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2017年7月28日 (金)

8月11日(金)オープンキャンパス開催

8月11日(金)の社会福祉学科のオープンキャンパスでは、「これからの社会で期待される5つのSW~精神保健福祉領域で活動するソーシャルワーカー/PSWの仕事~」の体験授業(約50分)を予定しています。Dpp_0081前回7/8オープンキャンパス 体験授業の様子

「精神保健福祉・・・とは?」、「PSWの仕事・・・とは?」聞き慣れない言葉が続いていますが、ここで少し解説を致します。精神保健福祉とは、「精神保健(メンタルヘルス)」と「精神障害者福祉」を合体させた言葉です。
もう少し砕いて言うと、「こころの健康」を保つことの知識の普及や「こころの健康」が悪化した状態からの回復支援を行うこととも言え、現代社会ではとても求められている仕事の一つです。「2030年までに無くならない仕事10選」には、「医療ソーシャルワーカー(Healthcare Social Workers)」と「メンタルセラピスト(Mental Health and Substance Abuse Social Workers)」が選ばれていますが、中間領域のPSWも同様であると考えていいでしょう。

参考:2030年までに無くならない仕事10選 /「消える職業」「なくなる仕事」
https://www.robertwalters.co.jp/career-advice/jobs-in-2030.html
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/40925

また、PSWとはPsychiatric Social Workerの略で、平成10年に国家資格化された、精神保健福祉士のことを指します。


WHOは今世紀における保健上の最大の課題は精神保健(メンタルヘルス)の保持増進であると提示しています。我が国でもうつ病や自殺、発達障害、若者のひきこもり等が増加しており、精神科への受診者は約400万人近くになっています。
2011年厚生労働省は、従来の四大疾病に精神疾患を加えて「五大疾病」とすることを発表しました。


精神保健福祉士(Psychiatric Social Worker)は、精神科病院そのほかの医療施設において医療を受けることの支援や、居住支援や就労支援事業所等の利用を希望する方の相談に応じます。また、助言、指導、日常生活への適応のために必要な訓練を提供し、心理的支援や家族支援、年金等の公的制度の利用支援を行います。
また近年では、うつ病、PTSD、薬物依存症等の予防や早期支援を行う「こころの健康対策」や「自殺対策」においても、精神保健福祉士への期待は高まってきています。


参考:厚生労働省 知ることからはじめよう「みんなのメンタルヘルス」
http://www.mhlw.go.jp/kokoro/nation/psw.html

更に産後うつ病やこどものうつ病、発達障害の2次障害等を加えると、人が生涯のうちでこころの病(精神疾患)になる割合は18.6%であると言われています。
これは5人家族であれば、一人がこころの病(精神疾患)に罹る可能性があるということを示しています。


私自身は、元々臨床心理士として、精神科医療機関で勤務していたのですが、地域での精神保健福祉活動を展開させていくために、国家資格である「精神保健福祉士」を取得し、支援施設やNPOを創設してきました(因みに臨床心理士は国家資格ではありません)。

今後益々こどもから高齢者までの各ライフステージに応じた支援ができる精神保健福祉士(Psychiatric Social Worker)は求められてきます。
当日は、更に詳しく解説します。皆さんのご来校をお待ちしています。