【No.230】2016年度リハビリテーション学部講演会を開催しました
こんにちは,教員の田中です。
9月30日にリハビリテーション学部講演会を開催しました。
今回の主催は理学療法学科
(作業療法学科,言語療法学科と交代で主催しています)で,
講師にダンサーの大前光市先生をお招きし,
「いかにブレイクスルーしてきたのか
~医療福祉を担う学生へのメッセージ~」
という演題でお話いただきました。
大前光市先生はダンサーとして世界で活躍されており,
NHKなどのメディアから取材を受けておられる方です。
磐田市の佐藤典子舞踊団の
ゲストダンサーでもいらっしゃいますので,
ご存知の方もいらっしゃると思います。
舞踊団に所属している3年生坂口さん,4年生小川さんの紹介で,
磐田市や静岡市で開催された公演に
大前先生が出演されておられるのを
私も拝見させていただいたことがありました。
(初めて拝見させていただいたときは,
義足で踊られているとは全くわかりませんでした)
最近の話題では,
リオパラリンピックの閉会式に出演され,
素晴らしいパフォーマンスを披露されていた義足のダンサー
です!!
ご自身が踊っている映像を見せながら,
どのような義足で踊っているのか紹介してくださり,
実際にはどのように踊っているか,
その要素を披露してくださいました。
体の動きが乗ってくると大技を披露していただけそうでしたが…
そこはプロのダンサー!「手首を痛めているので・・・」,
としっかりセーブされておりました。
治療に関しても,物理療法機器を用いてご自身でも
メンテナンスされていることをお話くださいました。
大前先生は交通事故で左下腿(膝から下)を失いましたが,
それを受け入れるまでの葛藤や
再びプロダンサーを目指すきっかけとなったこと,
支えになったご家族や医療専門職・トレーナーなどとの関わり,
障害(左下腿切断)や義足が自身の
個性や強みに変わったきっかけ,
その「自分らしさ」を活かしたダンサーとしての
活動を通して感じた日本と世界の違い,
など多様なメッセージを我々に伝えてくださいました。
そして,これからを担う学生達へ,
「ひとりひとりの可能性を引き出すのはみなさんです!!
諦めず最後までやり続けよう!!」
と,力強く激励してくださいました。
最後には,学生からの質問にも丁寧に応えてくださり,
予定時間を越えてもなお,
熱くお話くださいました。
講演終了後の学生からの感想(PT学科4年生)には,
大前先生のお話をお聞きし、
様々な経験をしている大前先生だからこそ
私たちに伝わってくるものがあると感じました。
障害を自分の強みとしてとらえている姿がかっこよく、
大前先生の何事もポジティブにとらえる姿勢から、
短所も長所に変えることができることを知りました。
大前先生は貪欲にチャレンジし続けることで、
現在は障害を武器として輝いていらっしゃることがわかりました。
私たちはもっとできるのに努力していないということに気づき、
自分の生き方を見直す機会となりました。
大前先生の経験から、
どのような理学療法士が必要とされているのかを教えていただき、
理学療法士は元の生活に戻すだけでなく、障害をプラスにし、
その人らしく生活する支援ができることに気づきました。
とあり,これからの理学療法士に必要なことや
理想像を考えるきっかけとなったようです。
講演会については,
大城学部長の歳時記にもご紹介いただいております。
https://blg.seirei.ac.jp/columm/2016/10/
大前先生,
ご多忙の中,ご講演くださり,誠にありがとうございました。
今後益々のご活躍を学部生・教員一同,楽しみにしております。
最後なりますが,
今回のご講演にご協力くださいました,佐藤典子先生に心より感謝を申し上げます。
興味を持たれたみなさん,
大前先生のパフォーマンスはぜひ,佐藤典子舞踊団の公演でご覧になってみてください。
また,10月10日にTV放送もありますので,ご覧になってみてください。
① NHK 総合 15:35~15:50
東京2020 12時間スペシャル 2020「義足ダンサーの挑戦」
② NHK Eテレ 20:00~20:30
ハートネットTV「義足のダンサー・リオパラリンピックの大舞台に挑む」
③ NHK Eテレ 23:20~23:50
ハートネットTVブレイクスルー38「“唯一無二”になるダンサー大前光市」