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2018年9月19日 (水)

【No.377】聖隷クリストファー大学理学療法学科卒業生研修報告 Vol.3

 

こんにちは、理学療法学科9期生の笹田教太郎です。

今回は8月9日に開催した、第3回卒業研修会の報告をさせていただきます。

 

前回に続き多くの聖隷クリストファー大学の卒業生・聖隷福祉事業団の皆さまにご参加いただきありがとうございました!!

 

今回は「膝関節の触診」というテーマを3期生の石井裕也さんに講義をしていただきました。

 

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導入では、触診のコツとして「体表から軟部組織の配置・走行の3次元のイメージを持ち、組織によって触り分けるため解剖学などの基礎知識がとても重要」と話をしていただきました。

 

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そして、膝関節疾患の患者さんと関わる上でのポイントは、「歩行における膝関節の伸展可動域を獲得していることが重要」と教えていただきました。

 

目標とする膝関節の伸展可動域は患者さん一人一人で異なるため、参加者全員の膝関節の伸展可動域の最終域感をひとりひとり確認してみました。

 

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膝関節の伸展可動域の参考可動域は0°です。

一人ひとり確認していると最終域が0°程度の人もいれば、-5°程度と過伸展する人もいました。

 

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参考可動域を基準に評価しますが、確認したように健常人でも個人差があるため、患者さんでは患側(障害されている側)だけでなく、検測の可動域を確認することの重要性を理解することができました!!

 

次は膝関節の伸展運動で重要なscrew home movementを膝蓋骨と大腿骨の位置関係から評価を行い。外旋の阻害・過剰外旋運動の因子となるハムストリングス(大腿二頭筋、半腱様筋・半膜様筋)、腸脛靭帯、外側広筋の触診を実技で行いました。

 

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膝関節の内旋の運動が少ないのか、外旋作用の筋の緊張が高いのか、など筋緊張を触診しながらディスカッションし、触診の感覚の共有をしていくことができました。

 

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最後には、腸脛靭帯の短縮を評価する整形外科的テストであるオーバーテストを応用して、腸脛靭帯でも付着する大殿筋の制限なのか、大腿筋膜張筋の制限なのか、隣接する外側広筋・中殿筋の影響が強いのか、を考察することができるというアドバイスもいただきました。

 

「基礎を振り返り、評価の本質を考えることで、臨床でより触診を活かすことができる」石井さんの考えを教えていただきました。

 

今回の講義と実技を通して、「触診による評価と解剖学など基礎知識の重要性」がより実感できました!!

 

講師の石井裕也さん、ファシリテーターの皆さん、参加者の皆さん、当勉強会にお集まりいただきありがとうございました!

 

今後も、皆さんと一緒に実技やディスカッションを通して、臨床へ活かせる様な勉強会を企画していきたいと思います!

 

次回は、

9月26日(木)19:30〜21:00

聖隷クリストファー大学の金原一宏先生による「触診の方法論」をテーマに勉強会を行う予定です。

次回も多くの方のご参加をスタッフ一同お待ちしております。