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以下はこの交流会を企画してくださった看護学部の先生からの報告です。

ナンヤン理工学院の卒業生を迎えての交流会 

2018年11月29日(木)、本学との交流協定締結校であるシンガポールのナンヤン理工学院(Nanyang Polytechnic: NYP)からの卒業生のNaomi Jonathanさんが5年ぶりに本学を来訪し、在学生との交流機会を持ちました。日頃から卒業生との交流機会を大切にする本学ですが、海外の交流協定締結校から卒業生をお迎えしたのは、今回が初めてだと思います!

2013年9月に当時NYPの3年生(最終学年)だったNaomiさんは同級生のSuhanaさんと共に看護実習生として来日し、聖隷三方原・浜松病院、エデンの園、訪問看護など、約一カ月の実習を行いました。今回の浜松来訪も、その時のご縁がきっかけで実現したものです。忙しい旅行の隙間を縫って参加してくれて、彼女の厚意に心より感謝です。

今回の交流会は、海外の保険医療に興味のある本学の学生7名が集まり、Naomiさんを囲んでの和やかな「英語でhealthcareを語る会」となりました。当日は、Naomiさんのパートナーと、シンガポール人の友人2名もゲストとして飛び入りで参加しました。

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ゲストの4名がそれぞれ特徴のある流暢な英語で話すので、なんとか話を理解しようと一所懸命耳を傾け、拙い言葉でも伝えようと努めた参加者にとっては、さぞかし刺激たっぷりだったことでしょう。1年次の英語の授業とは違ってトピックは自分の専門分野。しかも、手加減のないスピード‥。ちょっぴり緊張したかもしれませんが、その真剣さと友好の気持ちは十分伝わったと思います。

以下、どんな話をしたのか少し紹介します。 

まず、参加者が気になったのは、Naomiさんがこれまでどんなキャリアを歩んできたのか、今、どんなお仕事をされているのか、ということでした。 

実はNYP入学前にも既に病院の手術室で看護助手としてお勤めだったNaomiさん。正看護師の資格を取るために、NYPへ入学したそうです。Secondary School(中・高等学校)の時にはそれほど勉強が得意でもなかったそうですが、NYPで1年生の時、3年生になったら絶対に海外での看護実習に参加しよう、と心に決めて猛勉強開始。3年生になった頃には、なんと成績は学年6位の実力に(1学年に約800名在籍)!

NYPでは、上位20名の学生が、アメリカ、イギリス他、世界の国々で行われる実習プログラムに派遣されるのだそうです。そんな中で、彼女は日本語も頑張って習得し、どうしても日本に行きたい!と強く希望して来日を実現し、実習も後半にはほとんど通訳を通さずに内容が理解できるほどになりました。卒業後はイギリスで学士の資格を取り、現在はまた元の病院の手術室へ戻り、麻酔医師の元で働いているそうです。

でも、どうして日本に来たかったのでしょう?

この日の交流会に参加した学生たちは、その多くが本学の海外研修(シンガポール)に参加した経験があり、多民族国家シンガポールの繁栄と教育水準の高さ、医療技術の発展など、衝撃を受けたのが記憶に新しい方も多かったはず。シンガポールから来たNaomiさんの目には、日本の医療・看護はどんな風に映るのだろう、そして、今どんな事を感じるのだろう、と興味津々でした。

日本とシンガポールの看護はどんなところが違うのでしょうか?

Naomiさんは、日本の病院では看護師も患者さんも、とても穏やかで優しく、医療スタッフが協力して患者さんをとても大切にしていますね、と。その一方で、できるだけ自分の身の回りの事ができるように、自立支援を目的とした患者教育が行われている、と感心していました。

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一方のシンガポールでは、患者さんは、入院すると自分が医療費を払っているのだからサービスを受ける権利がある、という認識を持つようです‥。足の怪我で入院しており、手の機能は十分使える患者さんでも、看護師に「水を取ってほしい」等の要求をし、自分でできる事でもやろうとしない、という傾向があるそうです。

多忙な看護師が、患者さんの小さな要求一つ一つに対応するのは大変なだけでなく、退院後の自立に向けた訓練の機会も失ってしまうため、看護師としては頭の痛いところなのだそうです。

また、日本の医療機器や介助用具がとても進んでいる、と言っていたのは意外でした。寝たままでも入浴できる介助用具など、お風呂文化を持つ日本ならではの技術開発や、細やかな工夫はあるかもしれませんね。その点、シンガポールは効率を重視して細やかさに欠けるというのか、大ざっぱ…ということのようです。

参加者からは病院食についての質問も出ました。

「シンガポールの病院食は、色々選べてとても良いと思うのですが、日本の病院食はどう思いますか?」

それについてNaomiさんは、シンガポールの病院食が色々と選べるのは、それは多民族、多宗教の患者さんに対応するためであって、特別美味しい訳でもありませんし、私は食べたいとは思いません(笑)、ですって。それに比べて、日本の病院食は、とても美味しそうですね、ということでした。

それぞれ、相手の国の方がよく見える、というところが興味深いですね。

国際交流を通してお互いに相手のよさを見つけ、伝え合うことができるのは、新しい事を学ぶだけでなく、自国のよさも再確認することができる良い機会であるとも言えます。

国際交流を学生時代の1回の経験で終わらせず、長い友好関係を育んでいってほしいものです。また、英語は壁ではなく共通の言語であり、英語を通して友情を育み、学び合える言語。世界を広げ、人生を楽しむための扉であることを、もっと多くの方に知ってほしいですね。その扉を開ければ、世界は意外にすぐ目の前にあるのですから。

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最後に、Naomiさんから頂いたメッセージの一部を掲載します。

Hello everyone!

It has been a great pleasure and honor to meet all of you. Although I was an overseas exchange student from Nanyang Polytechnic for more than 5 years ago, thank you for bringing me back to school and bringing back all the good memories. I truly miss being a student in Japan and given the opportunity to come back was really exciting for me as well.

Being in the healthcare profession is a blessing and sometimes it can get tiring but never give up! Always remember that if you don't do this job, no one else will. You are so important for the patients and although they may not say it, they can feel it. Whatever we do for our patients, we have to do it with pride, respect and most importantly putting our patients in the centre of interest. Doing what is best for them. Whenever you feel like giving up, remember the times when a patient thanked you for your service and a smile that you put on their faces. You cannot buy their smile with money, only through your heartfelt service.

I hope with your great service to the healthcare systems, patients will be happier and healthier. I wish all of you the best in your studies and good luck for your national examination. Pray and buy omamori for your examinations. Once again, thank you for having my family and friends. We enjoyed ourselves during that small gathering. See you guys soon.

Naomi

 

看護学部助教:渥美陽子