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2013年10月

2013年10月25日 (金)

大学教員の地域での活動を紹介します~BEDプロジェクト~

 今回はBED プロジェクト(ベッドサイドの環境デザインプロジェクト)という、本学看護学部教員の地域活動の報告です。

病院、療養施設、ご自宅で療養されている方は治療に臨むために非日常的な環境の中、不便な思いをすることがあります。もっと患者さんや地域で療養されている方に良い環境を提供したい。でも看護師のアイデアだけでは限界がある・・・ということで、聖隷クリストファー大学や聖隷三方原病院の看護師の有志を中心に20134月「BED Project(ベッドプロジェクト)」を結成しました。

ベッド周囲の環境を、今よりも快適になるようなアイデアを見出すことを目的として、928日(土)にワークショップを開催しました。保健医療福祉の関係者、産業、物流、研究機関など、様々な業界の専門職者34名が一堂に会したワークショップをご紹介します。

 

①まずは、アイデアを生み出す頭の準備運動

Brainstorming Card(ブレインストーミングカード)を使って、「ベッド環境を悪くするには?」をテーマに、あえて逆の発想からアイデアの種を導く【破壊ブレスト】

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②ペアになって、互いの経験や専門知識からベッド環境を良くするアイデアを出し合います。ペアを変えながら5分交代×5回の【スピードストーミング】

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③出てきたアイデアを紙に書く【アイデアスケッチ】

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④魅力を感じたアイデアに☆を付けて回る【良案の抽出】

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⑤上位案を中心に他のアイデアスケッチをグループに分けて【グループを作る】

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⑥それぞれの上位案を基に「アイデアの詳細」や「今後の課題」などガイドライン(ナンバー・シート)を用いてアイデアを磨く【発展ブレスト】

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⑦最後に、発展させたアイデアのプレゼンテーション【動画記録】

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今回のワークショップでは、前半のペアブレストによって116のアイデアと、後半の発展ブレストによって7つの動画プレゼンテーションが創造されました。
これらのアイデアの実現に向けて、これからもいろんな取り組みをしていきます。

 

BEDプロジェクトフェイスブックページはこちらです。

https://www.facebook.com/bedprojectjapan

 

※今回のワークショップはアイデアプラント代表石井力重先生のご協力により構成、進行していただきました。

BEDプロジェクトの活動の一部は「みんなのはままつ創造プロジェクト」の助成を受けて実施しています。

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今回のワークショップがNHK総合テレビのニュース(9月28日PM6:45~6:53) と9月29日静岡新聞朝刊で紹介されました。

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2013年10月18日 (金)

4年生の「災害看護論」の『災害時救出救助』演習の様子です!

10月8日(火)に4年生の科目「災害看護論」の授業がありました。

その時に行われた「災害時救出救助」の演習の様子を紹介します。

模擬患者、トリアージ、搬送、レスキュー、救護、そして特殊メイク係に分かれて演習をしました。

「余震に注意しながら、災害本部へ手当班、救出搬送班、トリアージ班は集合せよ!」

という演習開始のアナウンスがはいり、緊張の一瞬です。

 

毛布を使い救護所を作ります。

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レスキュー班は搬送班と共に災害現場へ急行、

油圧ジャッキを使い瓦礫の下敷きになっている人を救出、

担架に乗せて救護所まで搬送しました。

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救護所ではトリアージ班が問診と観察を行い、

トリアージタッグに必要情報を記入し、

緑、黄、赤、黒の判定をしていきます。

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トリアージ後に手当班のところに搬送された傷病者の応急処置です。

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どの班も自分たちの役割を考え、チームで連携して役割を果たしていました。

皆さん汗だくで頑張っていました。お疲れ様でした。

「災害は忘れたころにやってくる」と言われていますね。

日頃の訓練が重要です。

災害発生時には看護職者としてしっかりと救助活動ができることを期待しています。

2013年10月15日 (火)

こども園実習を行っています。

 

3年次生は秋セメスターから、小児看護学実習がはじまります。

まず、「こども園実習」からスタートします。

 

乳幼児と関わることにより、日常生活の実際を知り、

子どもへの理解を深めることを目的としています。

子どもの成長・発達の特徴を考えたり、子どもとの関わり方を学びます。

 

こども園は、大学から徒歩15分位の所に位置します。

学生たちは日頃、子どもと触れ合う機会が少なく、

どのように子どもたちと接したらよいか?と

ドキドキしながら、こども園に向かいます。

 

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こども園の園庭は広々としていて、自然のあふれる素晴らしい環境です。

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こども園での実習を半日実施し、その後は大学でレポート作成を行います。

実習での学びの振り返り・事後学習を行います。

小児看護学実習は、この後、病院実習・保育園実習へと続いていきます。

こども園実習での学びを、ぜひ次の実習に活かしてくださいね(^o^)。

 

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2013年10月 8日 (火)

地域診断演習を行っています。

 

3年次生秋セメスターに集中開講される「地域看護活動展開論Ⅱ」では、

「地域診断」を演習します。

 

これは保健師が担当地域の健康課題を明らかにするために必要な技術で、

実際に地域に赴いて人々の暮らしの様子や環境を観察し、地域全体の

健康状態や、健康づくりに寄与する資源の量などを診断するものです。

 

