失語症者のグループ訓練
本学では1ヶ月に1度、慢性期の失語症者を対象にグループ訓練を行っています。
ご病気になられて1年以上経過した失語症者やそのご家族に参加いただいています。
失語症とは、大脳にある言語領域の病変によって、
聴く、話す、読む、書くなどの言語機能に障害が出ることをいいます。
言いたい言葉が出てこない、
相手の言っていることが理解できないなどの症状がみられます。
言語を操作する障害ですので、物の知識については保たれています。
言語聴覚士は、一人ひとりの障害像を評価して、
それぞれに適した訓練方法を探していきます。
今回は、ジェスチャーから絵カードを選択する課題を行いました。
まずは、谷准教授が絵カードの内容をジェスチャーで伝えていました。
参加者にもジェスチャーをしていただきました。
こちらは何のジェスチャーでしょうか?
皆さん、お分かりでしょうか? 「歯ブラシ」ですね。
こちらはすぐに正答していました。
さて、次は何でしょうか?
何かが降ってそうですね。
「あめ」かと思いきや、答えの絵カードがありませんでした。
実は実は、こちらは「花粉」をジェスチャーで伝えていました。
参加者からも「難しいな」ということばが聞かれました。
花粉をジェスチャーで行うのは、難しいですよね。
私もやってみましたが、なかなか伝わりませんでした。
今度は参加者の方にやっていただきました。
こちらの方は思わぬトラブルが‥。「か‥さ」
「あっ、言っちゃった」と。 ジェスチャーで伝えるはずが‥、
間違って答えを言ってしまう場面に
皆、笑顔がみられました。
最後に、谷准教授と発話の訓練を行いました。
失語症者のグループ訓練は、毎月第3金曜日に行っています。
参加者の方々には、3年生の失語症演習のときにご協力いただいております。
今後ともよろしくお願いいたします。