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2013年11月

2013年11月29日 (金)

日本看護技術学会 第12回学術集会 のご紹介

 少し前になりますが、2013年9月14日(土)、15日(日)にアクトシティ浜松にて、

日本看護技術学会第12回学術集会が開催されました。

 日本看護技術学会の学術集会が浜松で開催されるのは初めてのことでした。

本学基礎看護学の渡邉順子教授が会長をつとめ、聖隷三方原病院看護部長の

吉村浩美氏が副会長のもと、聖隷クリストファー大学の教員を中心に2年がかりで

企画・運営をしました。

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 そもそも日本看護技術学会は、『「看護技術」:Nursing Art & Scienceは、

単に手先のテクニカルなことだけではなく、目に見えない「看護(の技)」が

どのように人々の病を回復させ元気にするか』を追求しています。

今回の学術集会では、<看護の美>を強調したいと考えました。

 そこで第12回学術集会のメインテーマを、

「美しく看護る(みまもる)ための心技体~技術の真価/進化をめざして~」としました。

キーセッション5題、ワークショップ5題、ランチョンセミナー1題、交流セッション9題、

一般演題総数103題からなる盛大な学術集会を開催することができました。

参加者総数は約800人に及びました。

 キーセッション1(会長講演)では、美しさには計算尽くされた強さがあり、

世の中では「技」として評価されていることが多く、さらに美しい技には人々を

幸せにする力があることや、美しい技をもつナースにはより美しい心と体が

求められている現状が話されました。

 さらに、いま、多くの看護師たちはさまざまな葛藤から原因不明の腰痛という

身体症状となり苦しめている現状をご報告し、身体的姿勢の改善よりも

むしろ心理社会的姿勢の改善が必要と警鐘されました。

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  キーセッション2(特別講演)として、「能楽」の第一人者で

「梅若会」の角当行雄氏とご子息の角当直隆氏のご協力を得て、

能楽独自の美の世界観についてご講演と実演をしていただきました。

能学独自の美の世界観と看護の接点を心ゆくまで堪能できました。

 

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 キーセッション3(教育講演)として、現在、名古屋市東部を活動拠点とする

若き医師集団の代表舩木良真先生をお招きし、60カ所の訪問看護ステーションとの

連携により新しい都市型在宅医療モデルを提唱し、医療と看護の連携技術の醍醐味を

ご講演していただきました。

また、(株)資生堂さまのご協力を得て、キーセッション4「化粧療法」を企画しました。

「化粧」は、美の追求と皮膚科学が織りなす「技」の極致であり、進化発達が

めざましい分野でもあり、美の追究だけでなく、「化粧療法」すなわち整容技術が

認知症高齢者の心と体に与える力強さを実体験できました。

 キーセッション5(パネル徹底討論)として、川嶋みどり先生と

労働経済ジャーナリストの小林美希氏、そして聖隷三方原病院総看護部長の

吉村浩美氏により「病院看護の真価と進化」のテーマのもと、病院看護の真価は何か、

どの方向に向かって進化すべきかを討議していただき、会場との白熱した討論が

充実していました。

 看護学部の学生さんもボランティアとして、アカデミックな刺激を受けながら、

普段、大学内では経験することができない有意義な時間を過ごしていました。

2013年11月22日 (金)

サミュエルメリット大学 訪問団との交流

114日(月)、5日(火)の2日間にわたり、サミュエルメリット大学(アメリカ カリフォルニア州)学長ら6名が本学を訪れ、学生・研究者の交流、専門知識の共有、プロジェクトの協働などをめざして、交流協定を締結しました。本学と同大学は、2011年度から、各大学の教員が訪問し合いしながら相互理解を深めてきました。今回の交流では、キャンパスツアーと本学の教育に関するプレゼンテーションなどを行い、意見交換をしました。

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キャンパスツアーの様子です。

看護学部の学生による実習室での看護ケアの練習風景を視察されました。

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基礎看護学実習室を視察されました。

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本学の基礎看護学・成人看護学・老年看護学領域の講義・演習・実習についてプレゼンテーションが行われました。

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プレゼンテーションに対して、活発な意見交換が行われました。

