【No.242】卒業生レポート(9期生) No.2
おはようございます、こんにちは、こんばんは。
理学療法学科9期生の大野一樹です。
今回スペシャルゲストということで、
病院紹介と近況報告をさせていただきます。
私は現在、東京都清瀬市の
公益財団法人結核予防会 複十字病院で勤務をしています。
当院は、急性期病棟238床、結核病棟60床、
療養病棟41床の計339床を有しており、
呼吸器・結核、がん、生活習慣病の
3つの柱をとして医療を進めています。
東京といえば、高層ビルが立ち並ぶコンクリートジャングルのような
イメージがあると思いますが、清瀬市はそんなことはありません。
この写真は、リハ室から見える外の景色です。
初めてリハ室に訪れた際、まるで軽井沢にでもいるかのような錯覚に陥りました。
ちなみに私は軽井沢に行ったことはありません。
当院の呼吸器センターでは、隣接されている結核研究所との
連携のもとに、日本でも中核的な役割を果たしており、
厚生労働省から東日本で唯一の結核「高度専門施設」に指定されています。
そのため、東京都内のみならず日本各地から患者さんが
集まっており、中には海外から来ている患者さんもいらっしゃいます。
リハビリの対象となるのは、呼吸器内科・外科、整形外科、
脳血管障害、がん、消化器外科と幅広いですが、
呼吸器疾患の占める割合がほとんどです。
呼吸器疾患では、COPDや間質性肺炎、喘息、誤嚥性肺炎、
結核、気管支拡張症、非結核性抗酸菌症、
肺癌外科術後など多岐にわたります。
複十字病院は呼吸リハビリテーション発祥の地でもあります。
1950年代、結核予防会結核研究所の島尾忠男先生が
スウェーデン留学からの帰国後、
スウェーデン結核予防会刊行の手引書を翻訳し、
「肺機能訓練療法」として結核予防会から出版しました。
この「肺機能訓練療法」という我が国最古の
呼吸リハビリテーション分野のテキストが、
今の呼吸リハビリテーションの礎となっています。
最近の私はといいますと、臨床だけでなく
研究活動にも取り組みはじめています。
週2回、研究法や統計学に関する勉強会と、自分が興味を
もっているテーマに関する英文の抄読会を行っています。
臨床・研究と初めてのことばかりで
慣れないことも多いですが、とても充実した日々を送っています。
また、「東京夢塾」という団体にも所属し活動をしております。
「東京夢塾」とは、東京から関東へ、そして患者さんのもとへ、
呼吸リハビリテーションを普及させるため活動を行っている団体です。
「どこでも誰もが呼吸リハビリテーションサービスを
受けることができる」という夢を持ち、
同じ志を持った仲間たちで活動をしており、
当院のスタッフの多くも参加しています。
http://yumejyuku.wixsite.com/tokyo
興味のある方は、ホームページをご覧ください。
どなたでも参加可能です。
複十字病院は臨床や研究、普及活動など、
他の病院・施設や地域では経験できないことが数多くあり、
呼吸リハビリテーションを学ぶには素晴らしい環境にあります。
つい先日も、韓国から研修生が訪れました。
呼吸リハビリテーションに興味・関心がある方は、
ぜひ一度見学に来てみてください。
(当院のスタッフと韓国の研修生)
最後まで読んでいただきありがとうございました。