシャルワーカーの重要な役割です。しかし、実際の支援は、ソーシャルワーカーが一方的に行うものではありません。平川さんがおっしゃるとおり、「子ども」を主語にしながら、養護教諭やスクールカウンセラーを含めた学校の先生方と共に、子どもが抱えている問題を考え、支援すること、すなわち学校が「チーム」として機能していくことが必要になります。

以上のような平川さんによるお話を伺ったり、最近の現場には「気位の高い」ソーシャルワーカーが目につくと言う、参加者の方からのご意見を頂戴したりするなかで、本学が今後すべきことについて考えてみました。

専門職中心ではなく、利用者を中心に据えた「軸のぶれない」「連携力のある」専門職者を養成していくこと。これを大事にしていきたいと思いました。

大学の教育は、社会福祉現場をはじめてとしたさまざまな方のお力を借りて成り立っています。どうか、今後とも本学の教育に対して、忌憚のないご意見を頂戴いただけますよう、お願い申し上げます。


社会福祉学科 福田 俊子

2017年8月22日 (火)

CSW(コミュニティソーシャルワーカー)を知っていますか?

最近、「ソーシャルワーカー」が人を助け、社会問題の解決に貢献する仕事の一つとして注目を集めています。

その証拠に、テレビドラマでもソーシャルワーカーが登場し、その活躍が描かれるようになりました。

 中でもNHKで2014年4月から9回連続で放映された「サイレント・プア」というドラマは、「コミュニティ・ソーシャルワーカー」と呼ばれるソーシャルワーカーの活躍を描いだもので、女優の深田恭子さんが主人公を演じ、話題となりました。
(詳細はNHKのHPでご確認下さい。http://www.nhk.or.jp/drama10/silentpoor/
 
 このドラマのモデルになったのは、大阪府豊中市でコミュニティ・ソーシャルワーカーとして活躍している勝部麗子さんという方で、彼女の活躍は同じくNHK「プロフェッショナル 仕事の流儀」でも紹介されました(http://www.nhk.or.jp/professional/2014/0707/)。

 8月26日(土)のオープンキャンパスでは、模擬授業でこのことを取り上げ、地域で活躍するコミュニティ・ソーシャルワーカーの役割について紹介します。 

 人のため、社会のために役に立つ仕事、そのための資格取得に興味にある高校生の皆さん、ぜひ8月26日は聖隷クリストファー大学社会福祉学部(社会福祉学科)のオープンキャンパスに足をお運びください。お待ちしています。


2017年8月 1日 (火)

2017年8月1日(火)精神保健ソーシャルワーク実習報告会開催

7月25日(火)、精神保健ソーシャルワーク実習に行った4年次生による

実習報告会が開催されました。

それぞれの学生が実習先で感じたこと、学んだことをしっかりと発表する

ことができました。

学生の発表を聞き、それぞれの学生が大きく成長していると感じました。

実習先からは、実習指導者である精神保健福祉士の方に来ていただき、

学生の発表に対してコメントをしていただきました。

そのコメントの多くが、学生たちの努力と成長をしっかりと評価して

いただいたもので、大変ありがたく思いました。

それから実習報告会の運営も、みんなで役割分担し、

それぞれがきちんと事前準備をしていたおかげで滞りなく終えることが

できました。

これからは2月の国家試験に向けてみんなで頑張っていきたいと思います。_igp1978実習報告集の表紙の写真です

                                 社会福祉学科 佐々木

2017年7月31日 (月)

ソーシャルワーク演習Ⅵ 事例報告会

社会福祉士養成課程では、ソーシャルワーク演習ⅠからⅤまでが必修科目とされていますが、
聖隷クリストファー大学では社会福祉学部独自の演習科目として、4年次に演習Ⅵを上乗せしています。

4年間の学びとさまざまな実習体験を経た上での、4年間の総仕上げともいえる演習です。Dscf0866
演習テーマは、ジレンマ事例の作成を通じ、ソーシャルワーカーの『強み』について考察する―ソーシャルワーカーはジレンマの状況に対して、どのように向き合い、一歩を踏み出すのかです。