ヘルスケア専門職を養成するサミュエルメリット大学との交流を通じて、国際的な視野を拡げていきましょう。

2013年11月15日 (金)

「ホームカミングデー2013」でのイベントを紹介します

聖隷クリストファー大学看護学部は、1969年の聖隷学園浜松衛生短期大学衛生看護学科の開設に始まり、40年以上の看護師教育と30年以上の助産師教育の歴史を持ち、数多くの卒業生が看護職者として活躍しています。


ホームカミングデーは、この多くの卒業生に母校に集まっていただき、

同窓生や先輩・後輩と旧交を温めていただくことを目的にして


2007年より毎年11月に開催されています。このホームカミングデーで、

看護学部は、テーマを決めて毎年交流会・勉強会を行っています。


今回は、その一部をご紹介します。

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①“聖隷学園の助産師教育の歴史と助産師の未来”
助産学専科の開設時に教鞭をとられていた、内山和美先生と北川眞理子先生を講師にお招きして、“聖隷学園の助産師教育の歴史と助産師の未来”をテーマに勉強会を開催いたしました。
両先生の変わらぬパワーに圧倒されながら卒業生の皆様が、今後の助産師養成について熱く意見を交わしていました。

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②「男性看護師今昔物語」~男性看護師はどんなことを思っているの?~
本学は、浜松衛生短期大学のころより、比較的多くの男性の卒業生がいます。多いと言っても、周囲の9割以上は女性で、女性の中の少数派の男性として学び、働いています。
今回は、卒業生の男性看護師を中心に、一緒に働く女性看護師も交えながら交流会を行いました。給与や労働条件、女性の中で働くことなど、看護職の現在置かれている現状を男女を超えて意見交換がなされていました。

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③保健福祉実践開発研究センター 共同研究成果発表
卒業生・修了生との連携を強化することを目的として、2013年度から教員との共同研究を推進しています。ホームカミングデーでは、その共同研究の成果発表を行いました。
今後も、教員との共同研究に興味のある卒業生・修了生の方のご参加をお待ちしています。



2013年11月12日 (火)

養護教諭課程を紹介します

本学看護学部には養護教諭1種免許の取得を目的とした養護教諭課程があります。

2010年度から開設され、今年度初めて1~4年生が揃いました。

 

養護教諭課程では、看護師になるための授業・実習に加えて、

免許取得に必要な教職科目など29単位を取得しなければなりません。

4年間通して、他の学生が授業がない時に授業や実習を履修して、看護の勉強との両立をしてきました。

 

この日は、4年生の教職科目の総まとめにあたる「教職実践演習」の最終日でした。

各学生が養護実習で行った健康教育の授業を再検討して改善した指導案で、

他の学生を児童生徒役にして一人ひとり模擬授業を行いました。

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最初のうちは慣れなかった板書も落ち着いてできるようになりました。

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歯の健康について、身振り手振りで、児童生徒(役)にわかりやすく教えています。

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図やイラストを使うことで、視覚的に子どもたちの興味関心を惹くことも大事になります。

 

どの学生も、実習での経験をふまえ、落ち着いてハキハキと授業を進めることができていました。

子ども達にわかりやすく興味を持ってもらうように様々な工夫がされていました。

 

教職実践演習ではこのほかに、保健便り作り、保健室経営計画の作成、理想の保健室を考える、併設校での保健室体験など、実際養護教諭として働く上で必要な実践を行う内容でした。

どれに関しても、児童生徒にとってより良い健康状態・学校環境にするためにどうしていったらよいのか、という目的を持って取り組んでいて、3年半の学習の成果が表れていました。

 

これで4年生の教職科目は終わり、あとは卒業あるいは看護師(保健師)国家試験に向けた勉強に専念します。

 

本課程最初の4年生15名は、先輩がいなくてわからないことが多く、他の学生が休みだったり、国家試験の勉強に専念できたりしている中で授業や実習を行って大変だったと思いますが、ここまで熱意を持って真剣に取り組み、本当によく頑張りました。

 

確実に成長している皆さんが卒業後それぞれの仕事で力を発揮してもらうことを期待しています!

