Q&A

認定こども園とは?

2006年から始まった『就学前の子どもに関する教育・保育等の総合的な提供の推進に関わる法律』に基づき、子どもの育ちに関わる多様なニーズに対応するためのしくみとして作られた新しい制度です。認定こども園は、就学前の子どもの幼児教育・養護を提供する施設であり、地域における子育て支援の役割も担います。職員は、幼稚園教諭、保育士の両資格をもつ保育教諭により専門性の高い保育を行います。

認定こども園には4タイプあり【①幼保連携型、②幼稚園型、③保育所型、④地方裁量型】、クリストファーこども園は【①幼保連携型】です。簡単に言うと、認可幼稚園と認可保育所とが連携する施設となりますが、日々の保育は幼稚園、保育園の区別なく一体的に保育・運営を行っています。(幼稚園児を1号認定児、保育園児を2号・3号認定児と呼ぶようになりました。)

2015年4月から、「子ども・子育て支援新制度」が始まりました。これは2012年8月に成立した「子ども・子育て支援法」・「認定こども園法の一部改正」・「子ども・子育て支援法及び認定こども園法の一部改正法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律」の子ども・子育て関連3法に基づく制度です。幼保連携型認定こども園について、認可・指導監督を一本化し、学校及び児童福祉施設として法的に位置づけ、認定こども園の財政措置を「施設型給付」に一本化するというものです。保育料金形態も大きくかわり、育児世帯をより支援する制度となっています。

                         
なぜ私立なのですか? キリスト教の精神とは?

私立の学校・園には、それぞれに建学の精神があり、教育方針に特色があります。

私立の園は、信念をもって独自の保育を進めています。

保護者の皆さまがそれらをご覧になって、それぞれがお考えになる教育方針と見合う園を選ぶことができます。

聖隷学園の基本理念は「隣人愛」です。

「隣人愛」とは、「自分を愛するようにあなたの隣人を愛しなさい」という聖書の教えに示された愛の心です。

またこども園は聖隷クリストファー大学の附属園です。大学では「生命の尊厳」を重要視しています。

クリストファーこども園の保育は、聖隷学園のキリスト教精神に基づく実践ですが、ひとことで言えば、豊かな人間性を育むということです。

子どもたちを取り巻く環境にはさまざまな問題が存在します。

いじめや暴力などによって傷つき、比較・競争の中で多くの子どもたちが自信を失っています。

主体性や意欲、他者を思いやる心など豊かな人間性の育ちが阻まれています。

こうした時代にこそ、真の人間性の回復、豊かな人間性の育ちを目指すことが重要であると考えています。

大人による受容・共感・理解される体験や応答的な関りを通して、子どもたちが、自分の存在が尊重されていると感じ、自分は価値があると思えるようになることを第一に考えています。

子どもたちは機械やペットではありません。

当たり前のことのようですが、実際には人間としての尊厳や主体性が尊重されていない場合が多いのです。

主体性とは、各人が自由意志を持って、自らが為すべきことや責任がわかり、実行できることを意味します。

また、自分さえよければという態度や、人と関ることを避けてひきこもり、孤立する存在になることは人間性の乏しさであると言えます。

自分から他者との建設的な関係を築きたいと願い、実際にそうした他者との関係作りができること、他者と共に生きることに喜びを見出せるようになることを願っています。

「自分」をしっかりと表現しながら、友だちと折り合い、協調し、助け合うための力、すなわち主体性や自律性を身につけることです。

けんかや葛藤体験も大事だと考えます。

また異年齢や多様な人々との関りを通して、人と関る力が育まれることを目指しています。

勉強は教えないのですか?

