聖隷クリストファー高校、悲願の甲子園出場
「そればかりでなく、苦難をも誇りとします。わたしたちは知っているのです、苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生むということを。」――ローマの信徒への手紙5章3~4節
この聖書の言葉は、希望は苦難の道のりを歩む中で育まれるものだと教えてくれます。
聖隷クリストファー高校野球部が歩んできた道のりは、まさにこの言葉を体現してきたものでした。
聖隷クリストファー高校野球部は、何度も甲子園の夢に手をかけながら、悔しい思いを味わってきました。5年前には、新型コロナウイルスの影響により夏の全国高校野球大会が中止となり、甲子園の夢は叶いませんでした。2021年秋、東海大会で準優勝を果たすものの、センバツ選考から漏れ、大きな失意を経験しました。昨夏の県大会は、決勝戦、あと一歩のところで敗退しました。
そして、ついに悲願の甲子園出場の夢を現実のもとしました。
この栄光の裏には、「敗者の誇り」があります。敗れた試合、流した涙、くやしさに向き合った日々。けれど、彼らはその苦難から逃げたり、押しつぶされたりすることはありませんでした。その悔しさを誇りに変え、仲間と共に立ち上がり、夢に向かって、懸命に努力を重ねてきました。彼らの姿に、私たちは「敗者の誇り」を教えられます。その姿は、何よりも力強く、誇らしいものです。
苦難は忍耐を、忍耐は練達を、練達は希望を生む。
その希望が、今、甲子園の舞台に大きく花咲こうとしています。
彼らの健闘を心より祈念いたします。