 

2013年11月 8日 (金)

“聖隷花子ちゃん”の独り言・・・母性看護学実習

私の名前は聖隷花子と申します。またの名を“コーケンベビー”ともいいます。

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私は生まれたばかりの赤ちゃん(新生児)と同じくらいの大きさをしていて、体重は約3㎏、身長50㎝あります。普段は聖隷クリストファー大学の母子看護実習室に10人のきょうだいと静かに寝て過ごしていますが、実習前になると本物の赤ちゃんのお世話に備えて、お姉さんやお兄さんが私たちを抱っこしたり、お風呂に入れてくれたり、オムツも換えてくれたりするので、毎日が忙しくなります。多い日は1日に10回以上もお風呂に入れてもらえるので、いつもお肌はツヤツヤ・ピカピカしています。

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 今日は、実習前の沐浴チェックの日です。私たちもドキドキ❤

本物の赤ちゃんの沐浴(赤ちゃんのお風呂)に備えて、お姉さん・お兄さんは、実習前には7回以上も沐浴の練習を重ねる努力をしていることを知っているので、落ち着いて、いつも通りに私たちをお風呂に入れてね・・・と心の中でそっと応援しています。

“頑張れ~!お兄さん❤”

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私たちは、実習室で静かに寝ているだけではなく、お姉さんやお兄さんと一緒に、いろいろな行事に出かけて行くことがあります。

 今日(10月20日)も雨にも負けず、引佐地区で開催された“ふれあい広場2013いなさ”に参加しました。自分でいうのも照れますが、私たちは本物の赤ちゃんにそっくりなので、地域の皆さんにとっても人気があります。お姉さん達は、ふれあい広場に参加されている皆さんに私たちを抱っこしてもらいながら、赤ちゃんの特徴を説明したり、様々な年齢層の方に子育て体験等についてのお話を伺ったりして、多くのことを学びました。

今回はふれあい広場への参加でしたが、プレママひろば(母親学級)や孫育てセミナーにも参加しています。どこかで見かけたら、声をかけてもらえると嬉しいな!

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2週間の母性看護学実習を終えて、ホッとした表情のお姉さん・お兄さんと一緒にハイ・チーズ!

私たちがどこにいるか、わかりますか~?

2013年11月 1日 (金)

3年生、実習がんばっています!

こんにちは。
成人看護学領域の教員の藤浪です。

 領域別実習が始まって早1カ月が経過しますね。
 3年生の皆さんはそれぞれの領域でいろんな体験をしながらきっとたくさんのことを学んでいる事と思います。1ヶ月前と比べて、学内で見かける3年生の姿がなんだかたくましく感じられるのは私だけではないはず・・・・・です。


 今回は、そんなちょっぴりたくましく感じられるようになった3年生の様子を急性期看護学実習の内容とともに紹介させていただきます。
 
 こちらが、今回紹介させていただく「チーム藤浪」のメンバーです(勝手にチーム名をつけてしまいました)。写真撮影した当日は実習スケジュールの都合上1名+藤浪は別フレームになっていましたが、もちろん実習中はお互い支え合い刺激し合う良い仲間7名+1教員であります。
このチームは10月15日(火)~11月1日(金)にかけて、聖隷三方原病院の外科系病棟で急性期看護学実習を行いました。

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 実習では、手術を受ける患者さんを受け持ち、その方の手術前・手術中・手術後、そして退院までの看護を行いました。
 患者さんの不安の緩和、合併症予防、セルフケア支援、疼痛コントロール、退院調整、闘病意欲を支える支援などなど・・・日々たくさんの課題がありましたが、看護師さんやメンバーみんなで考え乗り越えてきました。

これは、学内でのカンファレンスの様子です。

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学内カンファレンスは、それぞれのメンバーが学んだことを伝え合って学びを共有したり、困っていることをみんなで話し合って解決する場になっていました。

「チーム藤浪」のメンバーにとっては、初めての経験ばかりで大変なことが多かったとおもいますが、1人1人が「患者さんの役に立ちたい!」「患者さんのための看護がしたい!」そんな思いを持っていたので、病棟実習最終日にはメンバーそれぞれが患者さんから「学生が心の支えになった」「学生が来てくれるので安心する」「本当にありがとう」といった言葉をいただくことができました。メンバーのみなさん、お疲れ様でした!!
今後の皆さんの活躍、本当に楽しみにしています。