【1】国際リハコース学生ブログ
みなさん、こんにちは!
理学療法学科 国際リハコースtutorの髙橋です。
今後、国際リハコースの活動を国際リハビリテーションコースブログとして発信していければと思います。
みなさん、どうかよろしくお願いいたします。
今回、国際コースの学生に対し、
「聖隷国際研究コンファレンス&シンポジウムへ演題登録をして」
というテーマで感想を頂きました。
第①回は作業療法学科2年生の松山華菜さんです!
最後に抄録も添付されています!
是非、読み応えのある汗と涙の結晶をご一読下さい!
【松山さん-感想-】
国際コンファレンスを開催し、そこでポスター発表をすると聞いた時、私たちにそこまでのことができるのかと不安に思いました。しかし、先生方に協力していただき、論文、文献を読み、書き方を学び、抄録を作成することができました。
ポスター発表はコロナウイルスのため中止になってしまいましたが、そのために行ってきた努力は自分の身につき、今後活かしていけると思いました。はじめは、抄録の書き方や、そもそも抄録がどのようなものなのかも分かりませんでした。自分で調べ、先生方に一から教わり書き始めました。基本的な書き方、どのようにしたら読んでいる人に分かりやすく、興味を示してもらえるかを学ぶことができました。海外の方に説明する際、私たち自身が自分の国のことを理解していないといけないなと改めて感じました。海外の人たちに自国のリハビリテーションを知ってもらうためには、他国との違いや日本特有の部分をより詳しく調べ、発表することが良いことも分かりました。抄録を書くにあたって、英作文の練習にもなったので良い機会だったと思います。
~Tutorから~
松山さん、当時は大学1年生でしたね。国際学会の抄録を書き、演題登録をするというのは大変な苦労があったと思います。今後も、大いに海外へ向けて発信して頂ければと思います!
「日本語版」
作業療法士のボッチャとの関わり
はじめに
障害者スポーツであるボッチャは、パラリンピックの競技として導入されている。そこで、今回は作業療法士がボッチャを作業として介入している症例をあげ、日本の作業療法士のボッチャにおける位置付けなどについて報告する。
方法
メヂカルオンラインで「ボッチャ 作業療法」をキーワードとして検索した。抽出された文献は全部で3件、そのうち2件は抄録であった。それを基に文献レビューを行った。
結果
尾上によれば、パーキンソン病を患う80代男性(車椅子自走可能)起居動作修正自立している対象者にボッチャを介入。介入前COPMを実施したところ、重要度・満足度共に低かった。介入後は、COPMが向上し今回のボッチャ参加が、本氏の楽しみの獲得に良い影響をもたらした。次に、三日市によれば、胸髄損傷を患う車椅子使用の40代男性を対象にボッチャを介入した。COPMの向上がみられ、ボッチャが対象者にとって重要な意味をもたらした。
考察
2件の報告により、ボッチャを作業として用いて作業療法として介入することで、COPMが向上することが分かった。また、対象者の役割や楽しみを見出せ、精神面においても良い影響が出ると分かった。作業療法士はボッチャという作業を通し、精神面のサポートが出来るため、パラリンピックでもサポーターとして活躍していくだろうと考える。
文献
内藤由美子:最終回ボッチャ.トレーニング・ジャーナル40(6):p44―47,2018
尾上昭代:6-4-4. 長期入院生活における楽しみの獲得~ボッチャの参加を通して~.慢性期リハビリテーション学会誌(5):p315-315, 2018
三日市充, 高尾和弥, 木口尚人, 高崎友香:OTIPMの視点を用いた作業的存在への支援 - 病院におけるボッチャを通して.日本作業療法学会抄録集52:p1189-1189, 2018
「英語版」
Boccia in occupational therapy: A literature review
INTRODUCTION
Boccia has been known as one of the sport for the disabled in Paralympic games. This paper presents a literature review on identifying how Occupational Therapists (OT) use Boccia as occupation.
METHODS
A search of the literature was conducted in December 2019 using Medical online. The database was searched using keywords related to Boccia and OT. All publications in Japanese between 2010 and 2019 have been considered.
RESULTS
After reviewing three articles, two articles were extracted. Both of them were presentations which used case study method. In Ogami the 80’s man who suffers from Parkinson’s disease received OT approach using Boccia. COPM completed as an initial evaluation showed that his satisfaction of OT programs were low. However, Boccia changed his attitude toward OT programs. Finally, the COPM score of satisfaction was dramatically improved. In Mikkaiti the 40’s man suffering from thoracic cord injury is a Boccia player. OTIPM was utilized to identify and address his hope. The COPM score of performance and satisfaction was improved after OT interventions.
DISCUSSION
Two articles showed that Boccia had great possibility of improving the COPM score of satisfaction. Additionally, Boccia might help clients identify their roles and interest in their lives, which leads to psychologically positive affect. Finally, OTs could play important roles as a supporter in Paralympic Games because OT approach is provided based on comprehensive assessments including psychological, environmental and physical aspects.
REFERENCE
Yumiko Naitou: boccia. Traning・journal 40(6): p44-47, 2018
Akiyo Ogami: Assisting a long stay patient with Parkinson to find leisure in the hospital. Journal of rehabilitation care(5): p315-315, 2018
Mituru Mikkabi, Kazuya Takao, Naohito Kiguti, Tomoka Takazaki : Supporting occupational being using the OTIPM. Japanese Occupational therapy conference abstract 52: p1189-1189, 2018