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2016年1月18日 (月)

言語聴覚学科教員の研究紹介⑧(木原 ひとみ助教)

言語聴覚学科教員の研究紹介、第八弾は木原ひとみ助教です。

木原助教は、言語発達障害学を専門にしています。

現在行っている研究について紹介します。

皆さんは児童養護施設をご存知ですか。

児童養護施設とは、保護者のいない児童や、虐待されている児童を養護する施設です。平成25年の調査では、全国595施設に、約3万人の子ども達が生活していることが分かりました。その中には、心のケアだけでなく、言語発達に遅れがみられ専門的な支援を必要とする子ども達が多くいることが明らかになりました。

そこで、東京都で初めて言語聴覚士、作業療法士を導入した児童養護施設で、小児科医、臨床心理士、施設職員等と連携し、子ども達の発達を包括的に評価・支援をできるよう包括的な研修プログラムの開発を行なっています。

この研修プログラムによって、施設で働く職員の先生達が、発達段階に沿った関わり方、発達障害がある子ども達への関わり方を理解し、研修で得た知識や考え方を生活の場で実践しています。他の専門職や施設職員の先生方と一緒に、子ども達の支援を考えることは、挑戦しがいのある取り組みです。今後も、子ども達がより良い生活ができるよう支援を続けていきたいと思っています。

このように、言語聴覚士が活躍できるのは病院や療育施設、教育の場だけではありません。児童養護施設のように新しいフィールドへ介入しようとしています。

St1

*カメは「ゆっくり一歩ずつ、確実に前進する」ことから、指導室のシンボルになっています。

今回で教員の研究紹介は終わりになります。