卒業生さんによる職業・職場紹介 聖隷福祉事業団・中道さん編
10月のブログでは、MSW職の川崎さんをご紹介させていただきましたが、今回は、聖隷福祉事業団でソーシャルワーク職に就いておられる中道さんのお仕事についてご紹介させていただきます。聖隷福祉事業団や就労支援事業所に興味がある皆さんにとって非常に参考になる内容だと思います!
※中道さんには、川崎さんとともに11月のホームカミングデーにご尽力いただきました。
【現在の職場、職種】
私は、社会福祉法人聖隷福祉事業団の「聖隷チャレンジ工房磐田」という障がい者の方の就労支援を行う事業所で管理者・サービス管理責任者をしています。事業所には、13人の職員が所属しており、精神・療育・身体の障害者手帳を持つ40名ほどのご利用者に対して就労の訓練をしています。
【仕事の内容、やりがい、楽しさ】
仕事内容は、ご利用者の個別支援計画の立案や作業を通しての就労支援をしています。障がいにより就職が難しい方に対してクリーニング作業やパンの製造販売等の作業を通じて働くために必要な体力や一般常識を習得できるように支援をしています。
障がい種別や程度だけではなく、生活歴等や現在の状況も就職には大いに関係してくるため、それらを把握した上で、どのような支援が効果的かを考えて支援を行うとともに、振り返り、成長していく過程を支援できる非常にやりがいのある仕事です。
「聖隷チャレンジ工房磐田」は、職員同士の関係が良く、自分がやりたい支援をすることができます。また、就労支援事業は、ご利用者と一緒に目標に向かって訓練をすることにより、自分自身も社会人として成長することができます。ご利用者への訓練を提供し、就職活動を行い就職が決まると、自分のことのようにうれしいです。
【仕事の難しさとその先にみえてくるもの】
必ずしも全員のご利用者が、「就職したい!」と思って通所(サービス利用)されているわけではありません。通所理由は様々で、「親に行けと言われたから」という理由で通所している方もいます。そのようなご利用者に対して就職や働くことへの動機づけやモチベーションを上げる声掛けが難しく、「自分だったらこう言われたら頑張れるかな」と思って声掛けしても、全然変化がないことも多いです。価値観や考え方が違うため、よく悩んでいます。しかし、今まで関わっていた支援者やご家族等と話をすると意外なことに気づかされ、今後同じような方への支援方法を検討する際の選択肢を増やすことにつながります。
【大学時代の学びや経験で役立っていること】
大学で学んだ対人援助の基礎知識は、今の職場でも非常に役に立っています。具体的には、ご利用者への対応の基本の考え方を知っていると意図的にかかわることができます。また、学生時代に色々な領域に実習に行くことができれば将来の働く姿をイメージしやすいと考えています。
大学の先生とのかかわりは今もあり、大切なつながりと感じています。
【今後の目標】
今より専門性を高めて、ご利用者の障がい特性に応じた就労支援を提供していきたいです。また、障がい者を雇用する企業側の障がいの理解がまだまだ進んでいないため、障がい者雇用を促進するために企業側の障がいの理解を進めていきたいと考えています。