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2019年6月

2019年6月29日 (土)

「日本キリスト教社会福祉学会第60回大会」、「日本キリスト教社会事業同盟第75回総会・研修会」合同開催

先日、本学において、「日本キリスト教社会福祉学会第60回大会」、並びに「日本キリスト教社会事業同盟第75回総会・研修会」が合同で、盛況に開催されました。日本キリスト教社会福祉学会は、1960年に、キリスト教の福音に基づいて社会福祉の科学的研究と実践を促進し、広く社会福祉の発達に寄与することを目的として発足した社会福祉系の学会です。また、日本キリスト教社会事業同盟は、キリスト教信仰を基盤として立つ、社会福祉事業団体及び社会福祉諸分野で実践活動を行っているキリスト者からなる組織として1949年に設立された団体です。この両団体による大会が、我が国の社会福祉並びに社会事業の発祥の地ともいえる浜松・三方原において合同開催でされたことは、大変意義深いものでした。

 

聖隷学園を含む聖隷グループの発祥は、1926年、創立者である長谷川保を中心とした若き数名のクリスチャンによって興された、社会事業「聖隷社」が起源となります。そして現在、聖隷グループはここ浜松を中心に全国に広がって、我が国を代表する保健医療福祉・教育の事業集団に発展しています。この発展の基本原理は、キリスト教信仰とその教えを忠実に実践し、社会の必要に絶えず挑戦してきたことにあります。先人が興した聖隷の事業は、我が国の社会福祉並びに社会事業の理念・実践のモデルとなって、その発展の礎をも築きました。

 

大会では、聖隷の先人の生き方と事業の歩みを遡上として、「日本キリスト教社会福祉学会」の学問体系と、「日本キリスト教社会事業同盟」による実践の英知が融合し、これからの「共に生きる」地域共生社会の構築に向けて議論がなされました。共生社会の実現には、私たちの先人が実践してきたように、隣人愛の精神を基に、それぞれの多様性を重んじ、他者と社会への奉仕の実践が基本原理となるでしょう。そしてそれは宗教をも超えて、私達自身がその先頭に立ち得るかが問われてもいます。

 

大会を企画運営いただきました、大会実行委員長の稲松義人先生(小羊学園理事長)、準備委員の福田俊子先生・坂本道子先生(本学・社会福祉学部)に深謝いたします。