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2020年11月27日 (金)

【11】国際リハコース学生ブログ⑥

みなさん、どうも こんにちは!

 

理学療法学科 国際リハコースtutorの髙橋です。

 

今回もシリーズでお届けしております、学生の感想ブログです。

 

2年生の国際コース学生に

「2020年 聖隷国際研究コンファレンス&シンポジウムへ演題登録をして」

というテーマで感想を頂きました!

 

第⑥回は理学療法学科2年生の石原慶一さんです!

最後に抄録も添付されています!

 

努力の結晶をご覧ください!

 

【石原くん-感想-】

コンファレンスの英語抄録を通して学んだこと

 

私は今回の抄録を通して、学んだことは科学技術とリハビリテーションの関係は深く、近年お互いに高度なことが求められているということです。科学技術の発達によりリハビリテーションに関わってくる機械は簡単なものから高度のものまでたくさん増えてきました。私はまだリハビリテーションに関わる機械について多くを知りません。しかし明らかに我々セラピストに求められている知識の量、レベル、専門性が上がっているということは確かだと今回の学習により感じました。科学技術を使った治療が、今後のリハビリテーションの展望につながると思いました。また他の国のリハビリテーションがどのレベルの科学と技術を持って、どのように患者さんに対し、アプローチをかけリハビリを行っていくのか、この国際コースで学んでいきたいと思いました。先進国の新しい技術を、英語を媒体として学び今後の自身の学習に繋げていけたらいいと思いました。

 

~Tutorから~

石原くん、英語抄録の作成本当にお疲れ様でした!ロボットなどの工学分野はまさに発展をしています。そして、リハビリテーションとの関わりもこれからどんどん深くなっていきます。英語を利用し、最新技術をどんどん学んでいきましょう!これからも頑張っていきましょう!

 

「日本語版抄録」

 

〔題名〕

日本の理学療法におけるロボットスーツHALについて

 

1目的

日本の支援工学理学療法の分野でロボットスーツHAL(医療用下肢タイプ)を用いた治療が行われている。HALはどのようなものなのか、またその展望、実際の効果を明確にするためである。

2方法

医中誌とWebのハンドサーチ

3結果

1)ロボットスーツHALとは

筑波大学サイバニクス研究センターの山海嘉之教授らが制作した。サイバネティクス、メカトロニクス、インフォマティクス、の3つを融合したサイバニクス技術を用いて制作した。人の身体 、脳をリアルタイムに情報を交換して人を支援する生体電位駆動型の装着型ロボットである。すなわち装着者が行おうとしている運動意図をデコード(暗号解読)し、必要なモータルトルクを使って筋をアシストし、随意運動を増強する装着型ロボットである。1991年から研究開発し、HAL(Hybrid assistive limb)と命名した。治験では短期効果としての歩行改善効果に対する無作為化比較対照クロスオーバー試験を行った。結果として神経筋疾患、すなわち筋萎縮性側索硬化症(ALS)、脊髄性筋萎縮症(SMA)、球脊髄性筋萎縮症(SBMA)、遠位型ミオパチー、シャルコー・マリー・トゥース病(CMT)、封入体筋炎、筋ジストロフィー、先天性ミオパチーの8疾患を対象に有効性と安全性を検証した。

2)展望

HALは人の機能と構造を変える医療機器として神経筋の可塑性を促進させることに期待されている。HALと(薬剤、核酸医薬、抗体医薬、幹細胞、iPS)との複合療法にも期待をされている。

3)実際の効果

HALを用いた実際の効果として、HAL装着前とHAL装着後では、歩行時の不安定性の軽減。また歩行速度と歩幅の増大が確認されている。今回調べたうちの球脊髄性筋萎縮症の患者や小脳失調性歩行障害の患者、慢性期胎児性水俣病患者には効果は発揮していた。

4)考察

今回私はHAL(医療用下肢タイプ)について調べた。HALにはいろいろなタイプがありリハビリテーションに多く関係しているのは今回調べた医療用下肢タイプであった。HALを使用したリハビリテーションにはポジティブな意見や効果が多かった。今回調べた中にはT-HAL法であったり高速度歩行練習といったりとした行い方があった。通常的に利用するよりもHALを使った効率的なリハビリが必要とされているといえる。そのためHALだけに限らずロボットを使った様々な治療の仕方が今後のリハビリテーションの展望につながると考えられるだろう。

 

 

「英語版抄録」

Japanese physical therapy and Robot Suit HAL(Hybrid assistive limb)

 

1Purpose

In the field of support engineering physiotherapy in Japan, treatment using robot suit HAL (medical lower limb type) has been performed. This review was conducted to clarify the role of HAL in Japan

2Method

A narrative review was conducted in December 2019 using hand-searching

3 Results

1)About HAL

It was produced by Professor Yoshiyuki Yamaumi of the Cyvanics Research Center at the University of Tsukuba. It was created using cybernetics technology that combines cybernetics, mechatronics, and informatics. It is a biopotential-driven wearable robot that exchanges information in real time through the human body and brain to support humans. That decodes the motion intention that the wearer is going to perform (decryption), assists the muscle using the required mortal torque, a wearable robot for enhancing voluntary motion.  It has been researched and developed since 1991 and named HAL(Hybrid Assistive Limb). In the trial, a randomized controlled crossover study was conducted for walking improvement effect as a short-term effect. As a result neuromuscular disease, i.e. amyotrophic lateral sclerosis (ALS) spinal muscular atrophy (SMA), Spinal and Bulbar Muscular Atrophy (SBMA), distal myopathy, Charcot-Marie-Tooth disease (CMT), inclusion body myositis, muscular dystrophy, congenital myopathy 8 The efficacy and safety of diseases were verified.

2) Effectiveness

HAL is expected to promote neuromuscular plasticity as a medical device that changes human function and structure.  HAL and (drugs, nucleic acid drugs, antibody drugs, stem cells iPS) have also been expected to compound therapy with. As an actual effect using HAL, reduction of instability when walking before and after HAL is   installed. The increase in walking speed and stride has been confirmed. This is effective in patients with spherical spinal muscular atrophy, patients with cerebellar ataxia gait disorder, and patients with chronic fetal Minamata disease.

4) Discussion and conclusion

There were many positive opinions and effects in rehabilitation using HAL. In this survey, there was a way to do such as T-HAL method or high-speed walking practice. It can be said that efficient rehabilitation using HAL is needed rather than normal use. Therefore, it is thought that various methods of treatment using robots, not only HAL, will lead to future prospects for rehabilitation.