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2017年6月 9日 (金)

高齢者との貴重なかかわり

こんにちは。

老年看護学担当の教員です。

今回は、「グッときた高齢者の言葉」についてお伝えしたいと思います。

 

前置きになりますが、

少し前に九州へ行って参りました。

目的地は鹿児島県知覧町(現南九州市)にある「知覧特効平和会館」です。

知覧特効平和会館には、第二次世界大戦末期の沖縄戦において、特攻作戦で亡くなられた陸軍特別攻撃隊員の資料が保存・展示されています。

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「特攻」とは「特別攻撃隊」の意で、パイロットが爆装した飛行機もろとも敵艦に体当たりする攻撃のことです。

第二次世界大戦末期、戦況の悪化に伴い、20歳前後の若い特攻隊員1,036名が出撃し、沖縄周辺洋上で戦死しました。

中には16歳の少年特攻隊員もいたそうです。

この知覧からも439名が出撃しました。

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わずか71年前にこのようなことが現実に起こっていたとは、とても信じられません。

20歳前後ですから、学生さんと同じ年頃の方々の身に起こっていたのです。

時代とはいえ、何ともやりきれない気持ちになります。


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先日、高齢者に「戦争体験」についてお聴きする機会がありました。

「あの時代(戦争の時代)からすると、今の平和や豊かさは信じられない・・・」

「本当に大変な時代だった・・・」などなど

私たちの想像に及ばない大変な思いをされたことでしょう。

 

でも、最後にこうおっしゃったのです。

「大変な時代だったけど、あの経験(戦争体験)が無ければ良かった、とは思わないの。貧しい時代で辛い思いを沢山したけれど、得られたものもあったわ。今の私があるのは、あの経験があったからこそなのよ。」

 

静かな中に高齢者の力強さを感じました。

 

さまざまな経験を経てこられた高齢者の言葉には重みがあります。

老年看護学実習では、人生の先輩

である高齢者とのかかわりを通して得られるものが多くあります。

老年看護学実習は、皆さんの人間性を豊かにする経験が待っていると思います。


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     資料:鹿児島県南九州市 知覧特効平和会館 http://www.chiran-tokkou.jp/