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2020年2月12日 (水)

子どもと社会の未来のために

グローバリゼーションの進展やバブル経済崩壊後の低成長を背景として、特に1990年代後半以降、いわゆる日本型雇用の見直しが進められるなかで雇用は著しく不安定化しています。

同時に、所得税や相続税の最高税率の引き下げなど所得再分配機能が後退するなかで、勤労者世帯を含めた経済的格差は拡大し、「子どもの貧困」に象徴される若年勤労者世帯の格差・貧困問題が深刻な事態にあります。

このような世帯の経済的格差がそのまま教育格差になるのが今日の日本社会であり、明治以来、私たちが追求してきた教育の機会均等という理念はほころびを見せて、社会の亀裂が深まってきているといえるでしょう。

本学においても経済的困窮を理由として退学を余儀なくされる学生がありますが、創始者の歴史的偉業に学び「隣人愛と生命の尊厳」を基本理念とする本学において、このような事態を看過すべきではないと考えて活動しているところです。

2020年4月より国としての「高等教育の修学支援新制度」(授業料等減免・給付型奨学金)が実施される予定ではありますが、その対象は限定的で保障の漏れが生じることは明らかです。

そこで、本学において新たな奨学金を創設すべく努力しているところでありますが、その原資が問題です。

金は天下の回り物?でも僕のところには回ってこないな~。

貧富が固定して金が回らないのが世界的な傾向なんですよね。

将来を背負って立つ若者のために余剰資金を活用したいなどという奇特な方がいらっしゃいましたら、お声かけいただきたいものですね。

子どもは社会が育てないとね。

(社会福祉学科 村上)