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人口や産業構造といった統計データや、

実際に地区を観察したり、住民にインタビューをしたりして得られた

生のデータを統合しながら分析を進めていきます。

 

「なぜそのような現象が起こっているのか追究する」

「たくさんの可能性の中から最適解を導き出す」

 

とても大学生らしく、手応えのある学習過程です。

学生たちはキャンパスを飛び出し、「地区視診」とよばれる現地調査

へ出かけてゆきます。

 

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暮らしのようすは、実際に見て聞いて、触れてみなくては分かりません。

主要な施設だけでなく、生活道路として使われている細い路地も

高齢者や幼児を連れた母親の目線でチェックしながら歩いてみます。

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「住民同士の結びつきの強さは生活上の強みだと思う」

「高齢の方の生活の不自由さを補うシステムがあるんだね」

メンバー同士で議論をかわしつつ、意欲的に歩き回ります。

 

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地域を知れば知るほど、愛着が湧いてきます。

暮らしが見えてくるほど、楽しくなります。

演習の最終日にはまとめられた調査結果を、

全員が報告会でプレゼンテーションします。

 

さて、今年はどんな報告がなされるでしょうか。

教員もまた、ワクワクしながら一緒に学んでいます。

 

 

 

 

 

2013年10月 4日 (金)

臨地看護学実習 いよいよ迫る!

 いよいよ3年次の10月から病院や施設、そして地域に出向いての本格的な看護学実習が始まります。これまで、看護に必要な知識と技術は学内講義や演習などで繰り返し学んできました。成人看護、老年看護、母性看護、小児看護、地域看護、精神看護、在宅看護・・・実習場所を変えながら次の年の夏まで延々とトライアスロンのように続きます。頑張るぞ!

とは言うものの・・・患者さんとちゃんと話せるだろうか、いろいろな看護技術やそれに伴う手技を失敗しないでできるだろうか、看護師さんに突っ込まれたらどうしよう。緊張して頭が真っ白になったらどうしよう。
 例えば精神看護学実習。精神看護学?何それ?イメージしにくいですね。「こころ」の看護でしょうか?いえいえ「からだ」もそれ以上に大切です。「はたして幻覚妄想状態の患者さんと話ができるんだろうか?どんなやりとりになるんだろう」「鬱病の患者さんと話しすぎてこちらも落ち込んだりしないだろうか?」楽しみな反面、不安も募ります。

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実習前に当事者の幻覚妄想体験を題材にした「かるた」などをおこないながらディスカッションします。「当事者はこんな体験をしながら生活しているのか。さぞかし大変だろうな」。「なんだ。自分だけが不安じゃないんだ」話し合ううちに不安も和らぎ自然に笑顔が出てきます。 

マジックミラー越しに患者役の教員と学生とのやり取りを観察します。声は全く聞こえませんが、お互いの表情や身振り手振りなどの動作、視線の動きと伝わってくる雰囲気などの情報量の多さに驚きます。

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患者さんとの関係性を築くためには、非言語コミュニケーションがいかに大切かを再確認します。「さすが先生!患者さん役うまいわ。漂う雰囲気が何とも言えない。背中で語ってる」。

「そうですか?患者さんからもしみじみとそう言われることがありますねぇ。私はいつものまんまなんですけどねぇ。それが何か?」(笑)。 
人として慣れ親しんできた当たり前の感覚や、自分らしさを大事にすれば大丈夫なんだ・・・それならできるかも・・・と緊張していた肩の力が自然に抜けていきます。

そのあとで教員から「つまり、さっきの場面ではこんなことが起きていたんですね」と図解しながら、これまで学んだ知識をふまえつつもっともらしい解説。

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「なんだぁ・・そうだったのか。授業で学んだ内容がやっと腑に落ちた。でも先生。私たちのことなんとなく騙してません?」
「騙す?トンでもない。そんな事はないですよ。これで実習はばっちりですね」「やっぱり騙されているような・・・」「そうですか?そうですねぇ。ちょっとは騙しているかも知れませんね」「も〜先生ったら」(笑)。

「大丈夫ですよ。何かあっても骨は私が拾いますから」。学生からの鋭いツッコミを、教員はのらりくらりとかわせても、逃げる事のできない看護学実習。友達と支え合いながらやり抜くしかないのです!

2013年10月 2日 (水)

助産学専攻科の紹介をします!

聖隷クリストファー大学には助産学専攻科があります。

本専攻科は、大学等で看護学を修めた後に入学して

助産師の国家試験受験資格の取得をめざす1年間のコースです。

ここでは、専攻科の授業の一部を紹介します。

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助産学専攻科では夏季も実習があるので長期休暇はありません^_^;。

7月は授業の一環で、新生児蘇生法「一次」コース(Bコース)講習会を

専攻科内で開催し、インストラクターの資格をもつ小児科医師・助産師から

講義と実技指導を受けました。

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「事前学習がよくできている。」「皆の熱心さと集中力はスゴイ!」とほめていただきました。

筆記試験を全員が合格し、修了認定の申請資格を取得しました (^_-)-☆

さあ、実習で少しでも活かせるように頑張ろう!