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2018年2月 5日 (月)

AIと人を支える仕事

1月2月は入試シーズンです。本学でも1月13〜14日はセンター試験会場となり、多くの受験生を迎えました。そして、2月1日は前期入試を行いました。今年度は12月9日に奨学生入試を実施した関係から受験生が分散しましたが、全体として例年並みの受験者動向でした。受験生の皆さんそれぞれが、希望に満ちた春を迎えられることを祈念いたします。 

急速に人口減少が進む中、産業界では人手不足が大きな問題となっています。それを補うため、IT(情報技術)やAI(人工知能)の技術革新が進み、最近では近い将来無くなる仕事というセンセーショナルなニュースが度々報道されています。現在では花形の仕事もロボットやAIが雇用を奪いかねないといわれています。一方、人の健康や生活、社会参加を支える看護師やリハビリテーションの専門職者(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)、介護福祉士などは、人の手でなくてはならない、機械やテクノロジーでは決して補えない仕事です。それは、それらの仕事が人の痛みや苦しみ、喜びを感じとり、手を差し伸べる人間特有の創造的な仕事だからです。 

2025年には65歳以上の高齢者が30%を占めるようになります。高齢化が進むにつれ、元気な高齢者が増える一方、病気や障がい、生活に困難を抱えた人々も確実に増えていきます。近い将来、このような人々を支える仕事の価値が高まる時代になると予測されます。しかし、その認識は、当事者でなければまだまだ不足しているように思われます。人々を支える仕事の大切さ、それを担う人材養成を社会全体で考えなければなりません。 

これから世の中がどのように進んでいくのか、私たちはその分岐点にいます。そのような中、その変化の方向を俯瞰するとともに、より大切なことは人々や社会の必要は何かを考え果敢に挑戦することでしょう。その上で、進学や進路を考えてほしいと願います。