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2019年5月31日 (金)

「令和時代、幸福なる時代へ」

「令和」の時代が始まりました。その名のごとく、美しく平和で、幸福な時代であることを願います。

令和は、高齢化、人口減少(少子化)、労働人口(現役世代)減少、高税率(社会保障費増)、国際競争力の低下(産業の低迷)、格差社会、グローバル化の進展とポピュリズム(自国第一主義)などなど、困難な時代が予想されます。また科学技術が進歩し生活は便利になりましたが、幸福感は高くありませんし、閉塞感や虚無感が広がっているようにも感じます。このような時代、人間にとって真の幸福とは何かが問われることになるでしょう。

幸福なる時代のキーワードは、教育・福祉・医療だと思います。幸せは、お金や物、地位や名誉といった成功の基準ではなく、その人の思想や生き方、人と人との関係、コミュニティーから生まれるものではないかと思います。そしてそれを支える教育・福祉・医療が、そのカギとなるでしょう。本学は、未来の教育・福祉・医療を担う学生(専門職業人)を育成する大学です。その学生がもつ人を愛する心や幸福観が、人々や社会の幸福にもつながるでしょう。

教育・福祉・医療を支える仕事は、現在注目されるGAFA(グーグル、アップル、フェイスブック、アマゾン)などの大きな事業や資金を生み出すことはできません。しかし、それらの活動を通して隣人と社会に奉仕することに、人間の真の生きる歓びと幸せを見いだすことができると信じます。

令和時代を担う学生皆さんが幸福なる時代の主役として、幸福観・人間観を磨いてほしいと願います。