【No.060】実習前OSCEの季節
こんにちは。PT学科教員の前野です。梅雨があっという間にあけてしまったようで、ここ浜松は36.9度とここ2、3日うだるような暑さが続いています。
さて、暑さがすっかり厳しくなった中、去る7月6日(土)には、3年生(8期生)の実習前OSCEが行われました。毎年3年生が臨床実習に向かうにあたって、臨床実習Ⅰに出る前に行われている実技試験のような位置づけです。
とはいっても、単なる実技試験とは異なり、どれだけ学生の学習理解が進んでいるのかを評価するだけでなく、とりわけコミュニケーション能力や検査測定の正確さやオリエンテーションの能力、あるいは基本的なリスク管理能力などをみています。
本学では、実習の行動目標を「情意」「認知」「精神運動技能」の3領域に分けて明確に立てています。この臨床実習前OSCEでは、とりわけコミュニケーション能力を問う「情意領域」やリスク管理、検査測定の正確性を見る「精神運動技能領域」を中心に評価を行います。
もちろん、PT評価方法や医学的知識の理解などを問う「認知領域」とのバランスを取りながら、学生ひとりひとりの「臨床力」をアセスメントしています。
わかりやすく言うと、「この学生は本当に実習にでてよいのか」、を問う試験といえましょう。
本学科の特徴として、実習前OSCEでは、学外の臨床教授の先生方にも見ていただいて、我々学科教員では気が付かない、現場で問われる臨床的センスというか「臨床力」を、まさに現場の生の声を取りいれて評価しています。
ですので、臨床教授からの厳しい一言が飛ぶたびに、学生の能力が問われるとともに、実は、日頃教育を行う我々教員一人一人の能力が問われているのだということを痛感します。
今年度から理学療法学科では「臨床力」向上プロジェクトがスタートしました。学生の臨床力を向上させるだけでなく、教員の臨床力をも向上させていく必要性が問われています。
私も聖隷の名に恥じない臨床力をつけねば、と心に誓った初夏の1日でした。
(本番前、練習に余念がありません)