12月9日(日)、磐田市「ひと・ほんの庭 にこっと」を会場に、浜松芸術療育・幼年美術研究会FITを開催しました。
この研究会FITは、フレンドリー・インクルーシブ・ティーチングの頭文字を取っているとおり、障害のあるなしなど関係なく包括的な教育のあり方をARTを中心にして考えようというものです。
保育・教育現場の先生方と学生、また地域のみなさんをつなぐ研究会であり、昨年から始め今回が5回目の研究会でした。
第一部は、本学卒業生 友清和輝先生(聖隷こども園こうのとり東)による「子供の絵」についての発表からスタートしました。
保育・教育現場で働き始めたばかりの若い先生による真摯な実践から、参加者全員が学ぶことが多くありました。
続いては、瀧澤文也先生(障がい児入所施設あさぎり)による「やぶかれた1枚の絵」に注目した実践発表でした。
先生による深い読み取りをもとにした心温まる発表で、改めて保育・教育の原点や子供の絵に込められた意味や価値に気付かされる内容でした。
参加した方々からは、
「今日は有意義な時間となりました。ありがとうございます。
若いお二人の発表、素晴らしかったです。
私も経験がありますが、失敗や悔しい想いもたくさんされての発表内容だったと思います。
そうでないと、あの内容は出てこないと思いました。
参加者の方も、保育士さんや学生だけではなく、お母さんがたくさんいらっしゃったのも素晴らしいと思います。」
「子供が絵を描いて表現する様に共感しました。
思い悩み内に秘めたものを分かってと言わんばかりに描き表現する。
行動や思考を理解でき、紐解ける複雑な思い。
そして一つ乗り越えるほとんどない段差の階段を上がる瞬間の子供の表情、少し体の力が抜けた身体が彼の話を聞きながら脳裏に映し出されました。
同じことを感じ子供と接して見守っている若い彼らに今後も頑張って頂きたいです。
貴重な時間をありがとうございました。」
といった感想が寄せられました。
第二部は、観賞によるARTゲームを参加者全員で楽しみました。
上手い・下手といった見方ではなく、自然と多様な見方で子供の絵のよさを味わい、共有する楽しさを体験し、日頃の実践や子育てを振り返るきっかけになったようです。
今後も、こうして先生方だけではなく、学生や卒業生、また一般のみなさんが集う研究会を開催していきます。
そうすることで、子供と保育・教育、そしてARTを根本から考えていきます。
それはまた、参加者全員を勇気づけていくことにもなっています。
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