卒業生さんによる職業・職場紹介 MSW(メディカルソーシャルワーカー)・川崎さん編 その①
本学では、例年学園祭(聖灯祭)の日に「ホームカミングデー」として、卒業生の卒業生による卒業生のためのイベントが開催されます。今年度も6月からホームカミングデー実行委員の皆様による企画づくりがスタートし、これから詰めの準備に入っていくところです。
今回は、今年度のホームカミングデー実行委員として企画・運営にご尽力いただいている卒業生の川崎さんにMSW(メディカルソーシャルワーカー)として勤務されている病院のことやMSWのお仕事についてご紹介していただきましたので、2回に亘ってご紹介させていただきます!
本学入学の際の動機としてMSWを志している方は大勢おられますし、最近は特にMSWとして病院に就職する学生が増えていますので、大変参考になる内容になっています!
【職場の紹介】
愛知県豊橋市にあります「成田記念病院」という急性期の病院で社会福祉士として仕事をしています。病床数284床、診療科は29科あり、系列施設としては回復期病院や透析専門のクリニック、老人保健施設などがあります。
私が所属している相談室は社会福祉士が5人、退院支援専門看護師が3人おり、ペアを組んで病棟担当制で業務を行っています。
【仕事の内容、やりがい、楽しさ】
主に退院支援業務の仕事をしています。退院先としては他病院への転院、施設入所、自宅へ退院などがありますが、患者さんの希望や病状に合わせて支援を行っています。病棟からの依頼を受けて介入を開始します。患者さんによって退院支援が必要となる理由が異なりますので、十分に情報収集とアセスメントを行いながら支援方法を検討しています。また、同じ病名の患者さんでも年齢やキャラクター、ご家族との関係性、経済面など生活背景も異なりますので、ケースにあったアプローチ方法を考えていくこと(その方法が奏功するかどうかは別として)にやりがいを感じます。ケースを展開していく中で発想力が鍛えられて楽しいですし、全く同じケースはありません。スムーズに支援ができるか、予想外の展開を迎えて結果オーライで終わるか、不完全燃焼で終わるかはやってみないとわかりません・・・急性期病院だからこそ経験ができる面白さだと思います。相談室内でもコミュニケーションをよくとるのですが、違う視点や発想力をもった相談員同士でケースについて話をするととても盛り上がります。
【難しさと、自分の成長】
対人支援がやりがいに感じる反面、悩みにもつながります。“自分の常識”からかけ離れたキャラクターや価値観をお持ちの方もいらっしゃいますので、対応に苦慮したり、ストレスを感じたりすることもあります。確実に自分の経験には積み重なっていきますので、その当時は対応に必死で余裕はありませんが、振り返ってみると「良い経験だった」と思えるようになります。仕事においてもプライベートにおいてもあまり物事に驚かなくなりました(笑)