研究室紹介

  • 作業療法科学領域(地域作業療法の開発、指導教員は田島)での研究内容

作業療法科学(地域作業療法の開発)では、研究の柱として、「理論」「実践」「実存」の3つを据え、それらを統合したものとして地域に根差した作業療法学開発を位置づけています。

「理論」では、「実践」「実存」の研究成果を基盤としながら、地域に根差した作業療法の理念的、実践的目的、評価、実践論の定式化や一般化を目指します。

「実践」では、上でも述べたとおり、対象者を支えるために、場をつなぎ、人をつなぎ、作業をつなぎ、地域をその人を支える生きた場として創り出す、地域に根差した作業療法実践の開発を目指します。

「実存」という言葉は難しいですが、その人が唯一無二の固有の存在として、この世界に佇まっていること、その在り様や意味と捉えておきたいと思います。障害を持つことで、人は、人や環境、物品との途絶を時に経験します。障害は、社会的存在としてのその人にも変容を迫ります。その苦しみ、辛さは他者がわかると言ったら嘘になってしまうでしょう。しかし対人援助職として、その人が<生>の様々にどのような意味を抱いているか(抱いてしまっているか)に少しでも接近する必要があると考えます。そうしたことを研究として明らかにしていくことを目指します。

それら3つの方向性から研究を推進することで、地域での作業療法の開発は統合的に発展していくものと考えています。

研究の営みそのものは孤独な作業ですが、自身にとって必要な人や資源の集まる研究会をオーガナイズしてもよいと思います。研究として形になるまでの過程において、いろいろな人、場から大いに刺激を受け、ご自身の研究を深めて頂きたいと思います。

  • 大学院進学、研究室入室をご検討中の皆様へ

本研究室では、広く門戸を開放し、作業療法士やコ・メディカルスタッフに限らず、障害を持つ人の地域での暮らしを支えることに関心を持つ方を、大学院生、研究生として募集しております。

大学院進学(博士前期課程)は、一定基準(業績と経験年数)を満たせば、学士を取得していなくても進学可能です(専門学校卒業の方の進学が可能です)。

 大学院進学(博士前期課程/後期課程)をご検討中の皆様におかれましては、お気軽に問い合わせ先へご連絡ください。