人間の成長・発達は、自ら「学ぶ」という過程であり、乳幼児期における学習は「あそび」によってなされます。

乳幼児期は自分の生活を離れて知識や技能を一方的に教えられて身につけていく時期ではありません。

生活環境内の対象に自分から働きかけ、それらとの相互作用を通して新たな態度、知識、能力を身につけるという発達の特性をもっています。

教え込まれることより、子どもの主体的な活動である「あそび」は幼児の発達に見合っている故に重要だと考えます。

だからと言って子どもの好き勝手にさせておくというわけではありません。

乳幼児期にふさわしい体験が得られるように生活やあそびの計画を立てています。

また保育者が子どもに体験して欲しいと願う遊びの設定、あそびが誘発されるように、子どもの興味や欲求に見合った挑戦性や刺激がある教材や遊具を準備しています。

「砂あそび」一つにしても子どもたちは、さまざまなことを学習しています。

あそびの中で友だちと協力したり、いざこざを通しても相手の感情や立場を考えることができるようになります。

砂や水の感触を楽しむことは解放感を与え情緒の安定を促します。

川や池などを作って水を流すことなどは、水利土木工学的な科学の基礎を体験しています。

砂を掘ったり、水を運ぶことで手先の器用さや体力を身につけます。

自分から面白いと感じてするからこそ意味があり、全人格的発達のために必要な体験となっているのです。

行事が少なくありませんか?

行事とは英語ではイベントです。

イベントはそれを行うこと自体が目的ですが、こども園では、保育の中に行事的なものを取り入れるという考えをしています。

また大きなイベントであっても日々の保育とのつながりを考えています。

こういうわけで保護者の方々の協力、参加をお願いしたいものだけを年間行事予定に記載しています。

行事が多い園では、保育時間の中心は主に行事の出し物の準備や練習のために子ども自身がやりたいあそびは打ち切られ、練習や課題の合間があそびの時間となっています。

あそびを単なる休憩や休み時間のような感じで捉えられていることがしばしばあります。

「あそびは」は結果よりも途中に目的があるともいえます。

運動会や作品展に向けて練習を強いたり、作品の出来ばえのみを期待するなど成果に着目し過ぎて、過程の重要性を見落としてはならないと考えています。

課外活動はしないのですか?

子どもの発達を考慮し経験の幅を広げるために、異文化・異言語活動を年中・年長児の希望者を対象に実施しております。

聖隷学園の中学校・高等学校の英語プログラム(イマージョン)を参考に、外国人講師による「英語であそぼう」という活動を行っております。

1号認定児(幼稚園)と、2号認定児(保育園)で入園するにはどんな違いがありますか?

本園の保育内容には違いがありませんが、入園するための条件が異なります。2号認定児として入園したい場合には、「浜松市保育認定要件」を満たし、本園の教育・保育理念に理解賛同される方で、浜松市の選考に通った場合、入園ができます。(本園の2号認定定員に空きがない場合は入園できません)

1号認定児として入園し、その後、2号認定児に変更することは可能でしょうか?

上記の通り、2号認定児の入園には浜松市の条件・選考がありますので、変更されたい時期に定員の空き状況等を確認する必要がございます。(浜松市内は待機児童が非常に多く、空きは大変少数です。)2号認定児に変更できない場合でも、1号認定児のままで、預かり保育を利用することで、長時間保育が可能となります。(15:00まで、15:30まで、16:30まで、18:00までなど、複数時間帯があります。)

1号認定児の下の子(妹・弟)を、就労等の理由で、3号認定児として入園させることは可能ですか?

1号認定児の兄・姉がいる方が、下の子を3号認定申請することもできます。ただし、3号認定の定員枠が空いていないと入園はできませんので、入園したい時期に、本園に限らず、3号認定枠の空いている園がどこかを区役所にて確認する必要があります。

なお、2号認定と同じく、3号認定の認定にも、就労等の「浜松市保育認定要件」を満たす必要があります。

クリストファーこども園は幼保連携型のこども園ですが、メリット何ですか?

保護者の生活スタイル(就労等)が変化しても、転園することなく、こども園に通園できます。

つまり、お子様の生活スタイルには変化(影響)を与えることが少なく済むということです。

1号認定児の場合は、預かり保育・延長保育を利用すれば、平日は12時間、夏、冬、春季休暇も保育することが可能となります。

2・3号認定児の場合は、保護者が就労しなくなった場合には、1号認定定員に空きがある場合は、転園できることになります。

その他、ご質問等ございましたらお気軽に園までお問い合わせください。