Dscf0867
ソーシャルワークは「ジレンマに向き合う仕事」と言われます。「ジレンマ」とは、二つ以上の価値(選択肢)があって、そのうちどれを選択しても、どちらかに問題を残し、あちらを立てればこちらが立たない板挟みの状態です。

Dscf0869
 利用者の最善を追求するほどソーシャルワーカーのジレンマは強くなります。しかし、ジレンマは、ソーシャルワーカーとしての専門性を高め、最善を尽くそうと努力する者が感じる特権とも言い換えることができるでしょう。

Dscf0870_2
 4年間での学びの大きさと実習体験がもたらした成長を、それぞれの学生に感じることができました。きっと良いソーシャルワーカーとして育ってくれることと思います。

Dscf0871

社会福祉学科 川向

2017年7月28日 (金)

8月11日(金)オープンキャンパス開催

8月11日(金)の社会福祉学科のオープンキャンパスでは、「これからの社会で期待される5つのSW~精神保健福祉領域で活動するソーシャルワーカー/PSWの仕事~」の体験授業(約50分)を予定しています。Dpp_0081前回7/8オープンキャンパス 体験授業の様子

「精神保健福祉・・・とは?」、「PSWの仕事・・・とは?」聞き慣れない言葉が続いていますが、ここで少し解説を致します。精神保健福祉とは、「精神保健(メンタルヘルス)」と「精神障害者福祉」を合体させた言葉です。
もう少し砕いて言うと、「こころの健康」を保つことの知識の普及や「こころの健康」が悪化した状態からの回復支援を行うこととも言え、現代社会ではとても求められている仕事の一つです。「2030年までに無くならない仕事10選」には、「医療ソーシャルワーカー(Healthcare Social Workers)」と「メンタルセラピスト(Mental Health and Substance Abuse Social Workers)」が選ばれていますが、中間領域のPSWも同様であると考えていいでしょう。

参考:2030年までに無くならない仕事10選 /「消える職業」「なくなる仕事」
https://www.robertwalters.co.jp/career-advice/jobs-in-2030.html
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925

また、PSWとはPsychiatric Social Workerの略で、平成10年に国家資格化された、精神保健福祉士のことを指します。


WHOは今世紀における保健上の最大の課題は精神保健(メンタルヘルス)の保持増進であると提示しています。我が国でもうつ病や自殺、発達障害、若者のひきこもり等が増加しており、精神科への受診者は約400万人近くになっています。
2011年厚生労働省は、従来の四大疾病に精神疾患を加えて「五大疾病」とすることを発表しました。


精神保健福祉士(Psychiatric Social Worker)は、精神科病院そのほかの医療施設において医療を受けることの支援や、居住支援や就労支援事業所等の利用を希望する方の相談に応じます。また、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練を提供し、心理的支援や家族支援、年金等の公的制度の利用支援を行います。
また近年では、うつ病、PTSD、薬物依存症等の予防や早期支援を行う「こころの健康対策」や「自殺対策」においても、精神保健福祉士への期待は高まってきています。


参考:厚生労働省 知ることからはじめよう「みんなのメンタルヘルス」
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/nation/psw.html

更に産後うつ病やこどものうつ病、発達障害の2次障害等を加えると、人が生涯のうちでこころの病(精神疾患)になる割合は18.6%であると言われています。
これは5人家族であれば、一人がこころの病(精神疾患)に罹る可能性があるということを示しています。


私自身は、元々臨床心理士として、精神科医療機関で勤務していたのですが、地域での精神保健福祉活動を展開させていくために、国家資格である「精神保健福祉士」を取得し、支援施設やNPOを創設してきました(因みに臨床心理士は国家資格ではありません)。

今後益々こどもから高齢者までの各ライフステージに応じた支援ができる精神保健福祉士(Psychiatric Social Worker)は求められてきます。
当日は、更に詳しく解説します。皆さんのご来校をお待ちしています。